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あをによし ヤマトの秋の双耳峰 片みみ登る【二上山 雄岳】  

ワタシの休日。

この日は古道歩きを予定していたが、数日の天気予報との睨み合いで
どうもよろしくないという予報で断念していた。

が、朝もう一度Yahoo天気を見ると曇りになっている。

フム、どうしよう。

家のことをしながら、頭は”どうしよ〜、どこ行こう”とグルグル。


浮かんだのが、二上山(にじょうざん、もしくはふたかみやまと読む)

これも昨年の同じ頃行ったのだが、ご縁がなかったのか登山にいたらずの結果で、でも別の体験で面白かったという記録が残ってます。


ということで再チャレンジ!


その二上山、奈良の方は大体知っていかもしれませんが、他県の方はきっと知らない山と思われる。


奈良盆地の西側、大阪との堺に連なる金剛山地の一番北側に位置する。
二つのピーク(雄岳と雌岳)をもつ双耳峰。

ちょうど先日の藤原宮跡からの写真がわかりやすいので再度掲載。


畝傍山の後ろに連なる山々
一番右のボコボコしたのが二上山
左の一番高いのが金剛山




ズーム
このラクダのコブのような山
右が雄岳
左が雌岳



この美しい形が見えるのは、盆地内でも南の方になる。

特に山辺の道から眺める二上山は見事。




今回もまた長い長い記事でございます。



朝もおそおそスタート。

近鉄南大阪線に乗り、二上山駅を目指す。

車窓から山並みが近づき迫力満点。


すぐそこ





今回はこちらの駅に近い登山口からスタート。


そうそう低山登山のエキスパート、中田さまも以前ほぼ同じルートで歩かれていてます。
『サクッと・・・』って。


駅前の自販機のすったもんだなどがあり、登山口に着いたのは
ちょうど11時ごろ。


駅から登山口の間の
春日神社で無事を祈願






上ノ池横登山口から雄岳山頂を目指し、下りは二上神社口に出るコースで歩く。


10:56入山


雄岳山頂までコースタイム1時間とのこと。



鳥獣防護柵を入ると
まずはこんな優しい道




どんぐりころころ
どんぶりこ♪




おいけにはまって
さーたいへん♪
アタラシ池



そんな鼻歌を歌っていられたスタート地点。





杉の木立の道
倒木



すこしずつ傾斜がついてきて、木の踏み込み枠がある階段状の道になる。




しばらく川と並行して
せせらぎを聞きながら歩く





心拍数が上がってきたところで別れ道。

どちらも雄岳山頂。

どちらにしようか? 考えがてら休んでいたら
先程追い抜いた(常連らしき)老紳士の姿が見えたので、
どちらがおすすめか聞いてみた。

右が早道とおっしゃったので、迷わずそちらへ。





階段の登りをひたすら上る。


「よいしょ、よいしょ」






しばらくすると、先程の別れ道の片方ともう一つの登山コースとの合流地点。


どうやら、片方のルートの方は見晴らしがいいビューポイントがあったよう。



ここでも休憩
トレランの方が走って通り過ぎた・・・
走る?



そしてここから頂上までがキツかった。







まあまあな急登もあり、90度の腿上げの連続。

そう、平坦地をどんなに長距離歩いても、山のこの傾斜歩きとは
全く違うのです。



樹の皮




「よいしょ、よいしょ、どっこいしょ」の連続。


心拍数爆あがりでございました。


写真を撮る余裕もなし。


やっと視界が明るくなり、麓の景色が見える所まで来た。


空が見えてくると
嬉しい




チラッと見える
葛城の里



ヒーヒーフーフー言っていると

右手に現れたのが・・


大津皇子のお墓とされる



いろいろ悲しい話が伝わる皇子のお墓ですが、どうなんでしょ?

どうしてこの山頂なのでしょう?

山頂にお墓がある皇族も珍しいです。



ここから山頂の間にある神聖な色々。



葛城修験第二十六番経塚
榊に囲まれた経塚




葛木二上神社





そして二上山雄岳の山頂!

517m

カメラの撮影記録によると12時5分に撮っているので、ほぼコースタイムの1時間。
近道でこの時間。


眺望なしの山頂





龍王山より少し低いけど、こちらの方がシンドかったような
気がしないでもないが・・・

平地ばかり歩いていたので、身体がなまっていたのは間違いなし。




山頂の丸太で休憩
あんぱんでエネルギー補給






なんと、この山頂付近に楠木正成によって二上山城が築かれていたというではありませんか!

どうも最近、クスノキの枝を拾ってばかりいるからか・・・?
楠木殿とご縁がござる。



休憩完了、いざいざ下山!




