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濁流

放棄することが許されない人生に
課されたことは
生き抜くことただそれだけ

がむしゃらに起き上がる朝と
事切れて眠る夜

ただただ疲れた
それでも泣いているうちはまだ良かったのかもね。

今はもう
悲しみ方すら忘れてしまった
思い出を心の中のどこにしまえばいいのかも
分からずに

川の流れと
何も映らない水面

濁流に押し流されたのは
捨てた思い出じゃなく
自分自身だったのかもしれない

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