暗手(馳星周) を読んだ
安心
馳星周を読んだ時の安心感はすごい。面白いのがわかりきっているから。夜光虫を読んだときも同じことを思った気がする。20年以上面白いって思う本を書く馳星周はすごいなぁとしみじみ思う。
馳星周の話になると毎回言うが、不夜城を読んだときに、あまりの面白さとリアルさに歌舞伎町に怖くていけないなと思いながらも、行っている自分がかっこいいなと思い、歌舞伎町の雀荘に通ったなぁという思い出がある。何でよりによって雀荘にしたのだろう。色々選択肢があったはずなのに。選択肢が複数ありすぎると、案外狭いところに行こうとするような気がする。
本の感想でスピード感がとかいう人ってどうなんだろうと個人的に思っていたが、感想としてはスピード感があった。
は/か
中島敦の全集を買って、読んだ。
悟浄歎異とか悟浄出世とか、恥ずかしながら読んだことがなくて、面白かった。
ただ、この面白さというのは馳星周の面白さとは異なる面白さで、勉強になったなぁ12%、面白かったと言っている自分がかっこいい88%の面白さであるように思う。
は/か
こだわりの強い人と会う機会が多かった。
ここでいうこだわりとは、例えば水はエビアンでなければだめだ!レベルのこだわりです。
こだわりのある人は、こだわりがあるということが、自分自身のアイデンティティを形成しているように思える。こだわることが自分自身というかなんというか。(少し悪い意味なのは、その人に、自分の好きなものを嫌いと言われたからです。)
だから、こだわりがある人は、そのこだわりがなくなる、発揮できないと凄く脆くなるように感じる。
自分はこだわりがない(と自分で思っている)のだけれど、そういうことがこだわりなのかなと思う。
馳星周の本は面白い。生誕祭、マンゴーレインがおすすめです。