中古マンション
中古マンションを購入した。長らく住んでいた街が気にいったので、マンションを探していたが、新築は億ションなので諦めた。手ごろな中古マンションを購入し、ほぼスケルトンリフォームをした。初めての家の購入だったがスケルトンリフォームは金との体力勝負だった。僕は、その時初めて「ドア」を買うという事を知った。ドアを買う?
これ。簡単に理解できるだろうか?普通のドア。僕はこれまでドアを買ったことがないし、それこそ売っているのを見たこともない。自分の部屋のドアはカギがかかるのだろうか?くらいしかドアについて考えたことはない。しかし世の中にはドアがドアとして売っているのだ。
妻はそれが楽しいと言うのだけれど、スケルトンリフォームのため、いちいち揃える必要があったのだ。水回りの動線に蛇口や洗面台、カーテンに戸棚だ。
そしてドアだ。
スケルトンリフォームとはそういう事だ。妻は有名なインテリアのブランドでドアを買おうとしていた。1枚30万円くらいする。声が上ずりながら「たっ高いのでやめてくれ」と言った。そして、リフォーム会社に作ってもらう「造作」で作ることになった。つまりリフォーム会社の手製のドアだ。これにしたって、1枚10万円くらいするのだった。
1月下旬、リフォームがほぼ完成した。それを見て、確かにドアで家が変わると知る。
黒く塗った木のドアには金のノブが付いている。高級感が出まくっていた。
中古マンションを買ったことから、内装は自由にしていいとは、確かに言った。でも、女性のこだわりは、つまりオシャレは金がかかることを骨の髄まで味わった。寝る前に寝室のドアを閉め、金色のノブを回す。たかがドア、されどドアだ。
リフォームのこだわりが強すぎて、預金がほぼない生活になりました。