明るく華やかに…は、要注意!?
お花の仕事に就きたい方へ…の内容です。
昨日、お花の仕事に就きたい方々への就業支援講座の講師をしました。
お話ししながら 思い出したことがあります。
花屋の店頭販売をしていた頃、ご注文内容にかなりの頻度で「明るく華やかにお任せで」という言葉が伝票に記入されていました。
お祝いのギフト用途でしたら、だいたい「明るく華やか」にしたいですものね。
お客様も「明るく華やかに」と言いがちですし、お花やギフト事情について詳しいことがわからない方なら「明るく華やかにお任せでよろしいですか」なんて聞かれたら 安心して「はい」って答えてしまいますよね。
でも、これって危険なフレーズなのです。
受注したスタッフとお客様の、二人の人間がイメージした花材や形は異なるのです。
講座の途中でも 受講生の方々に「明るく華やかに」でイメージした花材を挙げていただきました。
赤いバラ、ピンクのガーベラ、ダリア、ユリ、蘭…等 全員違います。
複数名のスタッフがいる花屋だとしたら、受注したスタッフと制作するスタッフが別の人の場合は、よくあることです。
受注の際に、お客様の持つイメージを具体的な花材や色合い、デザインなどのサイズ感を細かすぎない程度に聴いて、誰にでも分かるように伝票に残すことが大事です。
嘘みたいなホントの話で、「明るく華やかに」が原因のクレームやトラブルはあるのです。
人って、勝手です。自分のことを分かって欲しいと思うのに、他人のことを100%分かることなんて出来ませんね。
キャリアを積んで、こういう時は大体こう!なんて決め付けてる時も危険。
接客中にお客様と確認作業が必要ですが、お互いの知識や情報量に極端な差があるのが フラワーギフト。受注の技術が要るのです。
用途を具体的に教えていただきます、同じ「お祝い」でも 飲食店のオープン祝と病院の開院祝では 相応しい花が変わります。
希望の色も、ピンク色としても、シックなピンクと ショッキングピンクと パステル調のピンクや サーモンピンク等 幅広いです。
その場で制作してお渡しできる時以外は、花の種類は細かく指定してしまうと入荷しない可能性もあります。
そこで、候補を数種類挙げるか、避けてほしい花材を挙げるなど、制作する人が その時にあるお花の中から品質の良いものを選択できる状態にしておくことが大事です。
せっかくの贈り物が、受け取る方の嫌いなものにならないように 受注のプロを目指して、フラワーギフトでの笑顔を増やしましょう。