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雨は私を好きにならない


ほんの一瞬だけ私の頬をかすめていっただけの雨粒でも、
出会えたことが奇跡とか言っといたほうがいいんでしょうか。

この人が私の日常に登場してくれるなら
人生は120点だなと思うような人は私には満足していないようでした。

欲張り、欲張りと自分を嗜めていますが、今日はブラックコーヒーでさえブラックではないような気がしてしまいます。

過去と他人は自分が認識しない限り存在しないならフィクションじゃん
と哲学好きの友達に言われて心が救われました。

いままでの全てどうせフィクションらしいです。
そうなってきたらもう、いよいよ何をあなたに話ししていいかわからなくなってしまいました。

話すことじゃなくて、聞くことを大事にするんだよ
とかくだらないこと言ってまたあなたに少し嫌われてしまうなら、もうどっちでもよかったです。

雨が好きと言われて、へえと思いました。
今ならなんで好きか聞いとけば良かったです。

真夏に私の家にあなたを招いたら雨が降り始めたので、
クーラーを効かせながら、窓を開けました。

「もったいないよ」と言われたとき、気持ちまで冷めてよかったです。



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ちさき
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