改革を実行するよりも、その成果を社会に定着させることの方が重要
cotenラジオのケマル=アタチュルク回を聴いた。それを聴いて気づいたことの中で一番重要そうなものをタイトルにした。色々な歴史上の改革は大抵が失敗に終わる。改革を推進した派閥が保守派につぶされる、改革は一時的に成功したがその成果を社会に定着させることができない、改革をしたが中途半端に終わり、根本的な問題に着手できない、などなど失敗パターンは様々だ。
その中でもケマル=アタチュルクはオスマン帝国を廃止してトルコ共和国を成立させた。一行にするとなんだか大したことのないように聞こえるがとんでもないことである。オスマン帝国は第一次世界大戦に敗北し、屈辱的な条約を結ばされて亡国の危機に見舞われていたのだ。危機的な状況のなか、ケマルは敵対する国を絞り、ギリシアと戦争を行って条約を結びなおすことに成功したのだ。オスマン帝国の滅亡からトルコ共和国の建国を広義の改革とみなすと、それらを定着させたケマルと後継者のイノニュはとんでもない人物だと思う。