『リレイアウター』全身で浴びる稲葉曇から歌愛ユキへの愛の告白
サムネイルは、【公開データの利用と二次創作について 2023.06.23】に基づき、「二次創作用_稲葉曇『リレイアウター』.mp4」のデータを使用しました。
初めまして、きゅーびくるです。
突然ですが森羅万象の2つの連続する並びのなかで一番すきなものは、
「絶体暗星」→「渦巻ハナビ」です。
初めてのnote投稿ですが、稲葉曇さんの
$${\Huge\text{激重BIG LOVEソング}}$$
ことリレイアウターが大好きなので全歌詞を味わい尽くすことで、リレイアウターの意味を解き明かしていきたいと思います。
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早速1番いきましょう。
1番
ボーカロイドとボカロPの関係を表していますね。
ボカロ(音声合成ソフト)は彼女/彼自身では声を発することができません。ボカロPが歌詞とメロディをふきこむことで歌声を響かせてくれます。
そして、この声だけにという独占的な表現が稲葉曇さんとユキさんの関係を強く表していて”良い”ですね。
この一言で音楽の本質が伝わります。
喜びや怒りといった感情は曲や歌に昇華することで聴くひとの心を揺さぶります。
これを ちょうど良く素敵にする という誰にでも伝わるようなシンプルで可愛いらしい言葉で表しています。
言葉遣いについてはインタビューのなかで稲葉曇さんも言及していて、アルバム『アンチサイクロン』以降の曲づくりで変化した部分について、
と語っていて、この歌詞から稲葉さんの曲作りの姿勢が伝わってきます。
稲葉曇さんがそそぎ込んだ声でユキさんが歌うことを、「僕」になって叫ぶという$${\text{Emotional...}}$$な歌詞に変換できるのがすごい。
そして、
この歌詞こそが!
僕になって(代わりに) 叫ぶ
$${\LARGE\text{Relay Outer}}$$
なんと再生直後の8秒でタイトル回収してしまいました!
アニメだったらまだ1話のアバンをやってるところでの高速回収をやってのける早業に驚きです。
とは言ってもこの曲はサビ始まりなのでここの歌詞はサビでも流れますし、合計3回僕になって叫んでくれます。サビの度に盛り上がれる名曲ですね。
一人ぼっち、そして先ほどのこの声だけに。
稲葉曇さんとユキさんの1対1の関係が強調されています。
「あなた」はリスナーのことを指しているとおもってます。
中毒性によって「何」を見失わないで欲しいのでしょうか?
ここで中毒性についても稲葉曇さんはインタビューで語っています。
パッと聴いたときに残る中毒性もいいけど、曲の音や歌詞をもっと見て欲しいという思いがあるのかもしれません。
ここからイントロが流れ、Aメロに続きます。
稲葉曇さんは多くの楽曲のなかで、感情を気象に例えています。
気団と気団がぶつかり、前線が生まれるのに対して、
言葉と言葉がぶつかることで感情が生まれます。
実は稲葉曇さんの楽曲で傘をさしていることは非常にレアです。
「ロストアンブレラ」「アンチサイクロン」「きみに回帰線」「私は雨」では傘をささずに濡れています。
リレイアウターでは、傘をさしたことでこれまでなかった感情を知ることができたのかもしれません。
サビ前で愛の告白を宣言しました!
いよいよサビを見ていきましょう!
転調し、盛り上がりが加速するなか冒頭の歌詞をリフレインします。
サビの歌詞は特に重要で、その全てがラスサビに帰結すると思っているので噛みしめながら読んでいきましょう!
ぶち込んでくれ、なんてちょっと乱暴な言葉遣いですが、よーく歌詞を見てみましょう。
張り裂けそうならぶち込んでくれ
張り裂けそうならぶち込んでくれ
張り裂けそうな$${\LARGE\text{LOVE}}$$
…なかなか凄いものをぶち込んできますね。
この曲は稲葉曇さんが歌愛ユキに向けた激重愛の告白ソングなのでリスナーには二人の間に入り込む余地はありません。愛の重さに震えながら聴いていきましょう。
愛を含んだ再構成?
(愛を含んだ) 再 構成
$${\LARGE\text{Re Layouter}}$$
ダブルミーニングだ!!!
生きとし生けるものでダブルミーニングが嫌いな存在はいません(断言)
ということでリレイアウターはRelay OuterでありRe Layouterだったんですね。
実際にリレイアウターの英語表記はRelayouterでありどちらでも解釈できるに単語が区切られていません。もう素晴らしいですね。
フロアの興奮が冷めやらぬまま2番に続きます。
2番
ユキラップ パートです。
ラップパートは歌詞の字幕が載っていません。
何故でしょう?
ラップが速くて字幕が追いつかないから?
