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「良い会社って何?日本のB Corp認証企業 初のIPOの意味を考えてみる」

こんにちは!サステナビリティ推進室長の中野奈緒子です。
#上場記念アドベントカレンダー 8記事目を担当させていただきます。

 なにをやっているか

自己紹介、クラダシへの入社の経緯、業務内容は以前のnote1note2 でも書かせていただきましたが、総合商社のサステナ担当から、2021年の11月にクラダシに転職、その後、事業開発から徐々に役割をピボットしつつ、この7月よりサステナビリティ推進室長になりました。
サステナビリティ推進室は、その名の通り、クラダシのミッション・ビジョンを追求し、社会・事業のサステナビリティを推進していくことが組織の役割ですが、クラダシ基金の運営や、広報PRに加え、上場したことで新たにIR、省庁・自治体・クラダシの支援先といったステークホルダーとのコミュニケーションなど、幅広い役割を担っています。
 

日本のB Corp認証企業初の新規上場です!いや、そもそもB Corpって何?

#上場記念アドベントカレンダー ということで、各メンバーが色んな想いや、やってきたことを書いていくことになるので、少しでも人と被らない記事を。と謎にオリジナリティを追求し、私が大きく関わっているB Corpの話を中心に、クラダシが上場することの意義やこれからの意気込みについて話していきたいと思います。
 
B Corpとは、「B Corporation」の略称。
米/ペンシルベニア州に拠点をおく非営利団体B Lab (Bラボ)が運営する、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に対する国際的な認証制度。ガバナンス、従業員、コミュニティ、環境、カスタマーの5つの分野から構成される評価で、200点中80点以上を取得することが認証条件となっています。株主だけでなく、社会や環境、従業員、顧客といったすべてのステークホルダーに対する利益へのコミットメントが求められます。80点って難しいの?というところですが、かなり難易度は高いと思います。試しにセルフアセスメントしてみたら、20点も取れなかったという企業さんの話も聞いたことがあります。
 
現在、世界では7,000強の企業が、日本では27社がB Corp認証を取得しています。(2023年6月末時点)業種や企業の規模による制約が無いため、認証企業には、BtoB/BtoC、さまざまな業界の企業がいます。基本的には中小企業が中心ですが、Patagonia、Danone、Nespresso、化粧品のThe Body Shop、スノーボードのBurton、ラグジュアリーブランドではCHLOEなど、グローバルブランドも一定数存在しています。
Kuradashi」でも、B Corpブランドの商品が販売されています。ご興味がある方は宝探し感覚で見つけてみてください!
 
7,000以上のうちの27社、ということからも想像がつきますが、このB Corp認証、日本では、まだ認知度が低いというのが現状です。私は、初めて面談させていただく企業さまに会社説明をする際、たいてい「B Corpってご存じですか?」と聞いてみるのですが、元々B Corpつながりの方を除いて30人に1人ぐらいが知っているかなというのが肌感覚です。
 
クラダシは、2022年の6月に、日本企業としては13番目にB Corp認証を取得しました。
ここから1年間の間に、倍以上の数になったという点では、急速に認知度も上がってきていると感じています。また、この度、クラダシが新規上場するに当たって、さまざまなメディアさまからも「B Corp認証企業初のIPO」ということを題材に取材を受けたり、記事にしていただき、これからますます注目されていくかと思っていますし、クラダシがB Corp認証の認知度向上に貢献できていたら嬉しいです。
 

「良い会社」ってどんな会社?

ビジネス研修の場や就職活動・転職活動において、「良い会社とはどんな会社か?」と問われたり、考えたりしたことがある人は、一定いるのではないでしょうか。儲かっている会社、成長している会社、人・従業員に優しい会社、社会に貢献できている会社 etc.、、、さまざまな答えがあり、正解がある世界ではないのですが、国連でSDGsが採択されて以降、自然災害の増加により、気候変動リスクが顕著になったことや新型コロナウイルスの感染拡大などを背景に、近年、社会に貢献している、環境に配慮している、人に優しいといった、「売り上げ・利益が出ているか」だけではない非財務価値、社会的な価値に注目が当たるようになりました。B Corpも、とりわけ、社会・環境面で「良い会社」であることにお墨付きを与える認証になっています。
 

サステナビリティ・カオス

国連でSDGsが採択されてから、約8年。今や、日本ではメディアで「SDGs」という言葉が出てこない日はありません。保育園に通う娘も、何かを再利用したらすぐ「えすでぃーじーずだよー」と言ってきて可愛いです(突然の親バカ)。朝日新聞が、今年の2月に実施した調査では約9割が「SDGsという言葉を聞いたことがある」と回答。その一方で、全世代で「SDGs疲れ」が顕著になっているという別の調査結果(オルタナ)も出てきています。
 
