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絵の初心者が1年間イラストの練習をした結果と振り返り

※この記事はイウしキー Advent Calendar 2024 21日目の記事です。


はじめに

 こんにちは、パトラッシュです。今回は自身がこの一年間にイラストの練習をしてきたので、その一年の間に描いてきたイラストの記録と、実際にどういうことをしていたのかを書きとどめておこうと思いたち、アドカレに乗じて記事に起こしました。
 回りくどいのは嫌いなので結果から話しますが、一年間でどうなったかというと。
 

2023年8月


2024年8月

こうなりました。

一年間の軌跡

きっかけ

 もともとは動画投稿をしたことがきっかけでした。
 以前より民家や街並みが好きで各地へ旅行して街の風景を撮っていた私は、数年前に合成音声というものを知り、案の定一気に沼にハマりました。
 しばらくは、他人のボイロ動画を視聴する日々を送っていましたが、次第に自分も動画投稿をしたいという思いが抑えきれなくなり、ついでに友人が動画投稿者デビューしたことも後押しとなり気づけば動画投稿。それが2年前なわけですが……おかげさまで、一定の評価を得ることができ動画投稿の楽しさを知ったと同時に、自分の好きなもの同士(街並み×ボイロキャラ)を自分の手で自在に描けるようになったら今以上に楽しいに違いない。と考え、2023年の8月にイラストの練習をする決意をしました。
 なお絵の経験は、小学生の時に自分オリジナルの紙幣を描いていた(古銭収集が趣味だったので)こと以外20数年特になく、美術の授業でも評定は常に3でした。

0か月目(2023年8月)

 さて、決意したのはよいですが、描くものがなければ始まりません。
描き方も何も知らない私はとりあえず画材屋に行き、スケッチブックと鉛筆を買って、当時自身の動画のメインキャラであった琴葉葵を描いてみることにしました。

 これがそうです。ポーズ自体は家にあったかんざきひろ先生の画集にあったものを参考にして描きました。

 当時はとりあえずかんざきひろ先生の画集や、あとはアニメーター兼Youtuberであるhide先生がboothで販売されているイラストまとめなんかを参考にしながら模写をしていました。

1か月目~4か月目(2023年9月~2023年12月)

 このあたりで、アナログではなくデジタルに移行しました。


 やってることは相も変わらず模写してました。あとはジェスチャードローイングとかやってたかもしれませんが基本的に練習のデータは保存していないのでわかりません。我ながら上手いと思ったものは保存してたようですが……それが上なんですか……??

2023年9月

ちなみにこれが当時初めて色を塗って完成までもっていった絵です。更新日時的に9月のものらしいです。影の付け方が全くわからなかったので殆どつけてないですね。背景も写真そのままに、加工とか一切考えてないのでキャラとちぐはぐです。

2023年9月

 これも9月頃のイラストで、カスタム絵文字用に描いたものです。影を付け始めたはいいですが影の付け方がわからずかつエアブラシで描いたようで、とてもぼやぼやしています。あと全体的にくすんでいる……。

5か月目~6か月目(2024年1月~2024年2月)

 練習は相変わらず模写だったりクロッキーだったりやってたと思います。(データなし)

2024年2月

 これが2月に描いたものです。包丁を研ぐきりたんを描きたくて手を動かしてみたものの、線画だけ描いて投げたようです。ここらへんからパースについて意識し始めたように思えます。
 ちなみに同時期に、今の推しである双葉湊音のイラストのデータが残ってました。くわえてトークボイスの購入履歴もあったので、つまり彼女のことを知ったのがこの辺りのようです。(色合いが酷すぎたのでここでイラストは出しませんが……!)

7か月目~9か月目(2024年3月~2024年5月)

  愚直に模写やらなんやらやっていた日々。この時期、自分にとって大きな転機となる出来事がありました。
 それは吉田誠治先生の存在を知ったことです。きっかけは書店でイラストの教材を探していたところたまたま吉田先生の画集を手に取ったことでした。なんとなしに開いたページに掲載されていたものが『靄の向こうの何か』というタイトルの作品でしたが、背景の美麗さや雰囲気が完全に自分の中に刺さり、思わず唸ってしまったのを今でも覚えています。今までは何となく現実世界にボイロキャラがいるような絵が描けたらいいなあと漠然と思いながらやっていた私ですが、明確に目標となるイラストレーターを見つけた瞬間でした。
 この時から、本格的に背景にも取り組むようになります。

