ぼくらとさっこら
こんにちは、藤原です。
このKUON公式noteをご覧の皆さんはご存知の方も多いと思いますが、KUONではものづくりの一部を被災地などで行っています。
もともとKUONの運営会社である、株式会社MOONSHOTを2012年に設立したのも、ファッションをツールにしたソーシャルビジネスをすることが目的の一つでした。
当社の企業理念は、「デザインによる社会的課題の解決」。
2016年からスタートをしたKUONも当然ながらこの理念を実践しています。
ぼくたちの取組先の中に、盛岡市にある「幸呼来Japan」(さっこらジャパン)があります。
ぼくらは「さっこらさん」と呼んでいます。
さっこらさんは、東北地方の伝統技術である
「”裂き織り”で障がい者の雇用の場をつくり、地域の伝統技術を未来につなぎたい」という理念の元に活動されています。
KUONでは大槌刺し子と並ぶソーシャルプロジェクトのツートップです。
「裂き織り」の詳しい説明については、こちらのさっこらさんのウェブサイトをご覧いただいた方が、ストーリーを含めてよく分かると思いますので、ぜひ。
裂き織りをものすごく簡単に言うと、古くなった布を細く裂いてよこ糸をつくり、経糸を通した織り機で一段一段ていねいに織り込んで、新たな生地にする織物です。
さっこらさんの裂き織りは、ほとんどの工程が手作業で行われるので(織り機も手動です)、機械の様にスピーディかつ均一に仕上がることはありませんが、人の手が入ることによってしか生まれない、暖かみのある独特な風合いがぼくたちは最高だと思っています。
本当に最高なんです。
さっこらさんで働く従業員の多くは、さまざまなハンディキャップを抱える人たちです。
ぼくも裂き織りを体験させていただいたことがありますが、めちゃくちゃ大変な上に、1時間でちょっとしか織ることができないので、洋服に必要な量を織るにはとにかく集中力と根気が必要です。さっこらさんで1時間で織れるのが平均35センチだそうです。
彼ら/彼女たちは、ぼくたちKUONチームとは比べ物にならない集中力と根気を発揮していつも素晴らしい裂き織りを織ってくれています。
失われつつある伝統技術の継承と、障がい者の自立支援
これこそ本当のサスティナビリティだと思います。
代表の石頭さんの情熱と行動力にはいつも頭が下がります。
本当に素晴らしい会社です。
幸呼来JapanとKUONとの出会いは、確か2016年の春頃だったと思います。
2017SSの企画の中で、偶然にもぼくと石橋(当時はぼくもまだ企画してました笑)が同じタイミングでさっこらさんに興味を持っていて、代表の石頭さんにお会いしました。
それまでのコレクションでも裂き織りは使っていましたが、すべてヴィンテージの裂き織りでした。襤褸と同じく、裂き織りもものすごいパワーを持っていて、ぼくも石橋も惹かれていたのでしょう。
それからずっと今まで関係は続いています。
個人的に面白いなと思ったのが、唐草模様、いわゆる泥棒風呂敷から織ったこちら。カモフラ柄みたいになってますよね。
KUONがはじめてパリで展示会を行う際の資料用として撮影したのがこちら。
ニック・ウースターさんとのコラボでもニックさんが裂き織りをとても気に入って、たくさん使われています。
そんなKUONとは深いつながりのさっこらさんですが、先月石頭さんからSOSの電話がかかってきました。
「藤原さん!さっこらのイベントにKUONさん出てください!」
聞けば、仙台駅前の商業施設ではじめての単独イベントするのだけど、場所が広くて置くものが足りないのでKUONの商品を置かせて欲しい。とのことでした。
後日改めて詳細を聞くと、会場の大きさに比べて、スタッフもPR方法も全然足りない。ぶっちゃけ什器やディスプレイの予算も全然足りない…
でも石頭さんの熱意は相変わらず素晴らしい。
場所もイベントエリアとはいえ、商業施設のエスカレーター前のただの大きなスペース(皆さんなんとなくイメージつきますよね?噴水とか大型モニターとかあるような場所です)KUONのブランディング観点から考えれば、参加して良いのか?と頭を過りましたが、
KUONチームに相談したところ全員が即決で「やりましょう!」
「ダサいからと参加しない方がもっとダサい」
これには、グッと来ましたね。
ぼくたちのサスティナビリティやSDGsってこういうことです。
お近くの方がいらっしゃいましたぜひ!
KUONからは直営店でのみ展開をしているクッションやラグなどのホームコレクションを中心に裂き織りや刺し子などの商品をセレクトして販売したいと思います。
ぼくも4月2日(土)は店頭に立ちます。
改めて、お近くの方々、ぜひお立ち寄りください。
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