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信頼とコミュニティ

コミュニティづくりの学習と実践の場、コミュラボ。幹事のプロ、G2さんが主催するコミュニティです。先日、オフ会ということで、石山アンジュさんのお話を聞くことができました。

アンジュさんは、内閣府の「シェアリングエコノミー伝道師」として活躍されていてます。ただ、今回のお話の中では、「信頼」が大きなキーワードでしたので、シェアリングについては一旦脇において、書きたいと思います。

アンジュさんは、シェアハウス「Cift」を運営し、そこでは皆さん「拡張家族」として共に暮らしています。Ciftでは、子育てもシェアハウスに住む住人で協力してやっているということでした。いくら一つ屋根の下の住人だからとて、そこには「信頼」がなければ、子育てを委ねることはできないでしょう。

実際、シェアハウスのお子さんが遊んでいて、砂利が目に入って、眼球が傷ついてしまうことがあったそうです。面倒を見ていたのは、お母さんではなく、シェアハウスの方。それでもお母さんは、次のように捉えています。

私が面倒を見ていても、こうなったかもしれないし、しょうがないこと。

正直「自分にはそういう考え方はできない」と思いました。こと、育児に関しては「何かあったらどうしよう」という思いが先に来て、他人に委ねることはできませんし、実際何かあったら後悔すると思います。

ただ、シェアハウスの方のことを、血縁家族である自分の両親や祖父母に置き換えて考えると、考えが変わってくるのかもしれません。

そうだとすると、一体どうしたら、私が血縁家族に対して感じる「信頼」と同じものを、赤の他人に感じることができるのでしょうか。コミュニティを作ろうとしているものとして、非常に興味深い問いになります。

アンジュさんの話から、そんな強固な「信頼」を作り出すための3つのポイントを見出してみます。

1.入り口を狭く
Ciftは、既存メンバーからの紹介制をとっており、かつ何回も面談を繰り返すそうです。面談のポイントは、自分をどれだけさらけ出せるか。弱い部分も含めて対峙することで、プロトコルが合うかどうか見極めていくのでしょう。「旗」のもとに集えるかどうか、仲間集めはじっくりと。

2.対話を諦めない
もともと価値観の違う者同士集まりますから、いくら入り口でプロトコルを合わせていたとしても、食い違いが出てきます。アンジュさんは、視座を引き上げて話すといいます。つまり、そもそもの「旗」は一緒だよね、と共通接点を確認しながら話すということです。

3.「旗」をぶらさない
血縁家族もフィクションだと言ってしまえばそうかも知れません。映画「そして父になる」では、出生時に取り違えられた子供が、お互いの家庭で大きな愛情を受けて育っています。信頼や拡張家族、そして拡張家族が目指す世界平和について話すときのアンジュさんには、鬼気迫る気迫や強さを感じました。「旗」を掲げる人がブレなければ、周りに集まる人も固く結束して、信頼も生まれるんだろうな、と感じました。

アンジュさんは、実践者です。「旗を掲げ、仲間を集い、事をなす」というコミュラボで学んでいることを、地で行っているアンジュさんを見て、感服しつつ、大きな力をもらいました。


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