2024年3月

 3月の絵です。初めて背景込でキャラクターイラストを描きました。当時はなかなかうまく描けたのではなんて思っていましたが、なんかライティングとかコントラスト差とか諸々びみょいっすね。

2024年4月

 これは自身の、琴葉姉妹が対馬に行く動画の一場面を自分なりに描いてみたものでした。サムネ用に描けたらいいなと思っていましたが、サムネだと何が何だかわからんですね。ライティングは殆ど意識できておらず、個々のアイテムを好きなように色塗りしていたので調和しておらずちぐはぐです。色もどこも彩度が高く目が痛くなる……。ただ、空気遠近法については若干意識し始めたような気配がします。

2024年5月

 初めて双葉湊音を本格的に描いたものです。この時期から、pixivやニコ静にもあげ始めました。ライティングについて若干意識し始めたようですが……。人体も服のしわもあんまりで、背景もエッジが意識できていないのでぼんやりしています。背景のライティングを手前から奥に明暗明でサンドイッチしてみる試みはまあまあ良かったんじゃないでしょうか。

2024年5月

 これはもともと写真模写をした際に、なんか寂しいのでキャラを追加したものです。この時期はキャラの塗り方が迷走していた頃で、いろんな人のやり方を真似していました。そのため、背景とキャラで塗り方が異なっています。
 今でも自分の中で一番うまく描けたのではないかと思っています。時間は経過したのにいまだにこれを越えられるような絵を描けていないのがとても悔しいです。

10か月目~12か月目(2024年6月~2024年8月)

 この頃から、今までやってきた模写やクロッキーの時間を削り、一枚絵を完成させることを重視するようになってきました。

2024年6月

 肌の色白すぎませんか。赤みを足すべき。キャラをもっと大きく見せた方がいいと思う。あと、背景のコントラスト強すぎてキャラが目立っていない。

2024年6月

 雨の日を描きたかったのですがライティングがわからず無事死亡しました。

2024年7月

 煉瓦と木漏れ日が描きたかった。左の樹木の色がくすんでおり劣っているとされる。

2024年7月

 ちょうど琴葉姉妹とマックのハッシュポテトのコラボが話題を呼んでおり、マックで自撮りする姉妹を描きたかったやつ。色塗りが気に食わなさ過ぎて結局途中で投げました。キャラの色塗り一生迷走している。

2024年8月

 水面を描こうと努力したやつ。結局うまく描けなかった。

2024年8月

 夏なので迎え火を描いた。ただ迎え火の知名度はだいぶ低かったらしい。
ここから線画を描かなくなっていきました。

2024年8月

 28日の双葉の日用に描いたものです。この月で一年が経過しました。
双葉の日にタグをつけて投稿すると双葉本人からリプが貰えるので、猫で言うところのCIAOちゅ~るみたいな中毒性がありますよね(?)

13か月目~(2024年9月~)

2024年9月

 展望イラストなんて描くものではなかった。こまごま描いてるうちにライティングもよくわからなくなった。ただ、これのおかげで瓦を描くのはちょっとうまくなりました。

2024年10月

 当時はよい出来だと思ったが、人体がまだまだ全然なことを痛感しました。あと、全体的に色が黄色すぎる。
 ちなみに双葉湊音さんは授業中だけ眼鏡かけててほしいので机の上に眼鏡が描かれています。

2024年10月

 これはちょうど稲刈りの季節だったので、架け干しと呼ばれるところを描いたもの。ただ、全体的に色が気に食わず結局没にしてしまいました。もっと色ラフの段階からよく詰めるべきでした。
 ちなみに東北イタコ軽トラバンパーベコベコ部部員なので東北イタコの軽トラのバンパーをベコベコにしています。

2024年10月

双葉湊音弓道部概念。もうちょっとかわいく描いてあげたかった。
てか10月3枚も描いてたんですね。

2024年11月

 四万温泉の積善館に湯治に訪れる琴葉姉妹を描きたかったが、描いてるうちにキャラと背景のパースがちぐはぐなことが明らかとなり、途中で投げ出したもの。写真模写の途中で唐突にキャラを入れようとするのでこうなる。もっとラフの段階で詰めるべきでした。

2024年11月

 妄想が具現化したもの。キャラメインに描いた結果背景が雑になってしまい結果的にくすんだ印象を受けてしまっている。また、キャラの塗りムラももっと潰すべきだったと反省。色ラフの時点でしっかりと設計すべきと痛感した。ラフの段階で詰めるべきって毎回言ってませんか。