二上神社口を目指す
雌岳に行く体力、本日はなし





下る



下り、最初からかなりの急斜面に感じる。

こんなのを登ったのね・・・しんどいはずだわ。

でもって、この下りが登りよりも気をつかう。

登りのヒーヒーフーフーとは違った、ズルっといかないように
慎重に進まないと、枯葉やら石ころでスッテンとなる。

痛い目はもうたくさんなので(笑)
いつものワタシにしては相当慎重に下った。


ただ、周りをみる余裕はたっぷり!


芸術的なフォルムの木の根や、葉っぱたちを見ながらえっちらおっちら。









急登カーブ








途中からかなりザレた道になり、ますますコケないように気を遣う。

ザレ・・・💡

石よ!

大好きな(笑)





二上山といえば、かつてサヌカイトの産地であった。
ここの石で様々な石器が作られたようです。

橿原考古学研究所の博物館に行くと、出土品などが展示されている。

そしてワタシの印象では、この山で切り出された石で飛鳥などの古墳が造られた
ということ。

以前、どこかの古墳の説明でも、二上山の石を使っているとあった。





世代交代




登山口に到着。

そしてこちらにも鳥獣防護柵のゲートがある。



13:02下山



なんの
腰掛け?





ゲートを出てしばらくすると左手に神社が佇む。

このあたりが前回、倒木のため立ち入り禁止になっていたところ。



葛木倭文坐 天羽雷命神社
無事下山のお参り




立派なブロッコリー!



倭文神社
機織の神さまだった
知らなかった




ということで、今回の二上山雄岳の山登りは終了。

確かに時間でいうと往復で2時間、サクッとした登山でした。

低山ですが無事下山すると、やはりホッとする。

そして、里の空気になんともいえない安心感や心が和むのです。

これはどこでも感じる不思議な感覚。


どんなに鼻歌歌いいながらの山歩きの時でも、里に出た時のふわ〜っとした感じ。


自然の中にいながら、何かしらの緊張感や得体の知れぬ圧のようなものを
受けているのか・・・?

なんだろう?



開放感を感じながら民家の間を歩いていると、いい壁発見。









どこからともなくいい香りが・・・

見渡すとあちらにもこちらにも

いたいた〜!


甘い香りの主





平地での余力はあるので道の駅へ。





この辺りもまもなく稲刈り






振り返ると
雄岳




今度はコースを変えて、雌岳を登ります。



のどかな田園風景を歩きながら色々物色(笑)

カラスウリを見つけたが届かない・・・

山で拾った枝でつんつんしてもダメ。


残念無念





かわいいどんぐり〜

なんて思ってたら・・・・


どんぐりころころ
どんぶりこ♪




おいけにはまって さ〜たいへん♪





ぼっちゃんいっしょに
あそびましょ♪




笑っちゃうぐらい面白いタイミングでの出逢いでした!(笑)


ママの許可をいただきパチリ。

こっち向いていたので

ママ「〇〇、おいけ見てごらん〜」って
ボク「おいけ〜?」


めちゃくちゃ可愛いどんぐり帽子のボクと綺麗なママでした。







道の駅で一休み。



今日もソフトクリーム休憩
赤いのはしそ味
さっぱり



道の駅で里芋を購入。


帰りは今回も當麻寺駅から。

ここからは昨年とほぼ同じルートで、行動も同じ。



スキ





當麻寺
北門
今回は素通りで失礼いたします





参道のお土産&民芸屋さん



こちらの女将さんがワタシの姿を見つけ

女将「あらっ、以前にも・・・?」

と覚えていてくださった。(昨年の記事を参照)

少しだけお話しさせていただいた。



こんな色が鮮やかな
ムラサキシキブ
久々




朝顔の葉と
バッタ



けはや餅を購入して、また伺います〜とお別れ。



以前も書いたが、道の駅から當麻寺の間の雰囲気がとても良い。

いい気が流れているように思う箇所がいくつかある。




當麻寺参道







駅に向かって歩いていると、

ふと右手に、オレンジの・・・・


ウヒャヒャ〜みーつけた!



とったど〜
どっさり





いつものポスト








見て美し
登ってキツし
でも楽し




この日は少し気温は高めだったが、それでも止まれば気持ちの良い風が吹く
初秋の山歩き。

やっと実現した二上山登山。

このぐらいはサクッと登れるように鍛えんと・・・

葛城山、金剛山もいずれ登りたいのでね。



昨年の記録


見ているもの、目につくものがほぼ同じ(笑)
そんなもんです。





【今日のおみや】

いいね〜
青いコもいた


このクルクルもかわいい



なぜか石、磐に
ロマンを感じる・・・






歴史に想いを寄せ、礫石を踏みしめ、ヤマトの西の峰の初秋を歩いた。




おしまい



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kumokichi
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