「正解探し」さえしなければ就活は怖くない
今も昔も就職活動は学生生活における一大イベントです。特に昨今は長い人は1年以上もの期間を就活に費やします。
そこまで労力をかけて臨んだ就職活動だからこそ、最後入社先を選択するときに「間違えたくない」「失敗したくない」「損をしたくない」と思うのは当然だと思います。
しかしながらこれらの気持ちの裏には、就職先に正解と不正解があるという前提がある気がします。
就活はよくパートナー探しに例えられますが、これは非常に使い勝手の良い比喩だと思います。
新卒の就職活動では、学生さんはまだ一度も就職したことがないので、より戸惑い不安を感じるのは当たり前のことです。
就活をパートナー探しに例えてみると、タイトルとした「正解探し」をしないことの意味がよりリアリティを持って感じてもらえると思います。
面接の定番質問である「就職活動の軸」とは、無限にある選択肢(会社もパートナーも同じです)から、どんな選択基準を持って選びたいかということを問うています。
仮に正解探しモードでパートナーを選ぼうとするとどうなるか。
・顔は長澤まさみ似
・髪型はショートカット
・体型は160センチ、痩せすぎない
・服のセンスが自分と似ている
・お酒が好き
・タバコは吸わない
・子供は2人以上ほしい
・家庭も仕事も両方大切にしたい
・一人でラーメン屋に行ける。。。。。。
こんな完璧な理想を求めていたら、一生お付き合いはできませんよね。
これは極端な例ですが、ここまでせずとも、正解がある前提で企業やパートナーを見てしまうと、自分の意にそぐわない部分が必要以上に気になってしまったり、あら捜しモードになっていくのは想像に難くありません。
数多ある選択肢から選ぶので、一定の条件設定は必要ですが、どの会社もパートナーも良いところも悪いところも絶対ありますし、いざ入社(お付き合い)してみないと本当のことはわからないというのが宿命です。
パートナーとの出会いも、たまたま学校で同じクラスだった、たまたま職場が一緒だった、たまたま友人に紹介された、のように限られた選択肢の中で偶然出会ってそこからお付き合いが始まり、結婚したりします。
会社選びも同様です。日本だけでもおそらく数十万社以上存在しますが、その中から受けられる会社は多くても数十社程度です。
就職活動が、限られた期間の中で偶然やご縁も多分にある中で出会った一部の企業の中から最終的に入社先を1社だけ選ぶという構造を理解できれば、完璧な正解探しをしようとするのはナンセンスであるということがイメージできるのではないでしょうか?
もちろん自分の選択条件と全くフィットしない会社を選ぶ必要はないですが、一定以上マッチが感じられる自分にとってのベターな会社の一つに入社できれば就活としては大成功です。
あとはそのベターと思えた選択肢を自分次第で正解にしていくというマインドを持って仕事をしていけば、多少想定外のことや困難な事態に直面しても、右往左往せずに充実したキャリアを歩むことができると思います。