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10.國部龍太郎 その人とvol.4 -純でいこうぜ!-

noteの書き方について、
①前置き(フリ)
②本文(ボケ)
③締め(ツッコミ・オチ)
という3段階構成で書こうと、なんとなくだが決めている。
その中で最も力を入れているのは、勿論「①前置き(フリ)」だ。

辛いことがあった日でも、このnoteを読んだらクスッと笑ってしまった。
いや、笑わなくてもニヤリとしてしまった。
いやいや、ニヤリともしなかったけど最後まで読んでしまった。

最近はそんな理想のイメージを妄想しながらnoteを書いている。
まだ10回しか書けていないが、それでも毎週書く毎に少しずつ意識が変わってきた。
今回も読んでいただきありがとうございます。

少し前の話だが、テレビでダウンタウンの松本人志さんが「お笑いは伏線である」というようなことを言っていた。
この場合の伏線と前述のフリはほぼ同義語で、僕の勝手な解釈で言うとそれらは、料理で言うとといったベースの食材・調味料のことだと思う。
最高のボケも良いフリがなければ100%活かされないし、なんなら無茶苦茶なフリに渾身のボケが殺されることもあるのがお笑いの世界。

お笑いの場合だと、フリが無茶苦茶なことを逆にイジって笑いに変えることもできたりするのだが、不味い水で炊いたご飯や、塩分過多の料理は取り返しがつかない。
料理を極めた職人が良い水を求め、何十年の修行で塩味の調整を極めていくように、文章でもベースであるフリがしっかりしていないと肝心の本文(ボケ)は活きないだろう。

だから、僕が書くnoteの文章に関して、一見関係無いように見せつつも念入りに計算されたフリと、笑いの「味の素」である読者への裏切りは、必ず意識するようにしている。


一方、お笑いを作る上で一番やってはいけないこと。
それは、オチ前で噛むことと、

自分でハードルを上げることである。






高校1年生、思春期真っ只中の僕が「彼女を作るため」に行った3つのアクション。

1.運動部に入るクリア
2.既にモテてるやつを見つける
3.人を好きになる

運動部に入ってエナメルバッグで通学するというアクションは簡単だった。
中学3年間を帰宅部として過ごした僕にとって、バスケットボールというスポーツは縁もゆかりもなかったが、彼女を作るためならなんだってやると決意した僕には何の抵抗もなかった。
母校の制服(ブレザー)が周辺の高校の物と比べて些か格好良かったという幸運も重なり、ビジュアル面で他の生徒と差別化するという点では十分だろう。

次のアクションは少々難易度が上がる。


2.既にモテてるやつを見つける
念のために書いておくが、

僕はキムタクではない

令和の時代にイケメンの例えがキムタクで良いのかは不明だが、ご存知の方もいるように、僕の顔面偏差値は良いところ下の上、下駄どころか厚底ブーツを履かせたとしても中の中くらいが関の山だろう。

そもそも前回から続いているこのnoteの内容は、
①高校デビューをしたいイケメン高校生
に向けてではなく、
②高校デビューをしたいルックス下〜中のマルコメ風高校生(男子校限定)
に向けて「彼女を作る」という一点に絞った、ニッチな指南書である。

そもそも①は中学時代に彼女を「作らなかった」のに比べ、②(=僕)は「作れなかった」という点で決定的に異なる。
もっと言うと①であれば共学・男子校に関係無く、校舎や街中を歩いているだけでシンプルにモテる。
思春期の女の子にとってイケメンは絶対正義であり、この時期の人間の性格なんて、いじめっ子もいじめられっ子も、悪いやつも優しいやつも平たく言えばみんな同じ。
というくらい「顔」は大事。
それはもう自然の摂理だから抗っても仕方が無い。

自分が②に該当してしまったのなら、「自分を好いてくれる物好きで可愛い子がある日現れて、勝手に好きになられて告白されるかもー」なんて奇跡にすらなっていない希望は1秒でも早く捨てよう。
そんな暇があるなら、与えられた環境の中で自分が戦えるフィールドを探して、ほんの少しでも使えそうな武器を揃える方に時間を使った方が良い。

サラッと書いてみたが、当然僕も初めから(僕に取っての)正解の選択肢を取り続けられた訳ではなく、その裏側では沢山の恥ずかしい失敗をしてきた。
全ての娯楽を諦めて高級な靴を買ってみたり、通学の電車内で毎朝会う女の子に勇気を出して声をかけてみたり、当時流行っていた「mixi」というアプリで知らない女性と連絡をして出会ってみたり。(失敗談もそれはそれで面白いので、また機会があれば書こうと思う)
そんな失敗の中で得られた気付きを最適化したものが、上記3つのアクションである。
目的はしょうもないことだったとしても、「成し遂げたいことに対して試行錯誤する」ことを無意識に実践していたことと、その「成し遂げるまで続けるバイタリティー」は財産だなと今となっては思う。

また、こうやって長々と書いていて、何度も我に帰り、恥ずかしくて何度も書くのをやめようかと思ったのだが、この高校時代の話はリクエストが多かったnoteのテーマの一つだったので、正解なんて無い高校デビューの成功体験の、ほんの一例として紹介できればと思う。


話を戻す。

僕の同級生にT君という子がいた。
その子もエスカレーター式に同じ高校へ入学したので、僕とは4年目の仲だった。
とは言え、中学校3年間で2人で会話をした記憶は皆無で、向こうは僕の存在なんて知らないだろうと思っていた。

いわゆる陽キャラだった。

顔はそこまで格好良いわけではないのだが、身長は高く、制服の着こなしがどことなく、流行りの若手俳優が青春ドラマに出てる感じでキマっていた。
髪型にしたって、他の坊主がマルコメになっている隣で、歌舞伎役者やダンディなハリウッド俳優のようなオーラを醸し出していた。

そして何より僕が憧れたのは、校内においてみんなと仲良く接するものの決して群れず、授業が終わると「はい、お付き合いはここまで」と、誰よりも早く下校した。
その一匹狼感が、頑張って自分の世界を作ろうとしていた中二病の僕にとっては、目も当てられないほどに眩しかった。


そんなある日、僕は一つの噂を耳にする。
それはあのT君が毎日早々と下校する理由。

T君って毎日喫茶店で女子校の生徒と合コンしてるらしいよ

一回聞いただけでは理解できないほど、僕にとっては情報過多だった。
よくよく聞くと、「T君は近くの女子校とのコネクションがあり、自分の友人の男子を連れて、毎放課後学校から一駅離れた駅の高架下にある純喫茶『モンブラン』に通い、イケてる女子と何やら楽しいことをしている」ということだった。






T君、バスケットはお好きですか?

高校1年生の春、勇気を振り絞って同級生に話しかけたそのセリフで、僕は緊張のあまり2回甘噛みをしたのを覚えている。

今回の教訓:ちゃんと成し遂げれば、途中の失敗は全部笑い話

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