君をおくる
泉ゆたかさんの新作単行本『君をおくる』の装画を担当しました。
写真を取る時に見られる“玉ボケ”と呼ばれる光が丸くボケて写り込む現象が、
「おくる」動物たちの魂のようだと思い、絵に取り入れました。
はじめに原稿をいただいて読んだとき、思わずボロボロ泣いてしまいました。
動物を飼ったことのある人には、特に心に迫るお話なのではないかと思います。
私も昔の飼い犬を思い出さずにはいられませんでした。
ただ流している涙が、
悲しい涙とはちょっと違う種類のものだったのが、自分でも驚きで、
これまで一緒にいてくれた犬との思い出への感謝に近いなにかで、
それがこのお話の凄さだと思います。
死生観みたいなものを考えるときに、
基本的には漫画デスノートのリュークが言ってたような「無」に還る考えが一番共感する考えに近いのだけど、
大切な誰かが生きていた時に残したものは、忘却の力で少しずつ小さく弱くなっていっちゃうとしても、
この世の全てのものが素粒子で出来ているとするなら、
その粒の一つとして、微かでも一緒にいた人の中に、
ずっと残り続けるんじゃないかなと思う。
-書籍紹介文-
「一緒にいてくれて、ありがとう。おうちに来てくれて、ありがとう」
命を見おくること、それは君に、幸せな最後の時間をおくること。
ある動物病院を訪れた、小さくて温かい4匹のペットと、不器用な人間たちの、出会いとお別れの感動ストーリー。
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