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25年の軌跡 ~ポルノグラフィティと私~ その4

どうも、銀尾です。
このシリーズも4回目を迎えました。どういうことだってばよ。

前回、「尊敬する大人」「理想の男性」として、心のギャラリーに岡野昭仁のデカい額縁が堂々と飾られてた(あと普通にイマジナリー推しが住み着いてた)ことに気付いたって話をしましたけど。
親でも上司でも、友人でも恋人でも、指針になる人がいるって素晴らしいことなんじゃないかなと。
別に信者でも何でもなくて、ああいう風になりたいな、目標にしたいなって思うことは普通のことだと思うんです。
それならそれでいいじゃないか。

人に影響を与える星周りに生まれた人は、そのプレッシャーも半端ないと思うけど、ツラいときや苦しいときに力になってくれる存在じゃないかな。
ポルノファンは しばしば「宗教」とか「軍隊」とか揶揄されるけども、昭仁さんと晴一先生の生み出す大きなパワーに、みんな生きる力をもらってんだね。うん。
やっぱり彼らのファンでいる限りは、他人に恥じないように前向いて頑張ろうってなるもん。

ご本人たちは ちょくちょく「そんな大したことしてない」って苦笑いされるけど、あんたら最高なんよ、ほんまに(灼熱のエモーション)

と言うことで、こじらせまくったキツネのヲタク人生。いよいよライブ初陣の予感。
※ポルノファンの回顧録です
※ダメだなと思ったらリターン推奨


episode9 お互いを知らないまま ~月蝕の夜~

人生の転機みたいなものを通過し、
「あーーー、昭仁さんのことがこんなに好きだったんだーーー」
とアジの開きが如く開き直ってしまった私。
20年越しの煮凝り(笑)を認めたら何故かホッとしたし、今まで生きてきた自分の「芯」みたいなもの、何を目標・拠り所にしているのかわかって、スッと前を向けた。
ポルノの曲は、いつだって元気をくれたし、ワクワクさせてくれたし、切ない気持ちにも気付かせてくれたし、きっとこれからも人生の指針になってくれるんだろう。

前述の通り失恋したばかりだったし、部署も変わって上司と反りが合わず、人間関係のストレスで熱出したり蕁麻疹が出たり、病気が見つかったりして「私が何をしたって言うんだ?」くらい大変な時期だったけど、ポルノの曲があったから頑張れた。
前厄☆本厄☆後厄よくばりトリプルセット!みたいな時期を、よくもまぁ乗り切ったよ。なーんだ、人生、そう悪いことばっかりじゃないじゃん。

一方のポルノは20周年。後に語り草になるドーム公演、神vs神がありました。久々に目にしたライブ告知ポスターの、ポルノのお二人が歳を重ねられていて、随分遠くまで来たんだな……とセンチメンタルになってみたりした。
しかし、ここに至ってなお、昭仁さんへの清潔な慕情を認識してもなお、歌詞間違いが怖くてライブには行けなかった。
私の体調不良を知っていた知人が「ライブ行ったら?」と勧めてくれもしたが、首を縦に振らなかった。
思っていたよりジョバイロ事件(episode5参照)の根が深くて自分でも笑っちゃった。私は歌詞間違いを恐れていたんだ。
ROLLしちゃう? めぐりめぐっちゃう?

その代わりと言っては何だが、久々にシングルCDを発売日に買った。忘れもしない、発売日は私の誕生日だったんだ。
「VS」
カップリングの「プリズム」「一雫」が、いわゆるダイアリーシリーズと聞いて「こういうとこ! 好き!」ってなったりした。

眩しくて 遥か遠くて 目を反らしたら見失いそうで
気付いたら指をさして示してくれたのは君だった

「プリズム」より

これは昭仁さんの作詞曲で、「指をさして示してくれた君」はファンたちのことらしいけど、これってさ、お互い様だからね(CV:新藤晴一)

一方の「一雫」は晴一先生の作詞。

夢の中いるには目を閉じてなきゃ
薄目で周りを見たくもなるが
そのたびに瞑り直した
冷めた頭じゃここにいれない

「一雫」より

これね。ここのフレーズを聴いたとき、ちょっと不安になったんです。晴一先生は青春時代からひと続きの夢の中にいて、もし夢から覚めてしまったらポルノグラフィティを終わりにしてしまうんじゃないかって。
晴一先生が「自らのワクワクやドキドキ」抜きで、惰性で活動を続けるような人じゃないとわかっていたから、ちょっと怖くなった。
「もし晴一先生が目を覚ましそうになったら、昭仁さんに力一杯ぶん殴ってもらって、気絶させてでも夢の中に居続けてもらわないと」
って本気めに思った(物騒)
何というか、正気を失い続けていないといけない、って概念はわかる気がする。私も文字書きだけど「コレ誰が読むん。何が面白いんじゃ」ってなると筆が止まるんよな。正気に戻っちゃダメなんよ(真顔)
まだまだ夢は続くんですよ、晴一先生! 眠っててください!

