ぼくらの春夏-石橋少年と2023年-
こんにちは、藤原です。
2023年も残り11ヶ月しかない!という慌ただしい幕開けです。
KUONは年に2回(春夏と秋冬)新作の発表をする、いわゆる「コレクションブランド」という分類に入るのですが、コレクションブランドにとって、更には海外で発表をするブランドにとっては、年末年始はとても慌ただしいのです。
1月早々のピッティ(イタリア)から世界のファッションマーケットが動き出すので、国内での展示会を含めると3月頃まではワチャワチャとしています。
KUONは2月のニューヨーク・ファッション・ウィークに参加します。
ちなみにここで発表をする新作は半年後の「2023年秋冬」です。
ファッションビジネスをしている当社としては「勝負所」ですので、頑張る所存!です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さてさて、本日のnoteはタイトルにある通り「2023年春夏」について。
頭の中がワチャワチャでゴチャゴチャですね笑
皆さまお待たせいたしました!
KUONの春夏が、いよいよ今週末から立ち上がりです。
既にウェブサイトや長谷川店長のブログで紹介されているので、本筋はそちらに任せるとして。ここではちょっと別な視点から書いていこうと思います。
1. 今シーズンのテーマと藤原的おすすめについて
まず、今シーズンのテーマ
-longing For the ocean-
公式ではこう書いてあります。
これは面白いテーマですね。
「海」をテーマにするブランドは数多いと思うのですが、石橋のそれは、
【望郷】。ロスやハワイの海じゃなくて、盛岡からのぞむ海。
ぼくとしては、
“石橋少年が想いを馳せた未来と、30数年たって顧みた道筋”
ファッションデザイナーは自分のルーツや好きなカルチャーをコレクションに投影することが多いのですが、今シーズンのKUONは【石橋少年】かなと。
ここだけの話、石橋は魚介類苦手です、なんだったらお酒もダメです。
味覚は少年のままです笑
そんな石橋少年と中年石橋が融合したコレクション
畠山ディレクターとのコンビで3シーズン目を迎えて、「新しいKUON」の姿が明確になったと思います。
シーズンLOOKにはアーティストの藤井風さんなどのスタイリングを手がけるスタイリストの金光さんに参加していただきました。
個人的に好きなルックはこれ。
古江君が担当したムービーも面白いのでぜひ。
撮影では、みんな真っ黒になって帰って来ていました。
おすすめのアイテムは、本当にどれも素敵で「全部です!」なのですが。
まあ、それだと読み物にならないので3つほど厳選して(ホントは全部です!)
1.からみ織りのブルゾン
最初は全然惹かれなかったのですが、展示会で見ているうちに、めちゃめちゃ気になってきて、試着するとシンプルながらも、とても綺麗なパターンと上品な素材使いの虜になってしまい、、、恋愛か!!という笑
昨年末に、石橋とこんな話をしました。
ぼく:最近は古着ベースの服が流行っているよね?
ぼく:マッキノーとかカーコートってアイテム名に入れると売れるらしいよ
石橋:そういうのあんま興味ねえっす。古着は好きなんでだいたい頭に入ってますけど、レプリカやサンプリングはあんまり興味ねえっす。
石橋:何年かかるか分からないけど、自分の作った服が、そう呼ばれるように自分で作るのが好きっす。
このブルゾンはそんな彼の思想を体現していると思います。
ぼくと石橋が展示会で自分用にオーダーする洋服ってあまり被らないんですが、むしろこれは社内ではぼくと石橋だけがオーダーしているみたいです。
2.丸パンツ
あ、すいません、正式なアイテム名は分かりません。
このパンツは、個人的に”KUON史上最高” です。
パンツの良さって、攻めたデザインとかでない限り、穿いてみないと分からないのでこの良さを伝え難いのですが。
あまりに最高すぎで、初めてワガママを言って、直営店限定で藤原別注を用意してもらいました。
“KUON史上最高” です。
3.半袖シャツ
このシーズンをスタートするにあたり、石橋が少年時代の思い出の海に、娘さんと一緒に行った時に、娘さんが拾った貝殻をプリントしています。
その話を聞いたときに、ぼくにも彼の娘さんと年の近い子供がいるんですけど、とってもいいなと思ったんですよね。
お父さんのデザインした服に、子供の思い出が入るなんて、めちゃくちゃ素敵じゃないですか。
KUONを2人でスタートさせてから、石橋もだいぶ頑張ってきたので、個人的に目頭熱くなります。
貝殻は娘さんの宝箱に入っているそうで。
展示会のインビテーションも娘さん写真だったり。
どうでしょうか?3つ厳選してみました。
ホントは全部オススメですよ!
