くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第85回 「師走の忙しさから考える仕事の段取りって実は『ウソ』じゃないの?ってお話」ってお話
〔く〕 こんばんは。くらげです。
〔寺〕 こんばんは。寺島です。さて、師走ですね。
〔く〕 ほんとうに月日がたつのは早いといいますが、30歳を超えると日々が音速で過ぎ去っていくんじゃないかというほどに加速しています。
〔寺〕 歳をとるってそんなもんですよ(笑)それで、大変申し訳ないんですが私の都合で締め切りをかなり早めに設定させていただきます。対談が終わったら大急ぎで仕上げてくださいね?
〔く〕 は、はい・・・。ボクも今週末は講演があって時間がとれないのでかなり前倒しで進めますよ。
〔寺〕 私は出張で東京に行くんですよね。その前日が同窓生の結婚式でもう文字通り弾丸ツアーです!
〔く〕 寺島さん、確かバイトでしたよね(笑)
〔寺〕 はい、バイトなんですがなぜか!(笑)まぁ、今どき、雇用形態と役割とは必ず一致するわけでもないのですが。
[く] ボクもまぁ肩書的には契約職員なんですが、今何やってるんでしょうね、仕事(笑)まぁ、今は仕事では結構困ってるんですが。
[寺] ほうほう、ではその困りごとについて是非。
[く] 今の仕事のトラブルはかなり発達障害系のほうでして、細かい数値が合わないとか締め切り設定されてないからやりにくいとか、どうせ後で変わるのに今作り込む必要性がわからんとか。
[寺] いま作り込む必要性は、実力のアピールの場を与えてやってるので頑張っとけやという意味では?
[く] そうなのは「知識」としては知ってるですけど、実感としては納得できないものがあります。まぁ、問題点はわかってるんですが、「できねーです」とはなかなか言えない。
[寺] まあ、振られた仕事を出来ないです!とは言えないですよね。
[く] 「(大枠では)そんなにできるなら細かいところ作り込むのも簡単でしょ?」的なところがあって、そのへんのアンバランスさが周りからしてら不思議なようですね。細部=些細なことでADHD的には飛ばしてしまう。
[寺] 他人的には些細じゃないんです(笑) だって見えてないからね。全体を知ってるのはくらげさんだけだから、くらげさんには些細なことと分かってるかもしれないけど、周りにはわからないから。
[く] 多分、ある意味で他者に視点というのが不在なんですよね、自分は。
[寺] それはあるかもしれないですね。どこまで最初の段階で砕くのか、というルール欲しいですよね。私はいつも1人ブレストだから、アイディア出しの段階で、最終形態まで出来てるのが普通。
[く] 自分はとにかく実物を作っては直してをしたいんですけど、わりと構想段階?で人に伝えるために完璧に作り込めと言われるのがよくわからない(笑)
[寺] 私も長らく「材料渡されたらすぐに完成系もってこいや!」いう業界にいたから問題なかったけど、会社でチームで働くとなるとアイディア出し合って個人の実力以上の物を作れというわけです。もう手順や段階が分からなくてまごまごしますね。今アイデアを出していいのか、手を動かすことを期待されているのか、そういう事が分からない。
[く] どちらも段階の問題ということが言えそうですね。
[寺] 思考の方法が大勢と違うのかも。なので他人が踏むべきとしている手順がなかなか飲み込めない。そういえば、これに関係しそうな話をある有名なグラフィックデザイナーの方から聞いたのですよ。曰く「企画書はお作法があるので、「企画書として」完璧な形を作る必要がある。こういう手法でこういう分析結果からこういう判断をしてこの図案になった、と書くんだけど、大体そんな手順踏んだからってアイディアなんか出るわけない。いい仕事が出来る時はもう考えてる間にぱっと完成形までの道が見えるもので、理屈は全部後付けなんですよ」って。これ聞いてて、だよねーと(笑)手順とか、全部ウソ!(きっぱり)
妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。