あぁ、20周年のイベントで、一つだけ参加したものがあった。広島県で開催された「出張・ポルノ展」に行きました。

出張ポルノ展(2019)

画像データ引っ張り出してきた。懐かしい~!
地元関東の喫茶ポルノじゃなく、広島へ飛ぶあたりが「らしい」と言うかなんと言うか。
このとき、大学以来の因島探訪を果たしました。ドキドキしながら島内探索していたら
「見ない顔だな。ポルノファンか?」
と島の人たちに取り囲まれてビックリした(笑うところ)
島の方々がこんなに温かいとは知らなかったんだ……。ここで知り合った皆さんとは今も交流があります。御縁に感謝。

市民会館の足跡

因島自体は、出張ポルノ展が開催される数ヵ月前に しまなみ海道走破の途中でも立ち寄っていました。短期スパンで因島に行く片鱗が既にこのあたりで垣間見える…(業が深い)
フットワーク軽いのは旅人の固有スキルだから。はい。

ポルノファンには違いないけど、まだファンクラブ会員でなかった私は、島民ズからの尋問(笑)の末に
「お前、ラバッパーじゃないのか。それがどうして因島に?」
と訝しまれ、泡を食ってepisode3で書いた「昭仁さんへの憧れ」を喋ってモノスゴク遠巻きにされたという(オチ)
今では立派なラバッパーです しかと御覧じろ!(荒ぶるキツネのポーズ)

さて。
ドーム公演の後にポルノのお二人が休養期間に入ったことも知らず、久々にCDショップに立ち寄った私は、CDを手に取った。
「テーマソング」は思い切り晴一節が利いてて倒れ伏したね……。
なん、それ……マジで……(晴一先生の前では語彙力消えがち)

壮大なテーマソング 流れりゃその気にもなるかな
耳に届く音はいつも不安な鼓動のドラムだけ

「テーマソング」より

無理に奮い立たせるんじゃない、綺麗事や正論ばかりではない、不安だから不安って言っちゃう!って切り口が本当に好きです(語彙力)
「ブレス」もそうでしたが、闇雲に背中を押してこないところがね。優しい。あぁ、晴一先生だなぁ。

これは勝手な持論だけど、晴一先生は音に文字を着せ付けていくイメージなんですよね。無理に縛り上げたりしない。相応しいメイクをしてくれる、そんな感じ。
テーマソングの作詞について「器に盛りつける」って仰ってて、それェ!それよォ!エッモォオ!って拍手喝采してた。
ダメだね、マジで晴一先生のことだと語彙力なくなる(お前)

大人の財力にモノを言わせ、シングルCD(初回盤)を発売日に買うようになった私。ネットでチェックも欠かさない。アルバム発売まで待たないよ。カラオケで曲研究も捗るぜ。
もう怖いものはない。
そう、昭仁さんを直視できないことを除けば(まだやってたんか)
ファンクラブに入るのも、まだまだ先の話。

そんな頃、世の中は一変する。
新型コロナウィルスの流行が始まった。

episode10 ここじゃ誰も眠ってはならぬ ~現実という名のBullet~

新型コロナウィルスによって、日常生活が一変しました。感染防止のためにマスクが推奨されたり、集まって飲み会をすることが自粛されたり。
独り旅を趣味にしている我々旅人は、外出自粛・県外への移動自粛で随分と窮屈な思いをしました。それまで月に2回のペースで旅に出ていたのに、この年は全く旅に出てなくて写真すらほとんど残っていない。

エンターテインメントのジャンルでは無観客でライブをしたり、そもそもライブが中止になったりしたようです。ようです、と言うのは、私は他アーティストも含めてライブそのものに縁がない生活をしていたから。
職場の先輩は楽しみにしていた推しの公演が中止になって絶望していました。

当初は皆、コロナをインフルエンザ程度に考えていたんだろう。それが、有名コメディアンの訃報が流れ、危機感が高まったように思う。少なくとも私はそうだったかな。人間って簡単に死んでしまうんだ、とゾッとしたのを覚えている。

非常に不謹慎ながら、こんな風に思った。
「昭仁さんや晴一先生に、もしもがあったら」
「私も簡単に死んじゃうかもしれない」

急に怖くなった。
まさに一寸先は闇。3秒後の世界だってわかるはずもない。
大好きなアーティストと同じ時代を生きているのに、一度も会わずに死んで良いのか。ライブに行こうと思えば行けるのに行かなくて良いのか。
ステージ上の彼らを見ずに死んで良いのか。

そんなのイヤに決まってるじゃないか!!!

