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【#一日一題 木曜更新】 みどりの指には程遠い
山陽新聞の「一日一題」が大好きな岡山在住の人間が、勝手に自分の「一日一題」を新聞と同様800字程度で書き、週に1度木曜日に更新します。ほらいつか岡山在住ライターとして一日一題から依頼が来るかもしれないし……し…?
盛夏。文字通り、夏真っ盛りな8月。暦の上では立秋という涼しげな言葉が通り過ぎたけれど、35度を超える気温はまだまだ続きそうです。暑い。口を開けば暑いと言ってしまう。
二十四節気が広まったとされる奈良時代の立秋の気温はいかほど。夏の気温の話になると「◯年前は今より何度低かった」と「◯年前も今と変わらず何度だった」の両方が出てくるのが面白いなあと、チョコミントアイスを齧りながら考えるわけです。あ、先日むすこから「おばさんてチョコミント好きだよね」と言われました。その物言い、けしからんけど認めちゃう。おばさんの青春の味なのだよチョコミント。
夏の初めに息子が植えた朝顔が怖いくらいツルを伸ばしています。しかし待てど暮らせど花の蕾がつかず、想像していた「毎起床後に花を愛でる生活」は実現されずに8月が終わりそうです。朝顔の花蕾が育たない原因は色々で、気温の高さ、昼夜の区別がない明るさ、肥料過剰による葉の多さ、そもそもそういう種だった、などなど。どうやら今回は前者ふたつではないかと睨んでいます。あ、むすめに「お母さんはさー、植物オンチ?ての?育てるけど、なんか最後までいかないよね」と言われました。その物言い、けしからんけど認めちゃう。発芽させるのはうまいのに、いつもひょろひょろ伸びるだけで葉っぱが少なかったり、今回のように花が付かなかったり。
あれ。
えっと、なんかこれ何かの比喩でしょうか。ちょっと面倒は見るけど、深掘りしないから完全にならんみたいな。しごと?こそだて?かじ? え、誰かなんか言った? 心当たりがなくもないのが、これがまた。
でも朝顔ならまだしも、アボカドや枇杷の大きな種子の硬い殻を発芽させるのはけっこうな手間がかかります。湿らせたガーゼで種の寝床を作り、暖かい季節ならガーゼのカビや腐敗に気をつけて、待つこと長い時は一ヶ月。
もしかしたら、発芽はいちばん根気の必要な過程かもしれません。そう捉えれば、ええ。
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