「サステナビリティ」を取り巻く世界はどんどん新語・流行語が出てきます。パーパス、SX(サステナビリティ・トランスフォーメーション)、GX(グリーン・トランスフォーメーション)、TCFDに加えてTNFDができたり、CSRDが発効されたり、ISSBがサステナビリティ開示基準を公表したりと、横文字大喜利大会かと思えば、「人的資本経営」もあったり。※何言ってるか全部わかる方は一定のサステナ知識があります。
ESG投資ってめちゃめちゃ使ってきたのに、つい先日、世界最大の資産運用会社Black RockのCEOが「もうESGという言葉は使いません」宣言をしたり。(えぇーーこれからIR資料とか社内資料どうしようかなって戸惑っているサステナ/IR担当、絶対にいるはず)
一方で、社会問題や環境問題などの解決を目的として投資を行い、社会的リターンと金銭的リターンを同時に追求する「インパクト投資」の世界市場は右肩上がりに増加しています。
 
そんな目まぐるしく変化していく世界で、色んな言葉や尺度、評価軸がありますが、要は、そんな変化もちゃんと捉えつつ、真摯に「良い会社」にしていくことが、世のサステナビリティ推進担当のお仕事であり、私のミッションなのかなと解釈しています。
B Corpもそんな評価軸の一つであり、クラダシも、特別日本初のB Corp IPOを目指していたわけではなく、上場まで最短距離を走った結果がたまたまそうだったという感じではあります。ただ、試金石として、私たちが、良き前例を創っていきたいと思っています。
 
 

今後実現していきたいこと:二兎、ゲットだぜ☆ 

クラダシ Mission
ソーシャルグッドカンパニーでありつづける
もったいないを価値へ~凸と凹をマッチングすることで世界を豊かにする。
世の中に山積する社会課題解決を目的に設立したソーシャルグッドカンパニー。
社会性、環境性、経済性に優れた活動をしていきます。
 
私が思うクラダシの魅力は「儲かっている」「成長している」「社会に貢献している」「環境に配慮している」などなど、「良い会社」の定義を決してトレードオフにせず、本気で総取りしようとしているところです。

先日、Bloombergの「社会的企業「Bコープ」日本初上場へ、株主利益と公益の二兎追いに賛否」という記事で、クラダシIPOについて掲載いただきました。その記事にもある通り、クラダシの事業は、社会利益を増加させる→社会的信頼度を高める→パートナー企業(サプライヤー)からの出品数が増加→その商品ラインナップの増加によりお客さまへの魅力度も向上させていくという、ポジティブな循環の成長サイクルを構築しており、より社会を良くしていくことで、株主価値も向上させていきます。
 
そのために、クラダシが売り上げの一部を活用して自ら運営するクラダシ基金の活動をより充実させ、クラダシ基金や支援先である社会貢献団体の活動をよりお客さまに知っていただくための発信を強化し、フードロスという課題やKuradashiというサービスをもっと広く知ってもらって共感してもらえるようPRしていく、と、ソーシャルインパクトを最大化していきたいと思っています。

ただ、実際、現実としては、社会・環境への配慮と経済的合理性がぶつかるケースは発生します。そんなときには、ミッション・ビジョン・バリューに照らしながら、一つ一つ判断していきたい。
また、クラダシにもまだまだ課題はたくさんあります。多様性や働きやすさ、環境負荷の低減など、、、これらの課題を事業・組織の成長を止めることなく、むしろ成長を加速させるために解決に取り組んでいきます。
 
二兎を得ます!!!うぇーーい
 
 

最後にクラダシに興味を持ってくださった方へ

あんまりこれ以上言うこともないのですが、本当にそれぞれが尊敬できる、前向きでおもろいメンバーが揃っているので、採用など興味のある方は是非、一度お話しできればと思います^^

サステナブルな社会の実現も、自分らしいキャリアの構築もまずは一歩、行動することから!
 
ちゃんとインパクト・取り組みを伝えていくということやソーシャルグッドカンパニーとして前例を創っていくということを目的に3月に未上場ながら、サステナビリティレポートも発行しています。
こちらも、是非、ご覧ください!

 最後に②B Corpに興味を持ってくださった方へ

日本語で最も情報がまとまっているサイトがこちらです。

B Corp認証企業でイベントなども開催しています。3月のB Corp Monthに開催されたMeet The Bというイベントのレポートを同じく日本のB Corpのライフイズテックさんが記事にされているので、こちらも覗いてみていただければと思います。



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