16. 外リンパ瘻 高度難聴と回復の経過。発症からの半年間についてまとめ。
発症から1ヶ月ほどで右耳は聴力が戻った。
耳鳴りは24時間ずっとキーンと高く、けっこうな音量で)鳴り続いているけれども。仕事にも戻れたし、以前と変わらない生活ができている。
退院後約1ヶ月間はずっと家でぼんやりと過ごした。
家のことは在宅勤務中のパートナーが全てしてくれた。もし自分一人だったらどうなっていたことか。
耳の様子を見ながら少しずつ外にも出はじめた。最初のうちは少しの散歩でも、疲労なのか目眩なのか、10分ほど歩いてはクラクラして家に帰る、15分歩いては休むといったペースだったがゆっくりと「できる範囲」を確かめていった。
耳鼻科の先生からは「まだ無理はしないで」と念を押されていたが、退院後2ヶ月を過ぎてから仕事を少しずつ再開した。
入院中の経過
退院後の経過
退院してから3ヶ月くらいまでは、少し無理をすると耳の症状に変動があったようにも思う。
半年たった今は症状が安定しているが、腹圧をかけたり、息を止めたり、耳に負荷がかかる動作は極力避けている。再発の不安がいつも頭の片隅にある。
あの時もっと早く受診をしていたら(もしくは、遅れていたら)違った今だったかもしれない。
もし違う治療方針を選択していたら、経過も違ったかもしれない。
もし私に小さな子どもがいたり、どうしても休めない仕事を抱えていたり、一人暮らしでペットがいたり、介護が必要な両親と暮らしていたり、12日間の安静入院ができない事情があったら、今とは違う耳の状況だったと思う。
聴力が回復したのは、たくさんの医療者の方々の支えや友人やパートナーの励まし、治療を受けられる環境や社会の仕組み、保険制度や給付制度、そしていくつかのラッキーが重なった結果だと思える。
なによりも、親身に寄り添ってくれた耳鼻科の担当の先生に心から感謝している。