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久遠のルール解説Part2『発声優先』

こんにちは。久遠光(くおんひかる)と申します。
#久遠光のポーカーマガジン を開いてくださってありがとうございます!🙏

GW明けから仕事が忙しく、なかなか執筆の方に時間が割けませんでしたが、また週2本ペースくらいで投稿再開します!
お休みしていた間にTwitterの方で色々リアクションだったり、TDAの問題にお答えしていたのですが、少しずつフォロワーが増えてきています。ありがとうございます!これからもプレイヤーさんや(特に新人の)ディーラーさんのお役に立てるよう頑張って参りますので、応援よろしくお願いいたします🙇‍♂️

今回はルール解説の第2弾です!初めて間もない方にはぜひ知っておいてほしい『発声優先』というルールと、そこに関連するルールの一部を紹介していきたいと思います!

注)執筆にあたって、先輩方にチェックしてはもらいますが、一部ハウスルールや一般的な使われ方と異なる内容を紹介することがあるかもしれません。その時はコメントなりTwitter ( @kuon_poker )のDMなりで教えていただけましたら大変勉強になります。

1、『発声優先』とは?

プレイヤーは自分の番になるといくつかの『アクション』をすることでゲームを進めていきます。基本的にチップを出したり、テーブルを叩いたりすることでディーラーに自分の意思を伝えるのですが、プレイヤーは発声することでそのかわりをすることができます。TDAルールの記載にも、『(ベット、レイズにおいて、発声とチップを出す動作が)同時に起こったとき、明確で合理的な発声が優先されるが、(#40抜粋)』『順序にそった、標準的な発声による宣言(コールやレイズなど)は、そのプレイヤーをそのときのアクションに完全にコミットさせる。(#51A)』というように、発声に関する記述があります。簡単にまとめると、基本的には発声が優先されるということです!アクションの後、遅れて発声の場合はその限りではないので、十分注意してください!
フォールドや、チェックの動きでしたらアクションのみで問題ないのですが、例えば『一枚のチップでレイズをしたいとき』『具体的な金額を伝えたいとき』『オールインをするとき』などアクションのみでは伝えられない場合、伝えるのが難しい場合がありますので、その時は発声する必要があります。
おすすめの方法としては、ディーラーに発声で意志を伝えた後、ディーラーがアクションの復唱をするなり、頷くなどをしてアクションが聞き入れられたのを確認してからチップを出すなどをするのが間違いが少ないと思います。(もちろん、プレー進行円滑化のために出す準備をしてからの方がスマートですね)

2、発声が無いと、どういう処理になる?

もし、先ほどのような『発声が必要な場面で無発声でアクションした』場合、どのような処理になるのでしょうか?
いくつかのケースに分けて解説していきましょう。

Case1:高額チップ1枚でのレイズ

例えば、ブラインドSB1000/BB2000の場面で、プリフロップ(ボードにカードが出ていない一番最初のアクションの場面)で5000点にレイズしたいとしましょう。5000点チップを1枚だけ出す場合、本来『レイズ』と発声が必要な訳ですが、もしこの時に発声せずに出してしまった場合はどうなるでしょうか?
『ベットやブラインドに際したプレイヤーが、1枚の大きな額のチップ(最後のチップを含む)を1枚前に出したとき、レイズが口頭で先に宣言されなければコールとみなす。1枚の大きな額のチップでレイズをするとき、チップがテーブルに触れる前に宣言しなければならない。(TDA#44抜粋)』とある様に、この場合はコールとして処理されます。このルールを指す用語として『ワンチップドロップ』というのがあるくらい、よくお目にかかるルールです。 高額チップ1枚でのレイズの際は、必ず『レイズ』と言うか、『5000点』と額を申告しましょう!

Case2:複数チップでのレイズの時

では、複数のチップでレイズをする時は、どうでしょうか?
ここでは細かいルールの説明は割愛します!(その部分のルールだけで記事が1本書けてしまうので、今後記事を出していきます!)
基本的には、複数枚のチップで前に出ている額の倍以上出しておけば絶対にレイズになります!(慣れていない方はこれで覚えておきましょう)
複数枚チップのレイズで考慮が必要なのは、レイズになるかどうか微妙な時です。その際『ミニマムレイズ額』というルールが用いられます。細かい定義はありますが、簡単に言うと、ある場面でレイズできる最低額です。
微妙な金額が無発声で出た時に、次の2ステップで判断します。
 出されたチップのうち一番小さい額のチップを隠した時に、残ったチップがコール額未満だった時、自動的にコールになります。
例えば、ポストフロップ(場にカードが出ているとき)600点のベットに対して500点チップ2枚を無発声で出した時です。この場合、1番小さいチップ(500点)を1枚隠すと、500点になり、コール額の600点を下回るので、自動的にコールになります!
※このルールの意義としては、『通常のレイズ』と『細かいチップがない時にお釣りを出してもらうために大きなチップを出す』というアクションを見分けるためにあります。
当てはまらない場合は②に進みます。
② 出されたチップの全てを合計しても、ミニマムレイズ額に届いてない場合は『50%ルール』と呼ばれるものを用いて、ミニマムレイズに訂正するか、コールになるかを判断します。
50%ルールを解説するためには、ミニマムレイズの説明が必要になりますので、詳細は今後の投稿の記事をご覧ください!50%ルールというルールはこの場面でしか使わない!というのだけ覚えておいてください!

比較ケース:先に『レイズ』と発声した時の処理

先日Twitterで挙げられていたこちらのケース

この場合、文面のみで判断すると、チップを出す前に『レイズ』と発声していることから、原則的にはミニマムレイズに到達していなかったとしても、レイズになります。足りない場合は、ミニマムレイズに訂正されます。
最小チップを1枚引くとか50%ルールを使うのはあくまで『無発声』で出された時です。慣れているディーラーさんでも混同していることも多いのでご注意ください!

Case3:オールインの場面

『チップを全て出せばオールイン』というイメージがあるかもしれませんが、実際にはオールインにならないケースもあります。
例えば、ブラインドSB600/BB1200の場面で、1000点チップ2枚を持ったプレイヤーが無言でそれを全て出すと、オールインにはならず、先程のCase2の①のルールを適用してコールになってしまいます!(1000点チップを1枚隠すと1000点になるので、コール額の1200点を下回るため)
この場合、2000点のオールインをしたい時は、チップを出す前にディーラーに『オールイン』と伝える必要があります!稀なケースではありますが、十分ご注意ください!
※仮に、持っている2000点が1000点チップ1枚と100点チップ10枚だった場合は、オールインになります!(1番小さいチップが100点なので、それを隠すと 1900点になり、1200点は上回る)

3、まとめ

長々と書いてきましたが、簡単にまとめると
・アクションよりも前の発声、またはアクションと同時の発声の場合は、発声した内容が優先されます。
・発声がない場合、1枚だけチップを出した場合はコールになります。複数枚だったら、ミニマムレイズを基準として2ステップから判断します。
・アクションによっては、発声しないと正確に伝えられないものがあるので、ディーラーに言って、伝わったのが確認されてからチップを出すのが確実です。
プレイヤーの皆さんも、ディーラーの皆さんもしっかり覚えて、日々のプレーに活かしましょう!

本日の投稿は以上になります!

それでは、良きポーカーライフを!
著:久遠光
@kuon_poker
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