『妄想サスペンスドラマ』女性課長殺人事件
妄想サスペンスドラマシリーズ第二弾です。
写真集のお写真から、妄想サスペンスさせて頂きます🙏
(今回はアイドルから、瀧野由美子さんにお願いします🙇⤵️)
チャプチャプ…
プールサイドに腰掛け、水面を揺らす一人の女性…
何か神妙な顔で、自らの足をみる…
ガサゴソっ…
「だっ誰!?」
音のした方を向くも、何も怪しい人影は見えない。
(気のせいね…)
残念だが、彼女の勘は正しかった…
ザパーン!
プールに飛び込むとスイスイと泳ぎ出す。
その時、またガサゴソと音がなる。ただし今回は、プールの水の音にかき消され、聞こえなかった。
ゆっくりと彼女に忍び寄る怪しい人影…
プールサイドに仁王立ちしている「あいつ」の姿に、彼女は気付く事が出来なかった…
ザパーン!!
泳ぐ彼女の背後から、大きな音が!
余りの音に彼女は後ろを振り向く。
目の前にいたのは「あいつ」だった。彼女が「あいつ」の存在を認知した瞬間!
ゴボゴボっ…
水面に顔を沈められる彼女。「あいつ」に気付いたときには、既にもう遅かった。
バシャバシャっ!
必死に水面から顔を出そうと抵抗するが、力強く頭を押さえられてしまい、水面に出すことができない。
「ガハッ」
呼吸ができなくなり、耐えきれなくなった彼女は水中で口を開けてしまう。
(どうして…あなたの事を…)
更に苦しくなり、段々と意識が遠退く…
(愛していたのに…)
彼女は、水のなかで動かなくなった。
動かなくなるまで頭を水面から押さえつけていた「あいつ」は、彼女の抵抗がなくなった事を認知し、頭から手を離す。
既に事切れた彼女は、スーッと水面に浮かびプールを漂いだした…
「俺だって…君の事を…」
「……愛していたんだっ!」
ウー
鳴り響くパトカーのサイレン。
「お疲れ様です。こちらになります」
事件現場に臨場した私達は、仏さんと対面した。
「…被害者は、四国新幹線誘致機構の女性課長さんか…」
女性課長は、プールサイドの天蓋付きのベッドに、掛け布団をかけられ、目を開けていた。
ベッドのシーツが濡れていて塩素くさかったこともあり、恐らくプールのなかで…
「死因は溺死かね」
「鑑識さんの見立てはそうなのですが、一つ不思議な点が」
「不思議?」
「ええ。既になくなっていた彼女に対して、救命措置がとられていました。」
「救命措置?別に何も不思議なことではないが」
「第一発見者は、プールの管理人。午前8時から一時間、プールの貸しきりを彼女はしていたのですが、10時半になっても顔を見せないため来てみたら…らしいです」
「もうその時には、この状態だったと?」
「ええ。心マと人工呼吸、それに水を抜く行為までしてあると鑑識さんが」
(言われて見れば……普通救命措置がとられた場合、口や鼻から水が出てくるはず。彼女の顔は、綺麗に拭かれている…。)
「彼女の交友関係を調べよう。もしかしたら、恋人か愛人関係にあった人の犯行かも知れない」
我々は、その場をあとにした。
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