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Rethink

 今年も早いもので2か月が経とうとしています。昨日、まちを歩いていると、公立高校の卒業式があったみたいで、大勢の生徒たちが、花束を持ち、中には涙ぐみながら、中には高校の制服を脱ぎ捨てて友だちと肩を組みながら、ワイワイとまちなかを連なって学校をあとにしていました。こうして、大人の世界に一歩近づいた高校生は、社会へ巣立つ準備に向かっているんだなあと感じて、眺めていました。

 バリュー・リノベーションズ・さの(VRS)でも、自分のやりたいことに向かって、スタッフが一人巣立ちました。

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 新たな道に向かって頑張ってもらいたいです。

 さて、今回のテーマは、1月18日まで実施しました「泉佐野市│空き家を新しい挑戦が生まれる場所へと生まれ変わらせたい!」プロジェクトでご支援いただいた、とある企業様が取り組まれているプロジェクトをご紹介いただきましたが、自分たちの勝手な思い込みで、思考が停止してしまい、物事が見えなくなっていることが往々にしてあるため、視点を変えて発想することで、新たな価値が生まれてくると思い、書かせていただきます。

 VRSの名前の由来のように、まさに「価値の再変革」ですね!

なにもないのではない

 VRSが活動する泉佐野の臨海部分は、関西国際空港の対岸にふさわしいまちづくりをということで、海岸の一部は埋め立てられ、その埋め立て地に都市基盤が整備され、近未来のまちをめざして開発が進んできました。

 昨日、ある方のオンラインレクチャーを聞いていましたが、1990年代後半から人口減少化社会に突入しているのはわかっていたはずなのに、各地で取り組まれているまちづくりは、再開発事業やシンボリックな建物を建築するまちづくりが中心で、高度経済成長期や、急激な人口増加があった時代の手法を、人口減少化社会に突入した今なお、引き継がれているから、床が埋まらず、その結果、採算が合わずに破綻していく事例を紹介されていました。

 どこにでもある街並み、どこにでもある風景が果たして、そのまちに行くきっかけになるのでしょうか?

 その街に古くから伝わってきた歴史や文化、街並みや景観こそ、そのまちの財産であり、そのまちの行くきっかけになるのではないでしょうか。

 ないものを新たに作るのではなく、今あるものを使い倒して、新たな価値を、息吹を与えながら活用していく、そういうお話をVRSが活動開始をした日の講演会で、嶋田洋平さんから聞かせていただいたことを思い出しました。

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都市と地方

 2月いっぱいで関東圏以外の地域の緊急事態宣言は解除するということですが、今までの東京一極集中だった人口は、果たして変わるのでしょうか?

 関東圏と地方では、あまりにも違いすぎる給料などの待遇面と、地方の名士と呼ばれている人たちの考え方を変えなければ、今回のような新型コロナウィルス感染症のような事態が発生しても、変わらないであろうと言われています。

 企業誘致しても、地域との融合がなければ、単に非正規雇用を増やすだけであり、企業誘致してもやがて企業がまた移転したら、その雇用すらなくなるといったことになります。

 だから、まちのビジョンをもって、どんな企業に、どういう役割をもって誘致したいのか、考える必要があるのかもしれませんね。

VRSの新たなカタチ

 VRSは、今までの固定メンバーを中心にまちづくりをする方法から、それぞれの得意分野や、意識の高いメンバーに「常勤」というスタイルから、「ユニット」というスタイルで、まちづくりに取り組んでいくことになりました。

 その理由として、まず固定メンバーで活動するとなると、そのメンバーが持っているスキル以上のことに取り組めないからです。まちづくりは、特に資格が必要ではない分、我流でまちづくりができていると思いがちであること、結果が出なくても「いいことをしているから、理解してもらえる」といった甘えた考え方になってしまうこと、まちづくりで自立した活動を取り組んでいくとなると、ビジネス感覚が必要となり、その必要なスキルを身に付けた人材がまだまだ少ないことなどが主な理由です。

 次に、固定メンバーを確保するとなると、運営に係る固定費がかかり、ビジネスとして成立しないからです。先ほどの理由と同じですが、自立した活動をしようとすると、主となる収入源を確保する必要がある一方、まちづくりのスキルの長(た)けた人材は少なく、せいぜいかじったことがある程度という人材を確保するのが関の山です。コストパフォーマンスの観点からも、できる限り、固定費を抑えていく必要があることや、今は副業兼業が認められやすい社会になっていることから、やり方を考える必要はありますが、専門的なスキルのある人を週に1~2日来てもらえるだけでも今まで以上の成果は上げられるのです。

 最後に、固定メンバーでは、まちづくりの取組の発信が限定されがちで、広がりにくいという点がありますが、多くのメンバーに関わっていただくことで、そのメンバーを通じて、今まで以上の広がりにつなげていけることからです。

Rethink

 今回のテーマは「Rethink」です。つまり、今まで「常識」としてとらわれすぎていた考え方を「再考」し、視点を変えて考え直すことなのです。

 新型コロナウィルス感染症拡大した全世界ですが、この時期を過ごしたからこそ、今までの常識や当たり前であったことを、視点を変えて考え直し、そして、新たな価値をもって活用していくことが大事だと考えています。

 嶋田さんが2年前の7月の講演会でお話されていたリノベーションとは、『「Re」+「innovation」、つまり、再び革命をおこすこと』だそうです。まちにないものはないのだから、まちにあるリソースを使い倒す、それがエリアリノベーションの神髄です。

 衰退したまちは、まちの住民が高齢化したからでも、人口が減少したからでもなく、人口増加時代のやり方を、人口減少化社会になった今日でもやり方を変えずに、同じやり方をしていることが失敗につながっているだけなのです。

 これからの時代にあったやり方を考え、過去の常識にとらわれすぎることなく、視点を変えて考えていく、そういう時代の幕開けが訪れたのでしょうね。

まちばのマーケット

 最後に告知です。3月14日(日)は、空き家から誕生したプロジェクトがそろってマーケットを開催します。

まちばのマーケット

 日時:3月14日(日)10時~16時

 場所:SHARE BASE つむぎや(泉佐野市栄町5番1号)10時~15時

    泉佐野ふるさと町屋館(泉佐野市本町5番29号)10時~16時

    まちば日和(泉佐野市春日町9番8号)11時~15時

    シェアキッチン厨ーkuriyaー(泉佐野市春日町5番10号)                   

             10時~15時30分頃

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 ※スタンプラリーで豪華賞品も用意しています!

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 なりわいテーブル卒業生たちも揃って出店しますので、ぜひみなさん、ご参加ください!

詳しくはこちらでご確認ください!

 空き家も視点を変えれば、まちのお宝と感じてもらえる、そんなイベントにしたいです!

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