吃音をバカにしていた俺が吃音になった話し
小学生の頃、吃音症で周囲からバカにされていた子がいた。俺もそれに加担して陰口でバカにしていた。しかしその子はそんなことを気にせず、放送委員会に入るなどなんとか治そうという努力をしていた。お昼の放送、つっかえつっかえの給食のメニューの読み上げ。周囲の皆は笑っていた。しかし俺はその努力するということが凄いと思っていた。
しかし、自分もバカにしていたという事実は消えない。そんな小さな罪悪感を背負って生きていたら、なんと吃音が激しい人格さんが生まれてしまった。その子は恥ずかしくて普段筆談でしか話さない。自分はその本人ではないから、よくわからないがまさか陰口に加担していた自分が吃音になると思ってなくて、本当に当時、その子に対して陰口でバカにしていたのを後悔している。謝っても罪は消えない。だから、もう二度と会うことはないだろうその子に対して、毎日心の中で「ごめんね」と呟き続けている。