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色鉛筆勝手に使い勝手検証!!第1回

色鉛筆の技法はのちに「絵づくりレッスン」であらためて投稿します。
今回は日本、海外各社の色鉛筆製品の紹介をしますね。ちょっとした技法も加えて書いてみます。まずはじめに断らなければいけないのは各社の製品の感想はあくまでも僕だけの感じ方です。僕の意見に引きずられることはありません。自分に合う色鉛筆を選ぶのが一番!

今回検証した画材はこちら。

  • STABILO(ドイツ)アクアカラー

  • STEADLER(ドイツ)エルゴソフト

  • FABER-CASTEL(ドイツ)アルブレヒトデューラー(水彩色鉛筆)

*STABILO

僕のホームタウンみたいな色鉛筆です。
ドイツにいたときほんとに貧乏でやっと買った12色のセット。
だんだん買い足していったので、あのノスタルジックな多色セットの箱がない。(悲しい音楽) 
拾ったばっちい段ボールの箱に入れてました。
帰国してイラストを始めた頃はこれ一社だけ使ってました。
自分には一番合っている。外国製もあとはステッドラーぐらいで
日本製は三菱、コーリンくらいしか売ってなかった。
ただ僕のもっているのは昔、大量に買い込んだのものでまだ使い切っていません。今見ると30年も前のちびたものをまだ使ってる!
今の製品はかなり違う品質になって芯も太くてやわらかい。
水に溶ける、重ね描きができる。パステルとの相性は抜群。
一般的にはずっと描きやすいものになったといえますが、
僕は昔の芯の細さ、固さ、指がいたくなる軸の細さに慣れている。
何より色が華やかで美しい、でも昔の物を欲しがってもしょうがないです。今の製品はすごく安定しています。なぜか他社の物はこういう発色をしない。絵の具でもウルトラマリンの発色が各社かなり違う。

*STEADLER

ステッドラーは世界最初の鉛筆会社です。
この色鉛筆は描き心地はすごくスムースです。
軸が三角なので持ちやすい。
指が痛くなりにくい。
グラデーションは描きやすい。
パステルとの相性は素晴らしい。
昔はこういう軸はありませんでしたが、
もうちょっと軸が太い方がいい。
芯が折れにくいということですが、芯が細いのでちょっと力を入れて描くとやはり折れます。
色鉛筆は夏場は特に折れやすい。
大きな画面を塗り込むときは何本も同じ色をそろえて冷蔵庫で冷やしておいて使うのが僕のコツ。
他社の製品でも有効だと思うので、試してみて下さい。
この色鉛筆は水にはとけない。重ね描きが可能です。
それぞれの独特の色味は美しいです。

画像の右下のHARDと描いた一画はステッドラーのマースルモクローム製図用の色鉛筆で描いたもの。ものすごく固くて、これはこれで使いようが
あって、水彩併用で紙目をつぶすくらい突っ込んで描くときは便利でしたが、いまは芯だけ製造されて芯フォルダーにいれて使うようなものになっているようです。
画材屋ではなかなかみかけないけど、ネットではそれらしい物がある。
塗り込める色面よりもハッチング的に薄ーく線を重ねる表現に向いているかも知れない。

*FABER-CASTEL

描き心地はすばらしい。
顔料の密度が濃い。柔らかくてクレパスのような感じ。
紙に吸い付いて行くようです。パステルとの相性も良い。
軸も太くてもちやすい。芯はやや折れやすいですが力の入れ具合に気をつければ問題ないです。
重ね描きできるし非常に水に溶けやすくてそういう技法には最適ですが、
一気に溶けて広がって水彩画のようになってしまうので要注意。
もう少し色鉛筆感をのこしながら溶けると僕には最適です。
色数も色味も充分。他の画材とも相性がよいと思います、
つまり水彩画の部分に描き加える技法とか、色鉛筆で塗った上に
鉛筆でトーンものせやすいです。
クレヨンを色鉛筆にしたような感じ。
ただこれも僕の使っているのはカステルポリクロモス。
こちらの方がやや固く顔料濃度もやや少ない感じです。
茶色系統はよく使ってました。

高橋常政 

くもりメモ
ドイツってこんな有名どころ画材メーカーがあるんですね。
ファーバーカステルは勝手にスイスだと思ってました。
色鉛筆のシリーズの名前になってるデューラーは言わずとしれたドイツのルネッサンス期の画家、版画家です。水彩画家としてもヨーロッパの第一人者らしいですよ。だからですかね。
スタビロのウルトラマリンはすぐに買いに行こうと思いました。

さーて次回は日本メーカーを始めとしたラインアップです。
お楽しみに。  


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