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#6 夏の花は向日葵だけじゃない~夏の終わり2017年
欅共和国2017年に行った熱が冷めやらぬまま、変わらない熱い思いを胸に、欅坂46全国ツアー2017「真っ白なものは汚したくなる」の幕張メッセ公演に来ていた。
変わったのは生意気にもサイリウムを1本から2本持ちにした事くらいか。
千秋楽前の幕張初日。
クニラにと初のアイドル屋内ライブであるが、ライブ自体は2回目と言う事で、前回のライブ程緊張もせず、少し余裕を持ってライブに臨めた。
前情報では休業中の"ずーみん”こと今泉佑唯が復帰するのではないかと、まことしやかに囁かれていた。
まぁ、その情報はほぼ間違えないだろう。
だいたいは運営側がリークしてるのだから。
【今泉佑唯】
1998年9月30日生まれ。
血液型O型。
身長153cm
ニックネームは「ずーみん」「ずみこ」等。
欅坂46(鳥居坂)の1期生オーディションに合格。
デビューシングル「サイレントマジョリティー」では、センター平手の上手横を務め、小林由依とのユニット「ゆいちゃんず」で「渋谷川」がシングル収録曲になっているなど、初期の中心メンバー。
小動物のような愛くるしいルックスと低身長で、欅坂のアイドルとしてのポップさを担っており、握手会での神対応も相まって、人気上位メンバーである。
また、天然とおバカキャラ、根拠のない自信が売りで「けやかけ」や「KEYABING」等のバラエティー番組でも一定の存在感を示していた。
そして、何より特筆すべきは歌唱力。
クニラの主観で言えば坂組の中で1番歌が上手いと思っている。それは今でも変わらず思っている。
何故ならOFFの時の歌を聴けば分かる。
鼻歌レベルの歌でも断トツに上手い。
日向坂46齊藤京子も上手いが、クニラ的には、その比ではない。
まさに欅坂46の歌姫であった。
彼女は良い意味でも悪い意味でも野心家であり、メンバー内で唯一、センターになりたいと広言していた。
確かに、その人気と実力はセンター取りを広言したとしても決して身の丈知らずではなく、もし平手がセンターを降りたなら、今泉佑唯か長濱ねるがセンターだろうと当時は思われていた。
そんな今泉が2017年4月頃に休養を発表し、それからこのライブまで活動を休止していた。
アイドルの半年は一般の3年に相当すると言っても過言ではない。
その位、目まぐるしいし、状況も変わる。
ましてや代わりはいくらでもいる。
その穴は誰が埋める。待ってはくれない。
待ってくれるのは、ごく一部のメンバーだけが許される特権。
今泉はそのボーダーラインにいた。
いたと思っていたのかもしれない。
だからこそ、後々、メンバーとの確執を生んでしまったのだろう。
ソレハトモカク。。。
今回のライブで遂に復活の時を迎えるのだ。
ようやくクニラの今泉推しメンタオルが日の目を見る事となる。
そうなると、いつ出演するのか。
まさかフル参戦はありえない。
アンコールか?
そんな事を考えながらライブが始まるのを待っていた。
当時のセトリを見直してみると、
全然覚えてない(笑)
「ひらがな」がコーナーではなく、混合でセトリが組まれてたんだとか意外と驚いた。
「永遠の白線」で加藤史帆がステージから落ちた伝説は次の日の話。
長濱ねるがソロ曲「100年待てば」で気球に乗って席の近くの上空を飛び、周囲が「フライングたぬたぬ」と口の悪い声援をしていたとかは覚えている。(どうでもいい記憶)
もちろん今泉の復活の場面は鮮明に覚えている。
キャプテン菅井のフリでイントロが流れる。
下手側から出てくる今泉。
制服(ユニホーム)ではなくワンピース。
歌うはソロ曲「夏の花は向日葵だけじゃない」
ビジョンに映る今泉の顔が緊張で強張っているのが分かる。
会場ではポツリポツリとサイリウムを向日葵のイメージカラーの黄色にする人が現れ、それに倣って皆がサイリウムを黄色にする。
そして最後には会場全体が黄色に染まった。
ステージ上の今泉から見た景色は、きっと向日葵畑のようだったであろう。
この光景、この一体感は現場にいた人にしか分からない感動。
最初は緊張で、やや声が震えていた今泉も、落ち着きを取り戻せば、やはり圧巻の歌唱力。
さすがは欅坂の歌姫である。
堂々と唱いきった。
そのステージは一瞬であった。
クニラは慣れない手つきで今泉の推しメンタオルを掲げ続けた。彼女が下手側へハケて、次の曲が始まるまで。
その後、アンコールの「サイレントマジョリティー」と「二人セゾン」にも今泉は参加する。
おそらく、これが最後のオリジナルメンバーでのステージだったのではないだろうか。
この時、これが見納めなんて思わない。
今泉が復活し、これが始まりだと思った。
幕張の帰り道、雑踏の中、話題は今泉の事で持ちきりだった。
そして欅坂の未来について語っていた。
まさか、欅坂46にとっても、今泉にとっても、これが終わりの始まりになるなんて誰も思わなかった。
おわり。