太陽光発電におけるグリッドパリティとは?
皆さんこんにちは。
久野商事株式会社 広報の久野です。
突然ですが、皆さんはグリッドパリティ(Grid Parity)という言葉をご存じでしょうか。
先週、太陽光発電について調べていたところ、グリッドプリティという単語を目にし、気になったので色々調べてみました。
グリッドパリティというのがどういったものなのか、詳しく説明していきますので、ご興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
グリッドパリティとは
グリッド(Grid)とは「送電網」を意味し、パリティ(Parity)は「同等や同格」という意味を持つ単語です。
これだけでは意味が分からないので、再生可能エネルギーに置き換えると、「再生可能エネルギーの発電コストが、既存の発電コストと同等かそれ以下になること」を指します。
もっとかみ砕いて伝えると、「太陽光発電などの再エネ機器で発電するコストと電気を購入するコストが同等か安価」な状態である事です。
太陽光発電が始まった当初は高額だった太陽光発電の部材ですが、年々価格が下がっていき、2013年頃には住宅用太陽光発電のグリッドパリティが達成されました。
グリッドパリティの定義
日本でのグリッドパリティは、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が3段階に分けて定義しています)。
グリッドパリティの算出方法
太陽光発電のグリッドパリティを算出する上で、明確な算出方法があります。
その式は以下の通りとなります。
発電コスト[円/kWh] = (建設費[円] + 運転維持費[円] + 廃棄処理費[円]) / 運転年数内総発電量[kWh]
<各費目の算出例>(定率償却の場合)
なぜグリッドパリティが必要なのか
現在、世界で使われている電気エネルギーの主な発電方法は火力発電や原子力発電です。
しかし、近年それらの発電は地球温暖化に繋がるとして、環境に良い発電に切り替えるという動きが出てきました。
それが太陽光発電などのいわゆる再生可能エネルギーとなります。
災害大国の日本では非常時の電源としても太陽光発電が薦められていますが、いくらコストが安くなったといっても庶民にとってはまだまだ高額で中々普及していないのが現状です。
そのため、現在では国や自治体が補助金を出すことで、少しでも導入がしやすくなるように進めていますが、そういった優遇措置がなくても一般に普及させるためにグリッドパリティを設定することで、1つの指標(最低ライン)としてしています。
グリッドパリティを達成したらどうなるのか
グリッドパリティが達成されると、FITやFIPに頼らなくても、自家消費で採算が取れるようになります。
そうなるとこれまでのように国が主導するのではなく、各々で取引する新しい市場が作られます。
これは、これまで売り手市場だった再生可能エネルギーが買い手市場へと変化することを意味します。
現在はまだ住宅用のみですが、いずれは技術の進歩・低コスト化により、産業用太陽光発電などのメガソーラーでもグリッドパリティの目標も達成していくでしょう。
まとめ
今回はグリッドパリティについて説明させて頂きました。
久野商事では太陽光フェンスや防草シートを販売しております。
また、それ以外にも架台や太陽子モジュールなども販売しておりますで、お困りの際はぜひお問い合わせください。
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