ちょっと長くなっていますが、2つめについて書きたいと思います。
いったんトイレ休憩してください。
2.立ち上がりの店頭イベントについて
ぼくらのお店はコロナ禍の2020年9月にオープンしました。
ぼくがこのお店で個人的にやりたかったのは、ファッションをツールにしたコミュニケーションの『場』をつくること。
詳しくはぜひこちらのnoteに書いているので、もし興味があれば読んでください。
昨年後半になってようやく(本当にようやく!)、初めて制限のないイベント(2周年記念イベント)を開催できるようになったりと、お店らしいことができるようになってきたと感じています。
KUONのお店にご来店くださるお客様は、長谷川店長と会話をしながら、じっくりとお買い物をするのが好き、という方も多いと思います。
ですが、誰かと一緒にする買い物もファッションの楽しさだとぼくは思っています。
実は、昨年末に、日頃お店によく来てくださるお客様を閉店後にお招きをして、「バー長谷川」というイベントを実施しました。
長谷川店長が食べ物やお酒などを用意して、お客様同士にワイワイとお楽しみいただきました。
お客様同士が連絡先など交換したり、とても素敵な時間となりました。
『YOUも来ちゃいなよ!』
そこで、
『服福人々』の作者の坂本さんにお願いしちゃいました。
春夏の立ち上がりに合わせて、店頭で1万円以上のお買い物をされたお客様に先着順で坂本さんのサイン入りポストカードをお渡しします!
(オンラインストアで購入されたお客様にはサインは入りませんが、ポストカードを1枚同封します)
坂本さんとは以前取材いただいた際に仲良しにり、お願いしたら快諾してくれました。
店頭には服福人々を読んで、ブランドを知り、来店してくれるお客様も多く、坂本さんとはいつか一緒に何かをしたいと話していました。
“サク”と”廻谷さん”が今シーズンのKUONを着ています。
連載ではKUONのお店にはサクだけが来店だったので、2人が遊びに来てくれました。
『最終回のその後の2人の距離感が分かるように』と坂本さん。
ご存知の方も多いかと思いますが、『服福人々』は
作者曰く「おじさん2人がなんだか楽しく洋服を買いに行く漫画」です。
ファッションを題材にした漫画の多くが、デザイナーやブランド視点で描かれるのですが、この漫画は「お買い物」を通じてファッションの楽しさを表現しているのが、ぼくはとても共感して、好きです。
毎シーズンの立ち上がりでご用意している。
バンダナももちろんあります!
さらに、さらに!
お友達と一緒にご来店してお買い物をしてくださったお客様には、これまた先着順で、お店の近くの「立ち飲みバー」と「コーヒーショップ」のドリンクチケットをお配りします。
ぜひお買い物の帰りにお立ち寄りください。
先ほどのnote「ぼくらが店を出す理由」でも書いていますが、
ぼくがファッションの世界に入る前、
“週末なんとなく店に集まり、近くのカフェでご飯を食べたり呑んだりして、好きな洋服をネタにあーだこーだいって過ごす。それで「ああ、いい週末だったな」って思う。”
そんな日常がまた戻ってきたらうれしいです。
藤原
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2023年2月4日(土)よりKUON Flaship Store及びお取り扱い各店にて発売開始です。
詳しくはウェブサイトやインスタグラムをご確認ください。
KUON OFFICIAL SITE
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