言葉の壁じゃなくて概念の壁
外国語を学ぶ際や、海外と交流する際、「言葉の壁」と言うことをよく聞きます。これは大きく分けて2つの意味があると考えます。
1. そもそも語学力が足りなくて理解できない
これは、その通りです。異論はありません。
2. その言葉で語られている概念が理解出来ない
実は語学力が上がれば上がるほど、こちらの壁の方が大きくなります。
多分、乗り越えられません。
では2の「概念の壁」とはどういうことか。
まず、簡単な例で言えば、baseball を野球と言うことについてはほとんどの人が理解出来ると思います。日本でもプロ野球から高校野球、少年野球まで、幅広く親しまれていますから。
では、英語でhallelujah(ハレルヤ)と言う言葉についてはどうでしょうか?
一般的な意味合いとしては、下記の通りです。
hallelujah
ハレルヤという語は、主にキリスト教徒が祈りを捧げる際や、喜びや驚きの気持ちを表す際の間投詞として用いられる。
*Weblio 辞書より
これ、正確に日本語に訳せますか?
自分は無理です。
なぜなら、hallelujah と言う概念が自分には理解できないからです。
無理矢理日本語にするとすれば、「神様仏様」もしくは「南無阿弥陀仏」。
なんかもう、別物です、こうなると。
諦めてカタカナで「ハレルヤ」と書くしかないですが、果たしてその概念が、自分が理解出来ていないのに他者に正確に伝わるとは思えません。
言葉は、概念を現実世界に落とし込み、他者との共通認識を可能にするためのツールです。そもそもの概念が理解出来なければ、言葉で表現出来ません。
日本語はカタカナという便利なものがありますので、表面上はわかったような気になりますが、実は本当の意味で理解していない事って多いものです。
英語を語学として正式に学んできた身からすれば、やたら英語やカタカナで書かれた文章は、書いた人は自分が何を言っているのか理解出来ていないんだな、としか思いません。
本当に語学力と理解力がある人は、しっかりと日本語で表現出来ますし、わからない事はわからないとはっきり言えます。
インターネット上にはやたらと英語やカタカナを駆使して、高収入が得られる方法紹介します、的な情報が多いですが、目新しいと錯覚してうっかりそんなものに飛びつかないよう、気をつけてくださいね!
断言しますが、書いている本人が理解してないですから。