Days 3

(千葉県香取神宮駅～香取神宮の道のり)

一人旅は、苦手。
誰とも話さないで、電車に揺られ…。
誰とも風景や、その場所の空気を共有できないなんて、つまらない。

それでも、どこかに行きたいとココロが
言うなら…。

電車を降りて誰とも…車さえ
すれ違わない道を歩く。

ヘッドホンから流れる曲が止まった時
ふと思った。

外はどんな音がするんだろうって。

目の前に広がる田んぼや畑
ぐるりと見渡しても緑一色

本当に誰もいない、車も走ってない、
猫さえ見当たらない

そん中、ヘッドホンを外すと
ただただ自然の音がした

鳥の声と風のオト、風で揺れて擦れる草のオト

今まで生きてきて、こんな広い場所に
一人ぼっちで立ち、こんなオトを聴いたこと
ないんじゃないかな。

不思議なキモチになった。

途中の池や普段おもいっきり見上げない空を見たら胸の真ん中が、スーッとした。


風も心地いい。

一歩、一歩、自分の足で歩みながら、心の声に耳を傾けてみない？

足で感じる土や砂利、草むら、コンクリートの感覚を楽しみながら…

最初に遭遇するのは、なんだろう。
凄く歩いたのに何にもすれ違わない。



いちばん最初にすれ違ったのは…

キミでした。

ずっと見つめられてたから
ボクもずっと見つめてみた

なんとなくだけど、この子に
「ココロにいいことは、どこにでもあるよ！」
って、言われてる気がした。

☆
いつから本気で笑ってないんだろう。
いや、子供の時に
本当に心から笑ってたんだかも
覚えてない

ずっと、ひとりだったから
いつだって心細かった

大人になったら心細さに
不安まで抱えて生きている

本気かどうかは
わからないけど
毎日どっかで笑っていて
それなりに過ごしてる

そんな繰り返しは嫌だ

毎日ちょっとだけでも
違っているから
同じ繰り返しなんかじゃないって
言い聞かせてボクはまた歩く 

Kumu
©HONEY MUSTARD 1999・2019