ガールズバンドクライ良かった
久々に徹夜してまでアニメ全部見通した。
「ガールズバンドクライ」。タイトル通り、ガールズバンドがテーマの物語で、ずっと前から気になっていたが、先日までやってた一挙放送で全話見させていただきました。
本音を言えばニコニコで見たい作品だった。コメントありでみたい。というか、話が泥水を啜ってロックしてやる!っていう生々しいものなので、コメントがないと辛い、逃げたかったのかも。つべではリアルタイムのチャットがあったけど、私が無料公開されてたの気づいたの昨夜11時で。12時には公開終了するからと、そこから5時間見続けましたよ。
チャットはエラーで途中から見られなくなってた。そこが一番見たかった。好きな人がリアルタイムで呟く反応含めて見たかったから。気づかなかった私が悪い。あと粘着してすみませんでした。
何より、この作品が評価されているのが3DCGの部分。
マジで私の中でアニメに革命起きた作品だと思ってます。
こんななめらかにかつコミカルに、カッコよくも可愛くも表現できて、CGの新たな可能性を引き出したというか、こんなのできるんだ!?リアル映像負けてないかこれと思うくらいです。それきっかけで見たんですけど…
話の内容がここまで生々しいとは思いませんでした。あの、刺さります。結構。
生きていく中での衝突やすり減らしてしまったもの、妥協した部分や、怖くて逃げ出した部分、もう逢えない人とのグルグルした感情、家庭環境、いじめ、バンドの方向性、売れていく為には、といった現実的な問題が次々と出てきます。久々にこんなドラマ見た気がする。
主人公の仁菜が、かなりの正論モンスターで、時にはこれ大丈夫か…?てなる場面があるんですけど、そこは主人公補正というか、みんな納得してしまうからすごい。それだけ人の心を動かす力が宿っているのも、過去のいじめの経験と、学校(法人として極めて介入せず解決すればそれでいいというザ・学校)と家族(正確には家族は救おうとしていたが本人の前では心の傷をさらに深く抉るだけと表に出さないでいた)に塞ぎ込まれそうになった所を救ってくれた桃香の曲のおかげだと思うと、ホントその原動力だけでここまで逞しく貫き通せるのが酷く羨ましい。
けど、メンバーのみんなが時たま言っていたように、現実問題はどこまでもついてくる。それでも、自分のやってきたことが正しかったことだというのを、どこまで貫き通せるかは見ものだな、今後も。あるならだけど。
私は絶対上手く行かないと思ってる。というか、思ってしまう。それはどうしてもという諦観もそうだし、大人になればわかると考えてしまうから。
いい意味で、仁菜は今のままでいてほしいというのと、成長して少しは現実的なものを見てみろという父親的目線と葛藤してしまう。
このアニメの転換期とも取れた8話。
絶対重要な回だとわかるが、私には最初仁菜の言動が全く理解できなかった。いや、それ桃香に"ダイヤモンドダストうぜー!!"と言わせたかったんだろ?というひどく冷めた反応しかなくて。もうなんというか、合わないんだなとまで思った。2周しても理解できなかったから、多分合わないんだと思う。これはしょうがないとまで思ってる。
でも、その後の仁菜がいじめの被害者を救ったら、今度は自分が被害者になり、傷つけられた。救った人も加害者にさせられ、震えた手で"あなたのせいだ"と伝えてきた。仕舞いには友人からも"加担しなければここまでならずに済んだのに"と吐き捨てられ、結果自身は中学を退学したと。でも、こんなのおかしい、私のやったことは正しかったんだと、家を飛び出して、川崎駅で大好きなボーカルに会いに行き、ロックを盾に貫き始めた。私もいじめられた過去があるから、もうここで仁菜に加担してしまった。
あんな訳分からん事するやつだけど、こういう奴が救われてほしい。真っ直ぐ貫いて、いつか大衆の耳にお前の曲をぶつけてやってくれと思った。
まあでも、ここまでしたって救われないものはあるかもしれない。そればかりは、この先の采配と運次第だと思う。
音楽界隈に詳しく無いけど。でも一つだけ言えるのは、芸能プロ所属時にMIXしてくださった中田さんが言っていた「10年先まで続けていたらタダでやるよ」が瞬時に理解できてうわーってなりました。アレがマジで彼女達へのちゃんとした言葉なんだよ。
言葉その通りではなく、皮肉なの。絶対。
こんな尖ったこれから芽吹くと予想していたバンドと一緒に活動できない寂しさもあるかもしれないけど、その後の彼女達を心配しての皮肉なの。10年先まで続けられたらなという。経験者だから、これまでそういった人達がどうなっていったかも知っているからこそ、"そんな甘くねぇよ"と言ったんだと、私は解釈しています。多分仁菜以外はみんな察したと思うけど。
改めて、見て良かった。
悔いがあるなら、無料公開なのに早く気づいていれば…!という、それくらい。
生々しい話で、結構ゴタゴタしたところもあるけど、それがよりリアルで面倒くさくて、そう簡単に解決できないから、こう言った反骨的なのが余計にぶっささる。概ね良かったと評価しています。
これさ、監督の名前でびっくりしたけど、これアニメ版艦これのシリーズ脚本だった人でしょ?見直したよ。こんなの書けたんかと。
(後から知ったけど、「宇宙よりも遠い場所」も手がけた人だったんだ。宇宙よりも遠い場所と同じ人か〜!あーなるほど!それっぽいわ。アレも現実問題がテーマだったしな。いやホント見直したわ)
空想ものより、こういう生々しい話の方がこう上手いボリュームで書けるのかな。良かった。このドラマがなければ海外でも評価されていない点を考慮すると、ナイスファイトでした。
そもそも東映アニメーションが携わって?吉野家やJR、京急、川崎駅やアゼリア、ラゾーナ、チッタデッラとかなりの協賛、協力もあって?そりゃ売れるわ。アニメーターもこだわった人が作ったんだろうなという描写が多々あって、その度すごっ!すごっと言ってました。
それと、この為に協力したバンドのみなさん。声優さんがリアルでバンド活動されてる人なんでしょ?経緯は存じませんので憶測の域で無礼ながら書きます。自身のバンド活動割いてまで声優に挑戦して、見事作品に色をつけてくれた。昨今の名の知れない声優が自我を出す演技より、こういう違和感はあるが下手でもない的な声の方が私は好きです。あなたたちだからこのバンドがテーマの作品が、綺麗に昇華したと思います。素晴らしかった👍
いやー!!頼む!年末でもいい!!
もう一回!非公開にしないでコメ付きで見させておくれー!!!!
せからしかー!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?