キノコ音学校 第5回 セミナー&ライブ 「モータウンの世界」

 2019/11/3 に横浜 O-Siteで開催された、Nostalgic Orchestra 主催のキノコ音学校 第5回を受講してきました。いつにも増して遅いレポートですがちょっと仕事が忙しかったのと微妙に体調を崩して先週あんまり活動できなかったのが痛かった。幸いレポート提出日はもう少しだけ猶予があるので、頑張って書きます。幸運にも昼夜両方受講できたのですが、ISF08を見合わせることに…。いやでも後悔してない。本当に幸せな時間でした。

 歌織さん担当としてはこーりーの洋楽歌唱と聞いて申し込まないわけにはいかなかったのだけど、この日の出演者・ゲストがとにかく豪華でした。

Nostalgic Orchestra 藤本記子 様 福富雅之 様
ゲスト 香里有佐 様
ギター&ボーカル エバラ健太 様
ベース 岩切信一郎 様
ドラム 生田目勇司 様
ピアノ ラムシーニ 様

 ギターのエバラさんはギターアンプの開発にも携わるほどの凄腕ギタリストですし、ベース岩切さんは様々なアーティストのバックバンドを務める方。生田目さんも同じですね。で、ラムシー二さんはミリシタでおなじみ 瑠璃色金魚と花菖蒲の作曲・編曲を担当された方。最近だと6thツアー福岡のANHBの編曲を手掛けられていますね。なんと大阪芸大卒と聞いてびっくりしました。昼の部の前説で語られていましたね。夜の部はグダグダだったけど(笑)。あと、ラムシーニFMってなんですかね…?

 まずはこの1年を振り返ってのこーりー。とにかく花盛りWeekend🌸の「魔法の香水 ふわり」のフレーズと戦った1年とのこと。なんのこっちゃ? と思ったら、こーりー、ファルセットがとにかく苦手だったということで。ハミングバードとか聞いている限り、何をおっしゃっているのやら…と思うレベルなのですが、安定して出しているのではなく音が抜けたり、声量で押し切ったり、とのこと。「個人的には反省点が残る」と言っていたのはこのファルセットの出し方なんですかね。
元々キノコ先生、ボーカルトレーナーも務められていて、ファルセットが出ない! という事でキノコ先生のもとにこーりーが駆け込んだのが始まりだとか。キノコ音学校のゲストは皆様教え子なんですね。どう言う繋がりなんだろう?と不思議だったんですが、納得しました。こーりーは6thSSA、そしてバンナムフェス後、キノコ音学校のために猛特訓。キノコ先生曰くこの1か月で飛躍的に伸びた、という歌声は間違いなく。SSAもとんでもなかったと思うのですが、この日はそんなものではなかったです。SSR+がSSR+5☆くらいのレベルアップ感。そしてノスオケのお二人が手掛けた MUSIC Journey の話も聞けたんですが、ハモンドオルガンを生音で録るとか、日本最高峰のコーラス陣とか、とにかく贅沢な限りで。早くフルが聞きたい。…1月のミリシタ感謝祭だよなあ…orz(外れた人)

 それでは講義の本題であるモータウンの世界へ。最初、モータウンの世界と言われて全くピンと来なかったんですよね。で、キノコ先生の講義で初めてレコードレーベルの名前として知りました。今年でなんと創設60年。Stevie Wonder や Jackson 5 が所属していたことでも有名。そしてキノコ先生がモータウンに目覚めるきっかけとなったのは、なんと自分も大好きなアーティストの存在が。田村直美さんの名前が出てきたときにびっくりしました。キノコ先生、直美さんのモータウンライブがきっかけでモータウンの世界に出会ったそうで。何を隠そう、自分も田村直美さん大好きで、アルバム全部買ってました。買っていたはずなんだけどなぜか今回の主題であるモータウンのカバーだけ家中探ししても見当たらない。どこ行ったよホント。ここでびっくりしたのは、キノコ先生がゆずれない願いを歌いだしたらバンドメンバーがさらっと演奏したこと。こういうとあれですけど20年前の曲ですからね? そんなシレっと弾かないで欲しいw そのお話の中で、モータウンとは何ぞや、となった時に肝となる二つのリズムが紹介されました。

・タン・タン・タド・タド
・2Beats

 これだけ聞くと音楽的知見のない自分は頭にはてながたくさん出ていたんですが、あとで紹介するセットリストを全部聞いて、なるほど!となりました。聞いていると理解できる気がします。Spotify には The Supremes とサザンオールスターズとヨドバシ以外は全部ありました。(もしかしたらプレミアムなら全部聞けるかも?)あの曲もこの曲も、実はモータウンビートの影響受けまくりという。意識してビートを聞くと、モータウンの影響を受けている曲はたくさんあって。今でこそネットワークでほぼリアルタイムに世界中の流行が把握できる時代ですが、昔はアメリカから個人輸入くらいしか手段がなくて、日本を代表する作曲家である筒美京平さんなどが、こぞって当時の最先端の音楽を取り入れていたそうです。サザエさんの曲がモータウンテイストだなんて言われなきゃわからんですよ…(原曲も教えていただいたのですがド忘れした… The Supremes 、というのは覚えている)

 それでは、とても豪華なメンバーで演奏された当日のセットリストはこちら。昼夜一緒ですがバンドマンみんな大好き「Higher Ground」だけは昼夜でノリが全く違ったことをお伝えしておきます。高校の文化祭みたいで物凄く楽しかったです。音楽っていいなぁ、って浸りながら帰りましたよ。

