仏具の「りん」は素材・製法・サイズ・形状で音色が全く違います&インスタグラムのご紹介♪
みなさんこんにちは✨
メモリアル仏壇の金宝堂です♪
まずは本日のインスタのご紹介✨
こちらはお客様宅への納品写真となります。
家具調のお仏壇ですが、和室にも違和感がなく設置されていますね♪
さて、お仏壇に欠かせないものの1つに『お仏具』が有りますが
名前をご存知無い方でも必ずその存在は知っている仏具が「りん」です。
仏具には興味も関心も無い方でも知っている理由としては、この「りん」の澄み切った「チーン」という音がイメージとして強く印象に残っているからでしょう。
それ程までに人の心に深く染み渡るこの音色は、供養の祈りを極楽浄土まで届け、打ち鳴らすと周りの邪気を払い清めると言われています。
「りん」の音はその形や素材、大きさによって音色が異なります。
どこでどのように使われるかという用途から、様々な種類の「りん」が作られており、同じ仏壇用の「りん」でもその素材や形、製法により音色がまったく違います。
目次
りんの仏具としての役割は「読経の合図」ですが、使われ方は変化してきています
仏具の「りん」からお寺の鐘まで音を出す仏具を梵音具(ぼんおんぐ)といいます
仏具の「りん」も素材や製法、形やサイズにより音色や響きが全く違います
仏具の「りん」を音色別に紹介します。
りんの仏具としての役割は「読経の合図」ですが、使われ方は変化してきています
仏具の「りん」は、美しい音色によって邪気を祓い(はらい)、音に乗せて祈りを故人へ届けるものと信じられています。
「りん」は本来ご僧侶の読経の「始まり」「区切り」「終わり」を知らせる為の役割を担っていました。
その為、音程も読経の音程に近い「レ」の音に合わせて作られています。
仏壇には必ずある「りん」ですが、読経の合図に使うものとなると普段から使うという事はまずありません。
しかし時代の変化と供に「りん」の用途も変わってきており、今では毎日のご供養の前に「りん」を鳴らす方も多くいらっしゃいます。
昔であれば眉をひそめられ無作法だと言われたかもしれませんが、「りん」にはその場のお清めをして邪気を払う意味もありますので、大切な故人、ご先祖さまへのご供養の前に「りん」を鳴らすのは特別おかしなことではありません。
確かに呼び鈴のように何度も打ち鳴らすのはご先祖様を呼びつけているようで品性に欠ける行為ですし、「りん」にも傷がついたり割れたりするかもしれませんのであまりよくありませんね。
作法は大事ですがそれよりも大切なのはご先祖様を供養する気持ちですので、場を清める為に数度打ち鳴らす程度にしておけば問題はありません。
仏具の「りん」からお寺の鐘まで音を出す仏具を梵音具(ぼんおんぐ)といいます
「りん」はご家庭の仏壇に置かれるものですが、お寺様にも大きな「りん」があるのを見たことがあると思います。
お寺でご僧侶が使われる「りん」は直径が6寸(18cm)以上もある大型の物で、呼び方も「磬子(きんす・けいす)」という呼び名になります。
また、同じくご僧侶がお墓でのご供養などに携帯される小型の「りん」を「印鏧・印金(いんきん)」と呼び、4.5cm〜7cm程度の持ち運びやすい大きさになっています。
「磬子」も「印鏧」も用途は「りん」と同じで、読経の合図として使われます。
「りん」の様に音を出す仏具を「梵音具(ぼんおんぐ)」と呼び、りん、磬子、印鏧の他にも、「ポクポク」という音がなる魚の形の木製の大型鈴「木魚(もくぎょ)」や「ゴーン」と低い音で遠方まで響くいわゆるお寺の鐘である「梵鐘(ぼんしょう)」などがあります。
どの梵音具も用途に合わせて大きさや音色が違い、木魚はご僧侶が修行中に睡魔に打ち勝つように、まぶたが無い為寝ないと考えられていた魚の形をしていたり、梵鐘の突起物は「乳(ち)」と呼ばれお釈迦様の頭の螺髪(らほつ)を表していたりと形にも意味があります。
