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【#一日一題 木曜更新】 風呂でスキップ
山陽新聞の「一日一題」が大好きな岡山在住の人間が、勝手に自分の「一日一題」を新聞と同様800字程度で書き、週に1度木曜日に更新します。
タイトルに偽りあり。助詞を変えたただけでずいぶんとゴキゲンな雰囲気になる。本当は「風呂をスキップ」である。単なるナマケモノである。
昼からフル回転し、ふと気がつくと時計が夜11時をまわっていた。は?これから風呂に入って髪を乾かすだと? どう考えても無理。家族に頭のニオイをかいでもらい、「現時点では、まあOK。明日のニオイは知らない」と、なんとも言えない中途半端な回答をもらう。まあいい、風呂はスキップ。歯と顔を洗い着替えまですればOKとする。
子どもの頃、実家では入浴が一日おきだった気がする。家族の中に「今日は入る日」という隠語(?)があり、「入る日だから風呂洗って」とよく風呂掃除を頼まれた。対して夫の家は、何がなんでも毎日入浴する家。夫の父は家族への「風呂に入れ」コールが凄まじく、さっさと入らないといつまでも何度でも「風呂に入れ」と言い続け、そしてその声はいつしか怒号に。あるある。
風呂は入浴時間も家庭によって様々で、夕方に済ます家庭もあれば就寝前にと決めている家庭もある。夫の実家は夕方派で、結婚後に泊まりで遊びに行った時に私は勧められるまま風呂に入ってしまい、すっぴんパジャマ姿で夕食のテーブルにつかざるを得なくなった。新妻新嫁として焦り、こんなゆるゆるパジャマ姿で義理の実家で食事をしてもいいものか?と、ずいぶん考え込んだ記憶がある。
さらに夫の父は写真撮影が大好きで、夕飯時に客人が来ると必ず喜んでシャッターを切った。新婚当初の実家での写真には、夕飯の席ですっぴんで眼鏡、さらに首が伸びた部屋着Tシャツの私が写っている。ひどい。でも不思議なことにパジャマで一緒に夕飯を食べるとみょうな親近感が湧き、夫の実家に滞在することになんの気負いもなくなった。気負いどころか緊張感もなくなり過ぎて、気がつけば夫の母に自分のパンツまで洗わせていた。「洗いものあったら洗濯機に入れてね」と言われ、これ幸いと何から何まで放り込んだら、きちんと畳まれたパンツが返ってきた。あとの祭り。
「風呂をスキップした」と書こうとして、なんだか色々思い出してしまった。「スキップ」のスラングについて真面目に書こうとして、そのためのタイトルだったはずなのに。はて。
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