女子高生探偵「海人現るの巻」3
「実はお願いがあって来ました」海人が涙ながらに答えます。
「玲子ちゃん、この子の話を聞いてあげましょうよ」
「美枝は甘いんだよ。こいつは“この子”じゃなくておっさんだぜ!」
「あなた、いくつなの?」
「あ、はい、235歳です」
「じゃ、こどもじゃん」
「ちょっと、美枝、235歳なんだよ!おっさん通り越してバケもんだよ!」
「で、何があったの?」
「ちょっちょっと、美枝、聞いてんの?」
「で?」
「はい、僕たちを食べる怪獣モササウルスが現れたんです」
「モササウルス?」
「はい、ワニのような顔をした鯨のように大きな怪獣です・・・想像するだけでキモチワルイッす」それを聞いた玲子が海人の顔を見ながら、
「お前の方がキモいわ」と言い放ちますが、玲子と海人は聞く耳を持ちません。
「で?私たちにできることはある?」
「ちょちょっと、美枝、私たちに怪獣退治なんかできないよ!」
「はい、あいつを退治してくださいな」
「てめぇ、ふざけんなよ!」玲子が海人に掴みかかろうとすると、美枝と海人の姿が見えません。
「ほい、玲子、怪獣退治に行くよ!」
見れば、美枝と海人が、プールの外から玲子に向っておいでおいでをしていました。
「ったく・・・」
その翌日、怪獣モササウルスが現れて豪華客船を襲おうとしていました。
「ドッバーン!」怪獣モササウルスが海中から飛び出して客船を襲おうとします。
豪華客船に乗っていた女子高生探偵のふたりが怪獣モササウルスに向って「やっつけてやるっ!」と叫びます。ああ、女子高生探偵は海人の願いを受けて怪獣退治のために豪華客船に乗っていたのですね。しかも1室しかない超スイートルームに泊まっていたのです。なんせ美枝は億万長者の孫なんですからね。あ、モササウルスの上にはミクロラプトルも飛んでいますね。モササウルスの食べ残しを狙っているのですね。
「でぇえええええええーーい!」女子高生探偵のWキックが何発もモササウルスにヒットします。
女子高生探偵のキックが効いてモササウルスは泣きながら帰って行きました。ところで、海人は何処に行ったのでしょう?
では、また・・・。