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太陽光発電設備の廃棄等費⽤積⽴制度とは? すべてを徹底解説!!
皆さんこんにちは。
久野商事株式会社 広報の久野です。
再生可能エネルギーとして太陽光発電が普及しましたが、ここ数年で太陽光パネルの廃棄をどうするのかという話題を度々目にします。
そこで今回は2022年7月1日から改正される事業計画策定ガイドラインの「廃棄等費⽤積⽴制度」について書かせて頂きました。
廃棄費用はどれくらい掛かるのか、積み立ての方法は? 積立金は返ってくるのか。など分かりやすく解説致します。
まず初め「廃棄等費⽤積⽴制度」とはどういったものなのか、から解説していきます。
廃棄等費⽤積⽴制度とは
「廃棄等費⽤積⽴制度」の対象は「10kW以上のすべての太陽光発電事業」で低圧も高圧も関係ありません。
10kW以上であれば、全量売電・余剰売電問わず原則、廃棄等費用積立制度の対象となります。
※条件を満たせれば、例外的に内部積⽴てを許容してもらうことも可能です。
ただし、廃棄費用はすでに売電価格に含まれているため、追加で費用が発生するということではありません。
もっとも、前述したとおり、実際に積立をしている事業者は2割程度のため、ほとんどの事業者の売電収入が減ってしまうと可能性があります。
積立の時期については、調達期間/交付期間の終了前から10年間となり、買取金額から解体等積立金を引くため源泉徴収的な外部積立で毎月積立てられます。
ただし、FIP認定事業で積⽴不⾜が発⽣した場合は、当該不⾜分は1年程度分まとめて積立られる形になり、FIT(固定価格買取制度)とFIP(Feed-in-Premium制度)で積立方が変わる場合があります。
FIPについては「FIP制度とは? FIT制度との違いを徹底解説」にて説明しておりますので、ぜひご覧ください。
廃棄等費⽤積⽴の基準額
実際どれくらい掛かるかですが、資源エネルギー庁から「廃棄等費用積立ガイドライン 2021 年9月公表」で公開しておりますので、ご紹介します。
![](https://assets.st-note.com/img/1668421576686-bLL1y4T2XD.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1668421595519-3IWeljPN3k.jpg?width=1200)
例えば、2012年に50kWの太陽光パネルを設置した場合の大まかな積立金額は以下の通りとなります。
年間発電量:50,000kWh
年間積立額:50,000kWh × 1.62円/kWh = 81,000円/年
積立総額:81,000円/年 × 10年間 = 810,000円
積立金の取戻しについて
積立金は電力広域的運営推進機関に対し、廃棄処理が確実に⾒込まれる資料の提出が必要です。
また、発電事業者の状況によって積立金の取戻し条件と鳥戻し可能額が異なります。
詳しくは下記表をご参照ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1668421949484-rNeZXFL90N.jpg?width=1200)
廃棄等費⽤積⽴の対策
廃棄等費⽤積⽴制度が開始されると、毎月の売電収入から積立金が引かれてしまいます。
そのため、これまでと同水準の売電収入を得るためには売電収入を増やす必要があります。
ここからは少しでも売電収入を増やす方法を解説します。
リパワリングを行う
売電収入を増やす方法の一つとしてリパワリングがあります。
パワーコンディショナーの寿命は10年から15年といわれており、経年劣化することで変換効率が下がっていきます。
また、最新の機種は従来の機種よりも変換効率が高いため、リパワリングを行うことで売電収入を上げることができます。
リパワリングを行うことで発電量が110%~115%程上昇するといわれております。
弊社ではパワーコンディショナーの販売実績(Huawei・Panasonic・田淵電機)もございますので、ぜひご検討ください。
リパワリングについて詳しく知りたい方は「リパワリングってなに? リパワリングについて徹底解説」で解説しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
パネル洗浄を行う
パネル洗浄を行うことで発電量を上げることが可能です。
太陽光モジュールに土埃などが付着すると太陽光が届きにくくなり、発電の効率が大きく落ちる可能性があります。
設置場所により違いはありますが、大体2~3年で発電効率は数%~20%程減少します。
弊社の実績として、50kW、FIT36円の発電所でパネル洗浄を行った際に約9%程回復して、10か月で売電収入が15万円程増えました。
雑草対策を行う
雑草を放置すると伸びた雑草が影となり発電効率が落ちたり、最悪の場合ホットスポット現象が発生して火災に繋がる可能性があります。
ホットスポット現象については「太陽光発電の「ホットスポット現象」とは? 原因や対策を徹底解説!」で詳しく説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
主な雑草対策としては、年に4回ほど草刈りを行ったり、防草シートを敷いたりと様々な方法があります。
雑草対策については「失敗しない! 雑草対策 なぜ太陽光発電所に雑草対策が必要なのか」様々な対策方法を紹介しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
両面太陽光モジュールを設置する
この方法はこれから太陽光発電を始める太陽光発電事業者様にオススメの対策となります。
両面太陽光モジュールを設置することで太陽光が当たる上だけでなく、太陽光が反射下からも発電することができるため、通常の太陽光モジュールよりも効率よく発電が可能です。
ただし、両面太陽光モジュールを利用する場合は、地面に反射シートや白色防草シートを敷く必要があり、モジュールも単純計算で2倍となるため、初期費用が高くなるというデメリットもあります。
弊社では白色防草シートを2種類(2022年6月時点)取り扱っておりますので、ご興味のある方はぜひご検討ください。
【破れにくく、太陽光の反射も可能な防草シート】
強力防草シート PRO ホワイト 290円/㎡
【圧倒的反射力を備えた防草シート】
マイティシート ホワイト 290円/㎡
まとめ
今回は2022年7月1日より始まる」「廃棄等費⽤積⽴制度」について解説させていただきます。
一見難しそうに見えますが、しっかりと内容を理解して、おくことが大切です。
弊社ではフェンスや防草シートなどの太陽光関連部材など様々な物を取り扱っておりますので、お気軽にお問合せ下さい。
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