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1945年8月9日・のオハナシその2
今日のコトちゃんはお手をしてる姿です。賢いでしょう?
この日の朝、いくつかの開拓団を束ねる本部から突然一人の青年が馬で伝令にきました。電話もない時代ですから連絡はいつもそんな形だったのです。
「ソ連が攻撃してきた!一緒に逃げるから今日のお昼までに本部に集まれ」
その時、轟音を響かせたソ連の飛行機が、見たこともないほど低空飛行で村の真上に近づき地上に向けて舐めるように窓から一斉射撃をしたのです
馬にまたがったばかりの青年は飛び散りました。
飛行機の窓からソ連の兵隊の表情までもが見えるほどの低空飛行でした。
僅かばかりの手回り品を詰めたリュックと生まれて半年の赤ちゃんをを背負い、5歳と2歳の男の子の手を引いて、このお母さんは近所のみんなと一緒に本部にむかいました。
「父ちゃん・みんなと逃げます・日本で待ってます」と壁に大きく書いて
つづく