ブックカバーチャレンジ #7/7
●『おじぃ本』
帰省の度に、亡くなった祖父の蔵書を 東京へ持ち帰っている。
正直、読んでいないものも多数。
祖父は多趣味だった。
陶芸にはまった時にはろくろを買い、三線は師範免許を取るまで励み、お教室をやっている時期もあった。
一貫していることは、沖縄文化に関わる趣味であったこと。
琉球歴史を勉強し、首里城を含む世界遺産で「案内親方(あんないうぇーかた)」としてボランティアガイドもしていた。
また、大変にアクティブな人でもあり、
自分が暇なら 我ら孫を強制的にあちらこちらへ連れて行き、県内の名所旧跡の殆どは、彼と一緒に行った。
教えグセが強く、素直に何かを聞くことには 相当な抵抗感があったが、それでも沢山のコトを教えてもらったのだと思う。
私も沖縄のことに関わっていきたいと思ったのは、これらの経験があったからに違いない。
祖父の本は 古いものが多く そもそも貴重でもあるし、私にとって嬉しいのは、時折巡ってくる アンダーラインや書き込みに出会えること。
「そこに引いちゃう?」と突っ込みたくなるものもあれば、理解が増すものもあったりして、彼が残してくれたバトンを引き継いでいるのだという実感が、心を満たしてくれる。
とはいえ 美談だけでは終わらないのがまた、わったーおじぃ(我が家の祖父)。
本を通じて感謝する度に、「僕のおかげだぞ」と最大限のドヤ顔をしているだろうと思うと、生前を思い出して ほんの少しゲンナリするのも本音だ。
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#7days #7bookcovers #BookCoverChallenge
読書文化普及のための投稿企画。
コメントはせずに好きな本の表紙を投稿する7日間チャレンジです。
その都度、友達を招待してバトンをつなぐのがルールだそうです。
⇒ ちょっとルールを無視して、コメントも付け、バトンは繋がずに終了します。