それは違います。
稲葉曇さんが二次創作用に提供してくださっているMVには、ばっちり歌詞が載っています。
つまり本家MVのみ意図的にラップパートの歌詞を載せていないのです。
歌詞を載せないということは、載せたくない、載せる必要がないといった後ろ向きな思いやネガティブな感情がラップパートで歌われているからだと思っています。
それでは歌詞を見ていきましょう。
早速憂いの思いが歌われています。
星屑=音符、並べて飾った星屑=メロディーと考えると
大切に創ったメロディーが面白いほど丁寧に連れていかれた(オブラート)経験があったのでしょうか。
そしてこのユキラップを聴いていくと稲葉曇リスナーの99.7%はあるボカロPが頭に浮かびます。
wowakaさんです。稲葉曇さんはインタビューのなかで、母親が歌愛ユキだとしたら、父親はwowakaさんと語っています。(サラッと言ってるけど母親が歌愛ユキ???????}
そんなwowakaさんの「アンノウン・マザーグース」のなかでミクさんはこのように歌っています。
wowakaさんも同じ思いを抱えていたのでしょうか。
いや、そもそも時系列が逆ですね。wowakaさんが抱えていた思いに稲葉曇さんが同じような立場にたったことで気づいたのでしょうか。
そしてこのラップパートでは一貫して稲葉曇さんからみたwowakaさんが語られています。勝手に断言していますがもうそれ以外考えられないので勝手に断言しています。
次のパート行ってみましょう。
尊敬するwowakaさんを追いかけて、「稲葉曇」名義の前から様々な作品を創り出してきました。そんななか、個性を見つけ身につけます。
それこそが、
曇り空 歌愛ユキ
$${\LARGE\text{グレー}}$$と$${\LARGE\text{愛}}$$
です。
インタビューでも、
まんま同じことを言っています。
このインタビューは全稲葉曇リスナーが読まなければいけません。
マストの必読です。次見てみましょう。
愛 と AI
有機的と無機的
人間的と非人間的
一見対照的な2つの存在を選ぶのは違和感がありますが、
個人の集合体である社会の集合体である世界が矛盾をはらみながら成り立っているのは当たり前のことです。
そんな世界のなかで「僕」はぐちゃぐちゃになって苦しんでいます。
ここはだいぶ妄想が入ってきますが、「視界に入る新天体」とはwowakaさんによるロックバンド「ヒトリエ」の結成だと考えます。
曲中の「武器」という表現は、ヒトリエのインタビュー内でイガラシさんが使っています。
ボカロシーンに留まらない活躍をするwowakaさんに対し、「それはどこで拾った武器なんだい」と投げかけます。この拾った武器という表現はどこか羨望や嫉妬を感じさせます。
さて、クリエイターとして、羨望や嫉妬のような負の感情を晒すだけでは多くの人に作品を届けることはできません。
作品を創る過程にこめた愛をもっと知ってほしいのです。
ここの歌詞については多くは書きませんが、 悲痛、後悔、諦念の気持ちが伝わってきます。
ここまでがラップパートです。
ここまでを読んでみると稲葉さんがラップパートの歌詞を載せなかった理由が何となく分かるかと思います。
ここから歌詞が復活して、稲葉曇⇔歌愛ユキの関係にフォーカスします。
寝たふりで誤魔化せば…?これはもうラグトレインしかありません。
そういえばラグトレインの歌詞は全くと言っていいほど感情を表す言葉が使われていません。
曲中繰り返される「離れ離れの街を繋ぐ列車は行ってしまったね」という歌詞は非常に他人事のようです。寝たふりで誤魔化すことで、消えて無くなる感情を表していたのでしょうか。
次
↑ここ超 超 超 超大切な伏線
次
稲葉さんの楽曲は海外でも人気が高いです。
歌詞の意味が分からなくても「声」とメロディーが心を掴んでいるのかもしれません。
稲葉さんは2nd Album『ウェザーステーション』以降顕著に、ユキさん以外の音声合成ソフトを使用して楽曲を制作しています。これを「模様替え」と表現しているとするならば、模様替えに疲れてしまったときに楽にさせてくれる存在が「歌愛ユキ」なのです。(実家のオカン?)
さぁ、いよいよクライマックスです!
「あたし」が歌いだしたことで、悲しみも楽しみもちょうど良く素敵にしてくれます。
そんな「あたし」=『愛を含んだ小学生』とは、
名に「愛」を冠するとともに、
「僕」が張り裂けそうな愛を注ぐ『ボカロ小学生 歌愛ユキ』その人であることが曲の最後に明かされるのです!
激アツのダブルミーニングでフロアのボルテージは最高潮に!!!
そして最後に、
「僕」は「あたし」のこころにひらがなで、$${\Large\text{ある言葉}}$$を流し込んで愛を証明します。
その言葉こそが、
$${\large\text{愛を含んだ再構成}}$$
$${\large\text{僕になって叫んであげる}}$$
$${\Huge\text{Relayouter}}$$
$${\Huge\text{あたしにずっとついてきて!}}$$
これまでの全ての歌詞が意味を持ち、「僕」がそそぎ込んだエネルギーがちょうど良く素敵なひらがなとなり、「あたし」が僕になってこう叫びます。これ以上に美しい愛の告白があるだろうか《反語》
アウトロ後、「僕」と「あたし」が交じりあったモノローグ(二人いるじゃんと思いますが、僕とあたしは渾然一体なのでモノローグです)で力強く締めくくります。
最早言葉は必要ありません。
ちょうど良く素敵な作品を生み出してくださりありがとうございます。
最後にリレイアウター一番の伏線回収を載せておしまいとします。
↓ボカコレ2023春TOP100発表時の稲葉曇さんのポスト
↓ボカコレ2023夏1位獲得時の稲葉曇さんのポスト
ありがとう、ボカコレ
ありがとう、稲葉曇さん
ありがとう、歌愛ユキさん
ありがとう、ぬくぬくにぎりめしさん