見出し画像

映画「JOKER」 ジョーカー×階段の画


この映画の監督のことをあまり知らないのだけれど、やっぱりこの写真の切り出し方一つ見ても秀逸。
海外版(?)のDVDのパッケージ画像としても採用されているようだ。

作品中では、JOKERがある種の抑圧から開放されて階段で軽やかな踊りを披露する場面。
JOKERにとっては最高の瞬間だ。

しかし、ふと見て気付いたのは、この写真を立体的に捉えるのではなく平面的に見ると180度見方が変わる。
まるで「落とし穴(奈落の底)に落ちたピエロが呆然と見上げて立ち尽くしている画」に見えるのだ。
この映画のメッセージがここに凝縮されていると思う。

皮肉とも言えるし、残酷とも言える。
仮にこういう他人の状況を目の当たりにしたとして、それを自分はどんな目線で見ているのか。
自分の喉元をナイフで突つけられているような気がする。

公開前から社会的に物議を醸した映画らしいが、映画作品として見たときにこれほど心を揺さぶるものはなかなかないのではないだろうか。偉そうなことは言えないけれど。





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