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その熱湯はほんとうに熱湯か
「雲間で飲んだら美味しいのに、自分ちで淹れたらなんか美味しくないのよねぇ。なんでかしら。やっぱり雰囲気かしら」
雰囲気じゃないです。
ご自宅で淹れて美味しくない原因、ざっくり大きく2つにわけると
・お茶自体がそんなに美味しいお茶じゃない
・淹れる過程でどっかなんかおかしい
なんじゃないかと思います。
前者は、例えば、中国や台湾のお土産でいただいたとか、それを大事に秘蔵しすぎて劣化したとか、そもそもクオリティの低いお茶を買ってしまったとか、葬式の帰りにもらった、とか。
その場合はどう淹れたってそれなりにしかならないかも。
そういうお茶はお皿に入れて靴箱や冷蔵庫にいれましょう。消臭してくれます。
後者の
・淹れる過程でどっかなんかおかしい
というのは改善の余地が大ありです。劇的にかわると思います。
ぜひ「お茶淹れ改善チェックポイント」をチェックしてみてください。
「自分で淹れたら美味しく淹れられないの」
という方に、くわしく、どうやってお家でお茶を楽しんでいるか聞いてみました。
「キッチンでヤカンに湯を沸かして、保温ポットにうつして、リビングに持って行ってそこでお茶淹れてます」
それだー!!
☆お茶淹れ改善チェックポイント☆
その熱湯はほんとうに「熱湯」か
大前提として、日本の緑茶、煎茶や玉露ならそれでぜんぜん大丈夫。
しっかり湯を冷まして甘さを楽しむことも、保温ポットから直接ジャーで、きりっと爽やかに淹れることもできる。それはまた別の機会に。
しかし、中国や台湾の烏龍茶や紅茶を楽しむにはちょっと問題だ。
試しに実験してみました。
雲間喫茶では、湯瓶をアルコールランプで保温している。
炎の大きさにもよりますが、湯温を測るとだいたい96度くらい。
ヤカンで沸騰させた湯を保温ポットにうつしてみると、そこでもう90度を下回ってしまいました。87度くらい。
どちらも触ると火傷する「熱湯」です。たった10度の差なんて関係あるのか。
同じ容量、同じ素材の急須、同じ茶の葉の量、同じお茶(台湾の烏龍茶)、変えるのは湯の温度だけ。1分間抽出し、注ぎ切ります。
「・・・・ええっ!こんなに違うの!?」
「わたし、こんなにぼんやりした味のお茶を飲んでいたんですね・・・」
違いは歴然。
たった10度低いだけで、味も香りもなんともパンチのないお茶になってしまいました。せっかくのお茶のポテンシャルを引き出せてない!もったいない!
それではどうやって96度の熱湯を確保するのか。
ずっとキッチンのヤカンの前から離れられないではないか。
リビングやお茶を飲みたい場所で、湯を沸かせる環境があればいいですね。
自宅では電気ケトルを使っています。ラッセルホブス1.2L。
コーヒーのドリップがしやすいような繊細な注ぎ口になっているので、湯のコントロールがしやすいのです。
ティファールをお使いの方は「あれは湯が注ぎにくいの」とおっしゃってました。ご参考まで。
ずっと一定温度を保ってくれる機能がないので、沸騰してスイッチ切れたらどんどん湯温は下がっていきます。
ですから、一煎注ぐ前ごとに
スイッチオン → 再沸騰
これで烏龍茶を美味しく淹れられる湯温になります。
これからお求めの方は「保温機能や温度設定機能」があるものがおすすめです。
しっかりアチアチの熱湯で、きりっとうまい茶、くらくらする香りを楽しんでくださいね。
■
とはいえ、だらだらお茶飲んでたら、うっかり再沸騰忘れることがある。
うっかりぬるくなった湯を注いじゃって、やべ、と。
そんな時は気長に待つ。温度低ければ、待ち時間をちょっと長めにすればいい。
注いで飲んでみたら
「 !!!」
思いもよらない甘いお茶になってたりして。偶然。
お茶を自分で淹れるってことは、他人がとやかく言うことではないので
自由に淹れたらいいと思う。
繰り返し湯をさして、何煎飲んだかよくわかんないほど湯をさして、
香る白湯になったとしても、それはそれで、美しくてうまい。
どうか人生に美味しいお茶の時間を!グッドラック!