1  シンガソン
2  You can’t hurry love / The Supremes
3 モータウンビートメドレー
 Diamonds / PRINCESS PRINCESS
 Happiness / 嵐
 太陽は罪な奴 / サザンオールスターズ
 歩いて帰ろう / 斉藤和義
 ヨドバシカメラの歌
  Majiで恋する5秒前 / 広末涼子
  キミがいる / いきものがかり
  POISON / 布袋寅泰
4 Sir Duke / Stevie Wonder
5 おしえてョ / ひょろっと男子
6 Higher Ground / Red Hot Chili Peppers
7 I want you back / The Jackson 5
8 SHINY DAYS / 亜咲花
9 I’ll be there/ The Jackson 5
10 ハレルヤ

 シンガソンとハレルヤはキノコ音学校オリジナル曲ですね。Higher Ground だけは男性陣だけで演奏。エバラさんメインボーカルでしたがかっこいい! というか今回の男性陣はみんなかっこいい。ゲスト演奏陣が目立つ感じでしたけど、アフロ先生は講義のパワポ作ったりグッズデザイン・発注・受注・管理という同人作家なら誰もが苦しむ道のりをあの数で行われたという… 凄すぎます。ギターも当然上手いんだぜ? エバラさんは今回アコギ担当。当然のことながら上手かった… 岩切さんもしびれる演奏でしたし、ラムシーニさんがその辺の大阪の兄ちゃんにしか見えないのに(失礼)、ピアノ弾くと超絶技巧を繰り出すんですよ… Higher Ground の時とか立って演奏してたけど、プロの演奏をまじまじと見せつけられました。あの時間、あの空間で演奏を聞けたことは本当に幸せです。洋楽1㎜も興味なかったのに興味出てきましたし。

 個人的にはドラムの生田目さんがいちばん印象に残りました。ドラムって音量調節できる楽器だったんだ…って。叩いている最中に、ボリュームを絞ったのかのように音量半分に。これはとんでもない技量の持ち主だぞ、と。ほんと160人くらいの会場で生演奏を聴けたのは幸運以外の何物でもないです。

…演奏した曲の事200文字くらいしか書いていないのにもう3000字だよ。
曲の事書きます。(ライブレポ読んでる人は知ってると思いますが脱線が多い)
 You can’t hurry love は The Supremes を知らなくてもメロディーくらいはどこかで耳にしたことがあるかも。こーりーとキノコ先生のデュオはとても素敵なハーモニーでした。ファルセットが苦手だった(今はめっちゃ出る)洋楽大好きなこーりー、地の声はアルトに近いんですかね? 演じるという枷が外れるとこうものびのびと、素敵な歌声が響くのかと。本当にアーティストデビューしないのもったいないなあ、と思うレベルです。個人的にはこーりーの Diamonds を聞けたことがとてもうれしくて。世代ど真ん中で(歳がばれる、というかキノコ先生アフロ先生、同世代です)Mとか大好きです。ハミングバードとは別の方向でじんわり来ました。あとはマジ恋とかもですよ。「懐かしい!!!」って思ったし、1・2・3・4・5! ってうわあああああ ってなりました。会場にいた人みんななったんじゃないかと。Happiness も、曲だけは聞いたことあるなあ、と思って帰ってきて聞いたら嵐だったっていう。Diamonds と Happiness がモータウンの流れをくむ曲とか、習わないとわからん気がします。あとはやたら豪華なヨドバシカメラ(新宿西口バージョン)。嫁に話をしたら、だって原曲は黒人賛歌じゃない? と言われまして。ググってみたら元は南北戦争時代のリパブリック讃歌が元ネタとのことで。確かにモータウンビートなんだけどこんな豪華なヨドバシカメラの曲は聞いたことないよ(笑)Sir Duke とかも歌ってる人はぱっと浮かばなくても聞けば聞いたことあるなあ、という。モータウンビートを意識して今回のセットリストを聞くと、なるほど! と思うわけです。
 SHYNY DAYS はこーりーへのファルセットの課題曲とのことでしたが、原曲を聞くと確かにファルセットが多い。綺麗に歌い上げてくれて、とてもよかったです… I'll be there も歌っていて何とも言えない幸せな気持ちでした。そしてキノコ先生の歌唱がとにかく素晴らしくて、さすがはこーりーのお師匠様だ…と、妙な納得をしておりました。こーりーとのハーモニーが特に美しくて、しかも豪華すぎる生バンドで聞けるなんて。耳が幸せとはこのことでした。

 Spotify 上にある曲だけで作ったセットリストはこちら

 キノコ音学校は初めての参加だったのですが、感謝配信で「今回はライブが多め、初心者向け」とのことでしたが音楽は聴くのが専門で(しかもとてもすごい偏食)源流を知るとこんなにも楽しめるものだと、改めて知ることができました。誰かの感想にもありましたが音を楽しむ、という事を改めて教わった講義でした。電車の中も幸せたっぷりだったんですが、家に帰って風呂に浸かっているいる時にも「最高だったなぁ」と思いましたし、布団に入っても今日の空気と幸せな気持ちは忘れない、と思うほど、音楽が楽しいものだと感じました。次回はこだわりぬいたギター愛を語る回、ということなので平日だけど行ってみたいですね。こだわりとか愛って、テーマが素敵です。

今回はひとまずこのくらいで。なお、音学校へ提出するレポートは出演者の皆様へのメッセージを頑張って書く予定。。。間に合うんかなw

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