パラグライダー飛行が叶わなかった話 in白山市 獅子吼高原
白山市の鶴来は、パラグライダーの名所です。
標高650mの獅子吼高原に吹き上げる好条件な風と、海へと続く手取川扇状地の景色が評判で、2年前から気になっていました。
白山市の魅力を知る時
「風と旅する。」
と書かれたポスターが、JR松任駅の橋上通路に貼られているのを見て、私は思わず立ち止まったことがあります。
パラグライダーの翼の広がりが、白山市の上空を飛ぶ様は美しく、刹那の憧れと刺激を感じました。それでも私にとっては別世界の楽しみだと思っていました。
そのことも忘れてしまっていた2023年5月24日、白山手取川ジオパークが、ユネスコ世界ジオパークに認定されました🎉
白山市にとって大ニュースです。
賑わうイベントを気にすることが多い私も、このニュースは見逃せません。毎日、白山の恵みに生かされているからです。
石川県に2年以上住んでいる者として、白山に関心を持って、外に出ることを楽しむ良い機会です。
何から始めるか悩みます。登山?キャンプ?高山花見?食べることが好きなので地産地消の店巡り?
スカイ獅子吼に行こう
そして先ほどのポスターを思い出しました。
調べてみると、白山市の鶴来、手取川扇状地の始まり辺りに、パラグライダーを体験できる施設があると分かりました。
スカイ獅子吼パラグライダースクールです。
1人でのパラグライダー飛行ができるように練習する1日体験コース
プロのインストラクターが後ろで操作するタンデム・フライト
パラグライダーのライセンスを取得するためのライセンス・コース
海岸や獅子吼高原でのハンググライダーコース
このように様々なコースに参加することができます。この内1日体験コースとタンデムフライトは、Webサイトからの予約が必要です。
私はタンデムフライトを予約しました。
料金は当時1万円(2023年8月から1万2000円)、それとゴンドラ片道分の500円です。これは全国的に見ても安価だそうで、初体験のハードルを下げてくれます。
雨が降っていたり風が強すぎたり、あるいは風の方向が悪い場合は飛ぶことができないので、天気予報を見ながら予約する日を決めました。
6月18日(日)のチャレンジ
予報では最高気温30℃、風は西4mという好条件でした。
安全装備として、軍手・長袖・長ズボンを持っていくのがお勧めです。
私は長ズボンこそ履いていたものの、軍手や長袖は持って行きませんでした。
軍手は、無ければ無料で借りることもできます。
10時の予約に合わせて、受付の建物に到着です。
昼でもないのに28℃くらいある暑さの中、自転車を1時間も漕いだので、よく汗をかき、ペットボトルの水は早速半分になりました。
フライト予定が立て込んでいるようで、スクール事務所の中で待機。
その間は外の様子を見つつ休みました。
この時写真内を含めて8人が飛んでいて、曇りでも気持ちよさそうでした。
この時は疑いなく、飛べると確信していました。
ゴンドラで高原へ
11時半、ようやく順番が回ってきました。
水分補給をして、スマホなどの荷物はロッカーの中に仕舞い、鍵をかけます。
この後飛んでから受付に戻るまで、トイレはありますが水分補給ができないので、しっかり飲みましょう。
ロッカーの鍵と大きなリュックサックを持ち、送迎車に乗せてもらい、ゴンドラ乗り場まで向かいます。
乗り場の窓口で買うのは、片道切符です。帰りは定められた道ではなく、空を派手に駆けるパラグライダーに乗るのですから。
ゴンドラに、インストラクターと2人で乗ります。荷物もあるので、4人乗りのゴンドラが全席埋まりました。
上がっていると、眼下にはスギの木が生い茂り、地面はほとんど見えません。耳をすませば鳥の鳴き声が聞こえます。
まさかの事態
4分ほど乗って頂上に着きかけた時、インストラクターが声を漏らしました。
「あーだめだね。だめかもしれない。風がフォローだ。」
頂上の吹流しを見て、フォロー、つまり東からの風であることが分かったのです。
このスカイ獅子吼では、西へと走って離陸します。そのため上昇には西からの風が必要です。
ゴンドラを降り、離陸場に着きました。
風が変わるのを待つ他のパラグライダーが5人以上います。しかしすぐには飛べなさそうな雰囲気らしく、世間話をしています。
誰にとっても予想外の変化です。
「今は海だけが暖められてるんだよ。昼になればここも風が来るんじゃないか?」
という話が聞こえました。どうも長い間待つことになりそうです。
インストラクターと相談し、一旦下に降りることにしました。
片道切符を買ったのに、帰りのゴンドラに乗るのは気まずいです。
ただパラグライダー飛行ができない事態ということで、特別にチケット不要で乗せてもらいました。ありがたいサービスです。
風を待つ間に昼食
昼食は、「りんどう」でいただきました。鮎と岩魚の塩焼きで有名です。
パラグライダー受付から、自転車で7分のところにあります。
旬のおまかせ定食+岩魚の塩焼きを注文しました。2023年6月時点で2500円です。また、注文を待っている間に、鮎の塩焼き(1100円)も追加しました。
多くの山菜料理を一度に味わえます。塩焼き魚が2匹もあるので、いつもなら塩分を気にしてしまいますが、この日は汗を多くかいていたので、むしろ好都合でした。
どれも美味しいので、山菜に興味がある方は是非頼んでみてください。また魚以外に、そうめん定食やぜんざいも人気のようです。
パラグライダー受付に戻る
受付に着くと、着陸場にパラグライダーの姿が!
しかし上空には誰一人、飛んでいる姿が見えません。
受付の人によると、
「風が良くならんから、上の人みんな戻ってきたよ。で今は遊んでる。」
とのことです。
キャノピー(翼のような大きな布)を広げ、腰を大きく落としてからジャンプすると、2〜5mだけ浮き上がり、しかし落ちる。それを何度も繰り返す。
折角来たのに、何も得ず帰る訳にはいかないという未練を感じました。
良い風を得られる保証はなく、思い通りにいかないものです。
この日は諦め、来週の6月24日(土)に再チャレンジすると誓いました。
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スカイ獅子吼へのアクセス方法
車がお勧めです。車で来られる方が多いです。車であれば金沢市街から30分ほどで着きます。
暑い時期なのに、自転車で1時間もかかるのに、私は何故か日焼け止めを塗りませんでした。。。
車が無い方は、北鉄石川線の鶴来駅から送迎してもらうこともできます。予約時にその旨を伝えてください。
終わりに
長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。
飛べないまま夏を迎えたくない!
2回目のチャレンジの記録は、以下の記事をご覧ください。
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