私を構成する5つの漫画(前編)
なんだか #私を構成する5つの漫画 というハッシュタグが流行ってるそうで、私ものっかってみたいと思う。
しかし5つか…選べるかな…
そう思って考えていたら、自己紹介代わりに初めて書いた記事「漫画と私」に出てこない漫画ばかりになってしまった。
あらら?
いや、めちゃめちゃ迷ったんだけども…
とりあえず1つの基準として「昔から今まで、何度も読み返してる」というとこから考えた。
何度も読み返すということは、私の中で消化・吸収を繰り返されているということではないか、と。
それが、この5冊。
デデン!!
①BANANA FISH
②ガラスの仮面
③お父さんは心配症
④少年少女ロマンス
⑤ぼくんち
まずは、迷うことなく1番に浮かんだ漫画「BANANA FISH」
アッシュという名のストリートキッズのボスと、日本人の英二との友情を描いた漫画。
ただの友情ストーリーではなく、BANANA FISHを巡るマフィアの抗争、ストリートキッズのボス争い…少女漫画家とは思えない無骨でスリリングなストーリーが展開される。
とにかくアッシュがカッコ良すぎる。顔、性格、頭脳、技術、全てにおいてカッコ良すぎて大変。
友情だと言ってはいるが、これはもはやBLの域ではないか?そう思わせるほど、魂でお互いを必要としている。みんなに慕われる絶対的ボスでありながら、圧倒的に孤独なアッシュ。側から見れば、頼りない日本人をアッシュが守ってるように見えるかもしれない。けれど、守られているのはアッシュの方なのだ。
あの衝撃的なラスト、私はいつも読む度に号泣してしまう。この結末しかなかったのだろうか。なかったように思う。わかってはいる、いるんだけども。
そして、BANANA FISHの素晴らしいところは番外編「BANANA FISH ANOTER STORY」の中に収録された「光の庭」で、完全にBANANA FISHは完結する、というところである。
漫画の番外編というジャンルにおいて、これほど優れている番外編は中々ないと思う。
最終回からのその後の話なんだけども、再生への第一歩が描かれている。救いようのない現実に、ほんの少しの光を、これからも生きていいのだと。
本当に素晴らしい番外編である。
番外編も、若干のBL感を出しながらBANANA FISHは完結する。そりゃ、女子の心をくすぐって当たり前。
間違いなく、私が今まで1番読み返してる漫画だと思う。
そして②は演劇漫画の金字塔「ガラスの仮面」
これは、私が小さい頃から家にあった漫画で、最初は絵が少し苦手意識があり、中々読まなかった。
けれど、いつだったか一度読み出したらおもしろいのなんのって、あっという間に夢中になった。
普段は冴えないが、演劇の天才的な才能を持つ北島マヤが主人公。
台本は1度読んだら覚え、その役への入り込みは、憑依型とも言える。
役を掴むために、その役と同じ状況で暮してみるなど、役への情熱が半端ない。
マヤが演じる一つ一つの舞台も、物語の中でストーリーがわかるくらいしっかり描かれていて、これで知ったお話もたくさんある。美内先生も、マヤと同じく演劇への情熱がある方なんだろうなと思う。
ガラスの仮面といえば白目、白目、白目である。
ブツブツ…と台本を読むしぐさ、白目で「恐ろしい子…!」「完全な敗北…!!」などなど、漫画好きなら誰しもが一度はどこかで使ったことのあるネタなのではないか。
ネタにしていると言いつつ、そこがガラスの仮面の大きな魅力。登場人物の振り切った描写の面白さ、細部まで描かれる演劇シーン、マヤの情熱と才能に心動かされる登場人物たちと同じく、読者も強く引き込まれていくのだと思う。
最終回まで私は読むことができるのか…1番心配な作品ではあるが、美内先生にぜひともがんばっていただきたい…!!
③の「お父さんは心配症」は知る人ぞ知る、ギャグ漫画である。
私にとって、岡田あ〜みんはギャグ漫画の神と言ってもいい。
なんでこんなに面白いのか。今読んでも全く色褪せない。いつ読んでもおもしろい。
こんなにもブラックな笑いをりぼんで連載し続けていたことに、当時のりぼん編集者にありがとうを伝えたい…!
タイトル通りの、心配症なお父さんの話だが、その心配ぶりが常軌を逸している。もはや狂気。そこをギャグ漫画としてめちゃくちゃ面白く描いている。
とにかく登場人物の9割がおかしな人で埋め尽くされている。
お父さんの娘、典子だけが唯一まともで、典子の彼氏の北野くんですら、初めは普通だったのに、どんどんおかしなキャラへ変貌していく。
そうなってくると、おかしいのは典子なのか…?そう思えてくる不思議。
あ〜みんの全作品に共通して言えるのが、狂気の沙汰なのに笑える。これは岡田あ〜みんの才能としか言いようがない。
元気が出ない時、どうしようもなく落ち込んだ時、負の感情が自分を支配している時。これを読んで、単純に笑って、ほな寝よか、と思える。
これが岡田あ〜みん作品なのだ。
ちなみに、あ〜みんの代表的な作品は3作あるのだが、3作目の「ルナティック雑技団」も、伝説的ギャグ漫画と言って過言ではない。
これの面白さについても、また今度書いてみたい。
とっても長くなってしまったので、あと2つは後編で!