急に現実という名のBulletを込めた銃を眉間に突き付けられ、こじらせまくった感情が身を震わせた。まだまだ生きてたいぞ!
I still pray to live ‼(叫)

かくして、アルバム「暁」を手に入れた私は、
「推しに会えなくなるかもしれない」
という未曽有の危機感に突き飛ばされ、20年越しのライブ参戦を心に決めた。単純だけど、そういう運びになった。
ライブ参戦にはまず、乗り越えなければならない壁がある。
「昭仁さんを直視できない症候群」を克服しなければならぬ。
私の中の悪霊少女をどうにかしなくてはならぬ。
(あゝ、何てアホな字面)

手始めに、楽曲を映像に落とし込んだ「Visual暁」を見に行くことにした。この映像作品には賛否あるので、それについてここでは述べません。
私が言いたいことはひとつ。
大画面で浴びる「カメレオン・レンズ」のMVはヤバいってことだけ。
昭仁さんを直視するのに慣れるどころか、晴一先生の大人の色気にも当てられ、「ヴゥベアッ!」みたいな奇声を発する始末。何してくれやがってんですか(虫の息)
ジルダの「アイラブユー」で照れまくる晴一先生と、リビングに召喚されてワンマンショー始める昭仁さんには和んだけど。

不惑を越え、生来のカッコよさの中に、ただ若いだけじゃないダンディさ、成熟したセクシーさを兼ね備えた昭仁さんと晴一先生。
思っていたよりハードルは高かった。
ハァ!? 何だこのカッコいいロックバンドは!!!
曲もいいぞ! 曲が良すぎる!
だがしかしライブのために慣れねば!!!
見つめられるようにしなければ!
ビーチサンダルを履いた指に挟まる砂のようにまとわりついて離れない。離れないぞ(必死)

こうして、スマホの待ち受けが昭仁さんの画像になった(※公式の販促画像的なやつ)
開くたびに「ギャッ」と目を反らし、薄目で見る練習をし、うっかりハッキリ見ては「ギャッ」となり、年末のライブに向けて訓練する日々が始まった(この一連の字面のヤバさよ)
このままじゃ私は私ではなくなっちゃうの?(心臓がもたない)

メリッサでは刺激が強すぎ、ワイローの狸もカメレンもダメ。白もやしもダメだったのかな。青春花道の赤い服のえっちなヤンキーは いろいろな方面から情緒が殴られた。
結局、ブレスのパパ仁さんに落ち着いた。優しい眼差しに、綺麗な横顔。ひらみのある服。うん、これでいい。
本当にアホな字面で申し訳ない。
ごめんなさいごめんなさい、許して欲しいよ。

ここで、肝心のライブサーキット「暁」のチケットの話。
ファンクラブ会員ではなかった私がチケットを手に入れられる確率はさほど高くはない。そもそもライブチケットを取ったことがなかったので「先行?」「二次?」「注釈付き?」って言う有様だった。
こんなとき頼りになるのは、友人や職場の皆さんである。大なり小なり皆さん推し活をしていて、先達としてチケットの買い方を教えてくれた。ホールなら倍率これくらい、アリーナなら、スタジアムなら、ドームなら。
システムや会場の規模すらわかっていなかった私にはありがたい話で。
みんなありがとう!!!
学びというのは何歳から始めても遅くないんだなって思った。

すでにアルバム購入特典の先行も終わり、残すは一部のチケット先行(数回目)と一般(先着)のみ。先着はアクセスすら叶わず無残に破れ、どうにか手に入れたのは先行で当選した高知会場のチケットだった。このときは事前に席が知らされていた。表示されたのは「2階席最後方の通路側」。
会場の規模感を知らない私も「あぁ、これじゃご本人見えないな」くらいわかる。せっかく行くのに……と生意気に凹んだりもした。
※旅人なので高知への旅路は全く苦と思っていない

この「遠いから楽しめないかも」なる愚かな認識を粉々に打ち砕かれること、そして「ポルノのライブは全て良席だ」ということを私は未だ知らない。

次回、人生初のライブ参戦。夜明けへ向けて始動。
てか、お前、肉眼で昭仁さんを見て大丈夫そ?

銀尾でした。


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