仏具の「りん」も素材や製法、形やサイズにより音色や響きが全く違います
音を鳴らす仏具である「りん」は素材や形や製法などにより、その音色や響きが全く違ってきます。
「りん」の音を決める要素は4つあります。
サイズ
1.5寸(4.5cm)〜3.5寸(10.5cm)
直径が小さいほど高い音になり、大きいほど低く、伸びる音になります。
形
・鉢型
最も一般的な鉢の形をした「りん」
音が広がりやすいです。
・壺型
上部がすぼまった形の「りん」
残響が長くなりやすいです。
この他、厚みによっても音が異なり、厚みがあるほど低い音、薄いほど高い音になります。
素材
・真鍮
一般的な「りん」に使われることが多い
銅と亜鉛の合金の黄銅の中でも、亜鉛の含有量が20%以上の物
・シルジン青銅
真鍮と同じく一般的な「りん」の素材
銅と亜鉛とケイ素の合金の中でケイ素の含有量が4~5%の物
・サハリ(砂張・沙張・砂波理・佐波理・響銅)
貴金属以外では最高級のりん素材
銅・錫・鉛の三種金属の合金で、非常に硬い金属のため、落とすと割れることすらあります。
真鍮製やシルジン青銅製の「りん」と比べると響きの伸びが違い、減衰してゆく音がいつまでも響きます。
・金(18金)
素材自体が非常に高価な貴金属の為、ほとんどは受注生産となります。
純金よりも18金の方が音が伸びると言われており、澄んだ音の途切れがわからない程に余韻が長く響き渡ります。
製法
・鋳造
溶かした金属を型に流し込む製法です。
・鍛造
熱した金属を叩いて成形します。
職人の手仕事による鍛造は成形と調整が同時に行われ、出来上がった「りん」の音色は鋳造よりも澄んだ長い響きとなります。
仏具の「りん」を音色別に紹介します。
たまゆらりん
可愛らしいデザインからは心地よい高めの音色が響きます。
カラーごとにサイズが違うものがあり、大きなサイズの物ほど音色が低く、小さなサイズの物ほど音色は高くなります。
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松虫りん (磨き)
無駄なものを一切排除した洗練されたデザインが特徴の「松虫りん (磨き)」
シンプルで格調高いデザインから、伸びやかな音色が響きます。
夢想りん 朧(おぼろ)銀色
表面に和紙を貼ったように見える模様賀特徴的な「りん」です。
高音は残響が消えやすいですが、高い音でも伸びのある音色です。
沙張りん 蓮型 セット
沙張で作られたこの「りん」は上から見ると蓮の花の形をしています。
製作が難しい沙張製の「りん」は硬度が高く、音の澄み方と伸びが非常に良い、別格の音色です。
大徳寺りん 和竜
重厚なビジュアルに比例した低く響く音が長く響き渡ります。
18金製りん 2.5寸~5.0寸
永遠を意味し、時の経過により変化しない「金」。
響く音は永遠と思える長く途切れのない澄み切った音色。
澄んだ透明感のある音により、その場の邪気を清める仏具「りん」は、その本来の役割を超えて使われるようになってきました。
現在では、故人のご家族がお仏壇の前で毎日毎朝の読経をするという光景は目にすることが少なくなってきました。
かつては無作法といわれるような仏前でのご供養の前にりんを鳴らす行為も、今では多くの人が毎日行っており、既に主流の使い方となってきています。
仏具のりんの選び方に厳密な決まりはありませんので、ご供養される方が心地よいと感じられる音、故人が好きだった音などを選んでいただくことが大切です。
毎日のご供養のはじめに、綺麗なりんの音でお清めをしてから気持ちよく故人をご供養したいですね。
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