記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

『スラムダンク』を読んだ人に『ハイキュー!!』の魅力を伝えたい

パーソナル編集者のセトショウヘイさんが、おすすめの漫画を紹介して!とのことだったので、『ハイキュー!!』の魅力を語りたいと思います。

特に、『スラムダンク』を読んだことがある方に、『ハイキュー!!』も面白いよ〜と伝えたいので、今日はそんな軸で書きます。

日本を代表するバスケ漫画とバレー漫画を比較しながら、共通点と違いについて語るので、若干のネタバレがあります。ご了承ください。

『ハイキュー!!』の魅力

まず、『ハイキュー!!』の魅力を3つ紹介します。

1.名場面を作るのがめちゃくちゃうまい

『ハイキュー!!』はいわゆる部活漫画で、最初から最後までひたすらバレーをするのですが、とにかく名場面を作るのがうまい。

初めて読む人は、とりあえず「月島がバレーにハマる瞬間」まで頑張って読んでみてほしい。

スポーツなので、当然緊張する。いいパフォーマンスが出せない。負ける。いろんなことが起こります。そのときにかけられる、仲間や指導者の言葉も素敵。

「ハイキュー!! 名言」で検索したら、たくさんヒットします。名場面、名言が多い漫画です。

2.全員主役

主人公の所属する烏野(からすの)高校の生徒はもちろん、敵チームの生徒も魅力的。

部活を頑張るなんてダサいと思っているヤツ、走りたくないヤツ、頑張りすぎてバレーが嫌いになったヤツ、彼らもみんな主人公にしてしまう。

5巻の第40話には、1回戦で敗退する多くの高校生を描くシーンがあります。スポーツ漫画を数多く読んできましたが、ここにスポットライトを当てた作品は初めてでした。ちょっと泣きました。

3.ストーリーがお見事

個人的にはここを語りたいです!次で説明しますね。

『スラムダンク』と『ハイキュー!!』は似ている。

『スラムダンク』は1990年から1996年までジャンプで連載されたバスケット漫画。

主人公の桜木花道は素人だけどポテンシャルが高い。ライバルの流川楓は天才的で将来有望な1年生。2人は湘北高校に入部。キャラの濃い2年生、3年生と様々な困難を乗り越えながら、神奈川県大会を勝ち抜く。

念願の全国大会出場を果たし、2回戦では優勝候補の山王工業を撃破。全てを出し切った湘北は次の試合で嘘のようにボロ負けし、物語が終わる。

『ハイキュー!!』は2012年から2020年までジャンプで連載されたバレー漫画。

主人公の日向翔陽は身体は小さいが、驚異的な瞬発力と機動力を持つ。ライバルの影山飛雄は圧倒的なセンスと身体能力を持つ1年生。2人は烏野高校に入部。キャラの濃い2年生、3年生と様々な困難を乗り越えながら、宮城県大会を勝ち抜く。

念願の全国大会出場を果たし、2回戦では優勝候補の稲荷崎高校と対峙するが…

どうでしょう。ストーリー展開、似ていると思いませんか?

そして、スラムダンク読者のみなさん

山王工業との死闘の続き、読みたくないですか?


いや、わかる。わかるんです。

あそこで全部出し切って、それがピークなのが素晴らしい。そうですよね。

ただ、『ハイキュー!!』は『スラムダンク』の展開をリスペクトしつつ、それを乗り越えて行った作品だと言えます。

『ハイキュー!!』は高校生が社会人になって、プロでバレーを続けているヤツら、一般就職して頑張っているヤツら、そこまで描きます。

あと、『スラムダンク』は怪我をしても試合に出続けるけど、『ハイキュー!!』は怪我をしたらベンチに下げられる。

この辺りも強烈な対比になってくるので、楽しんでいただけたらと思います。

『ハイキュー!!』のストーリーが素晴らしい点

日本の部活漫画には、制約があります。

それは「最後の大会が、基本的にトーナメント形式で1回も負けられない」という制約です。

負けたら終わり。3年生は引退。そんな状況の中で戦う緊張感。

全国大会に何度も出場している学校でなければ、物語の性質上、爆発的な成長を遂げる必要があります。

もちろん、『ハイキュー!!』の中心は、主人公日向翔陽の成長物語です。

中学で1回戦負けだった日向は、自分の武器を生かし、苦手を克服し、成長を遂げることになる。この辺りは、桜木花道と似ている。

ただ、中心となる問いがもうひとつあり

烏野高校の快進撃はどこまで続くのか?

なんです。

カラスは雑食。

烏野高校は「殴り合いを制す」というコンセプトを見つけ、他校から様々な良い点を吸収し、攻撃特化のチームに変貌します。

ただ、試合の中で成長するだけでは限界がある。
そこで強化イベント「東京の強豪校たちとの合宿」があります。
この辺りが展開として上手い。

烏野高校はそこで負ける。とことん負ける。そこで他校の生徒のアドバイスもあり、個人もチームも成長する。

最終的には、全国大会で通用するチームになる。そして、それぞれのキャラがライジングし、チームとして快進撃を続ける。

烏野高校は優勝まで突き進むのか?
止めるのは、繋ぐのが得意な高校か?
ブロックが得意な高校か?
あるいは似たような成長中のチームか?

ヒリヒリする展開を楽しんでほしいです。

おわりに

『ハイキュー!!』は全部で42巻あります。けっこう長いですよね。

楽しむためにいくつか注意点があるので、それをお伝えして終わります。

まず、バレーのルールは完璧に理解しなくていいです。

途中かなり専門的な用語も出てきますが、難しかったら飛ばして大丈夫。

それよりも弱さを受け入れたり、仲間に助けられたり、プレッシャーを力に変えたり、そういう姿を受け取ってほしい。

次に、他校VS他校の試合もしんどかったら飛ばして大丈夫。

僕も1回目は「はやく烏野の試合見せてくれよ!」って気持ちになったので…。2回目、3回目と読むと、後から楽しめるようになります。

最後に、無理にキャラ覚えようとしなくて大丈夫。それは諦めて、試合の緊張感を楽しんでほしい。

ただ、2回目、3回目と読むと、キャラへの愛着がどんどん増していきます。

そして最後、全キャラ集合!オールスター!みたいになったとき、もう言葉がなくなるくらい感動するので、読み込んでみてほしいです。

以上です。ぜひ『ハイキュー!!』読んでみてください。一緒に感想を語り合いましょう。

読んでいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!