Crystal Palaceギャンブルスポンサー契約騒動


はじめに

2024年6月英プレミアリーグのCrystal PalaceはNET88社と2年間のスポンサー契約を発表しました。つまり、NET88社のブランドロゴがウェアのフロントに刻まれることになります。契約金額については非開示のようですが、" a record two year deal"と表現されており、おそらく相当な契約額だと推察されます。
ご存じの通り、その後いろいろと議論を呼んでいるので、解説してみたいと思います。

NET88とは

ベトナムのオンラインギャンブルプラットフォーム会社のようです。ですが、現時点でそれ以上の情報が不明な状況です。同社のウェブサイトに行くと、以下のような表示となっております。The Standard紙によれば、最近までX(旧Twitter)のアカウントもなかったようです。
というわけで、やっぱり怪しい。。。

NET88社HP(アクセス日:2024年6月24日)

ファンの反応

クラブのこの発表に対し、ファンは失望をしています。
自分がこのクラブのファンでも同じ反応を示すかと思います。ファンとして、クラブの収入が増えることは望ましいですが、NET88社はギャンブルビジネスをやっており、また過去のトラックレコードも何もない企業と契約を結ぶことと懐疑的に思うことは当然かと思います。

プレミアリーグの対応

英国プレミアリーグ(EPL)は、2025-26シーズンの終わりまでにシャツの前面にギャンブル広告を禁止することに合意しました。この決定は、ギャンブル広告を減らすための広範な取り組みの一部であり、現行のギャンブル関連法案の継続的なレビューの一環としてリーグのクラブとDCMS(Department for Digital, Culture, Media and Sport)との協議の後に行われました。

期限後も、クラブはシャツの袖やLED広告など、他のエリアでギャンブル広告を掲示することができます。この動きは重要であり、プレミアリーグを英国で初めてこのような措置を自主的に取るスポーツリーグとなりました。プレミアリーグはまた、他のスポーツと共に、責任あるギャンブルスポンサーシップの新しい行動規範を開発する作業を進めています。

最後に

欧米ではどのプロスポーツにおいてもベッティングが盛んになっており、市場は拡大を続けております。リーグの新たな収益源の柱に成長することが期待される一方で、ギャンブル依存等のいろいろな弊害も指摘されているかと思います。そのような中、引き続き各リーグとしては上手い付き合い方が求められてくるかと思います。今後もリーグのギャンブルへの対応等について注目していければと思います。

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