2024年12月

 今年最後の絵。背景描いてて楽しかった。
もうちょっと蕎麦を目立たせられたらよかった。手前の空間が寂しい。キャラ可愛く描けたい。
 他の人の真似事で覆い焼きレイヤーを使ったら雰囲気がガラリと変わったのでびっくり。普段通常レイヤーでゴリ押しているので、レイヤー効果も学ばないとなと思った。

練習時間ややり方

練習時間

 手を動かして何かを描いていた時間は、平日であれば3~4時間、休日は6~9時間くらいだったと思います。

やり方

 基本的に最初の数か月は模写などをしていましたが、その後は一枚の絵を完成させることを意識していたので、絵の製作中は特に基礎練習などはしておらず、絵が完成した後に5日間くらい人物や苦手な背景の模写などをしてはまた絵の製作を始めるといったようなことをしていました。
 とりあえず考えながら描くのが個人的には重要だなと思っています。
 あとは、好きなイラストレーターを見つけて、その人の絵をよく観察することも大事だと思います。私は気になっていたイラストレーターさんがpsdデータを公開しているのを知ると、有料だろうが書籍だろうが買ってpsdデータをじっくり観察していました。なんとかして技術を盗んでやろうという気迫でいつも見ています。

自分の糧となった教材

 イラストに関する教本はいくつも購入しましたが、そのなかでも自身の力になったと思える書籍は以下の2点でしょうか。

吉田誠治作品集&パース徹底テクニック

 私が吉田先生を知るきっかけとなった本です。画集でありながら、後半ではパースに関する技法がわかりやすくまとまっており、くわえてメイキングも載っていますので背景を描きたいのであればとてもおすすめです。
 

TIPS! 絵が描きたくなるヒント集

 こちらも吉田先生の本です。こちらの本では、空気遠近法や抜け感、質感の出し方や水の描き方などなど……主にイラストでの表現技法についてわかりやすく説明されており、こちらも背景を描くうえでとても参考にさせてもらっています。

 この2冊は自分の画力を伸ばす上でかなり役に立ったのですが、それ以上に自身の力になったなと実感したものが書籍ではないのですが、あります。
 それは、吉田先生のYoutubeチャンネルにある添削動画です。


 吉田先生はsessaでイラスト添削もされていて、リアルタイムで絵を添削していくのをたまに配信されてるのですが、これが本当にためになります。どこが良いか悪いかなど、技法に限らず構図やパースに関して幅広く、しかもきわめて論理的に話してくださるので初心者の私でも十分理解できる上に目から鱗な話ばかりです。くわえて、動画の最後には数十分で背景を描く場面が見られるので色選びやブラシの使い方なども勉強になります。
 現在76本の動画が公開されていてそれぞれだいたい2時間から3時間あります。かなり内容も濃く頭も使うので一気見するのは到底難しいです。私も週末に2,3本ずつ見ていき、結局最新版まで観終わるのに一年近くかかりました。でも、絶対に力になるので背景を描きたい方は全部観ることを強くお勧めします。
 

 あとは、以下の画集を資料として自分はよく見ています。

一年間を振り返って

 一年間イラストの練習をして、絵の難しさと同時に楽しさを知ることができました。
 今まで三日坊主で何事も続かなかった自分が一年間とりあえず続けられたのは、ひとえに好きなものを自分の手で描けることが楽しかったからだと思います。また、どういうイラストが描きたいのかという明確なビジョンがあって、目指すイラストレーターを見つけられたことも大きいことだと思いました。
 一番難しいのはモチベを保つことだと思います。学生のうちから練習しておけば……なんてふと思ったりもしますが、社会人になって色々旅行に出かけるようになって街並みや民家に興味を持ち、そして好きなキャラができ、動画投稿で色々と反応をもらい……そういった出来事が有機的に連関して初めてここまでのモチベが保てたと思っているので、たぶん無趣味に近かった大学生時代に練習を始めてもすぐに投げていたことでしょう。
 なのでこのタイミングがイラストに興味を持つベストだったと思いますし逆に言っちゃえば、今の街歩きの趣味や動画投稿、合成音声への興味が無くなった時が私が本当に描かなくなるタイミングなんだろうとも思っています。(そしたらもう何も残りませんが)
 一先ず来年の課題としては、ライティングをもっと意識する、自然物をもっと描けるようにする、人物をよく描けるようにするの3つを考えています。
 別に練習方法や有益な情報を書くわけでもなく、ホントに振り返りのような記事になってしまいましたが、もし自分が一年後もまだ描き続けているようであればまたイラストを投げるような雑記事上げると思いますので、その時には何卒宜しくお願い致します。
 

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