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孤独の食通 lonely foodie 土津食堂

孤独の食通(lonely foodie)苦目泰三(ぐるめたいぞう)は、地獄横丁で謎肉を食べた1週間後、東北の湖上の街「土津(はにつ)」に出張した。

ここに苦目泰三(ぐるめたいぞう)がやってきます。孤独の食通です。

AIなので、これから苦目の顔や体型や服装が変わりますが、皆、苦目だと思いこんでください。

さて、苦目は土津一の食堂「土津食堂」にやって来ました。土津食堂は土津一ではありますが、実は東洋一の食堂かも知れません。それほどメディアでの評判が良いのです。

土津食堂

苦目が土津食堂に入ると・・・驚きました。

店内にはたくさんのお客さん。満席の様子です。
「もう午後3時だぞ、ランチは終了の時間だろう・・・」

「俺は食事のために行列したり、待ったりするのが大嫌いだ」そう言って、別な食堂を探そうとして、店を出ようとすると、
「待ってください」声がする方を見ると若い女性。白いミニのワンピースを着てニッコリと微笑んでいます。

看護婦(師ではない)の格好みたいですが、違います。ヘルナースではありません。

「お客様のために3階の特別室を用意してございます」
「誰かと勘違いしていませんか? 僕は初めてこの店に来たんですよ」
「いいえ、お客様に間違いございません。苦目泰三様でございましょう?」
「そうです」
「では、こちらです」と言うやミニスカートの女給らしき女性は苦目の腕に自分の腕を通して、グイグイと先導するのです。

「こちらに、お座りください。うっふん」女給らしきミニスカート女性はそう言うとテーブルの上のメニューを指さして「メニューはそれです。あとから担当が注文を聞きに伺いますね。うっふん」そう言うとミニスカート女給は奥に去って行きました。

しばらくすると別な女性が注文を聞きに来ました。

「ご注文はお決まりになりましたか?」
「迷いますね・・・それでは、この店のお薦め料理をいただきましょう」
「承知いたしました」

それからしばらくすると、数人の女給が料理を運んできました。

ズラリと並んだ料理。

「土津山鳥の炭火ロースト、土津山鳥、土津牛のハンバーグ風肉まみれ、土津トラウト(ニジマスの改良養殖)の岩塩焼き、土津三元豚とトラウトのキッシュ、土津牛のスープとシチュー、ヤマメと岩魚の燻製ピザ、土津牛ミルクのチーズケーキなどでございます」
ーーなどだと?随分、失礼な女給だな。しかし、それにしても美味そうな料理ばかりだ。ピザがたくさんあるようだが、これでは食べきれないかもしれない。

鳥の頭がついててキモチワルイ
両手に箸持ってるし、髭が濃い(泣)

「土津山鳥・・・皮がパリパリで、囓るとその下から脂が滲みだしてくる・・・仄かに香る野性味・・・うーん、いいじゃないか・・・」

あまりにも美味いから山鳥も大又開きで降参だ。それを見た苦目も驚いて凍りつく。髭も濃くなってしまったよ。ChatGPTというかOpenAIのコンテンツポリシーはどうなってるんだ?
「あら、苦目さん、どうしたの?」
「なんでもない。んまいものを口にすると固まっちまうのさ」

ーー店が洋食屋から和食屋とか飲み屋みたいに変わるけど気にしないでくれ。ミニスカート女給が、いつの間にか、お年を召していても気にしないぜ。今は、大谷翔平を見習って食事に全力投球だ。

髭が違うし、衣服も変わってる。一貫性、連続性がないのがAIの特徴というか欠点だね。

「この丼も美味いよ。モグモグモグ」
「あ、髭が伸びてるぅ」
いつの間にか女給立ちが集まってきて騒ぎ出した。
「俺ってさ、美味いものを口にすると髭が伸びちゃうんだよ」
「すっごおーい!」
そんなことより、店が日本料理屋みたいになってねぇか?

「美味しいでしょ?あたしたちにも少し分けてよ」
いつの間にか丼が冷や麦だか素麺だかに変わっている・・・。
ーー女給たちが小さなお椀を持ってお裾分けを期待している。どうしよう?俺ひとりで料理を堪能したいのに・・・ま、いいか。山鳥を食べてお腹がいっぱいなんだ。
「いいよ、これ、君たちで食べておくんなまし」
「ええ!ありがとう!」

「あら、苦目さん、髭が取れちゃったよ」
「んまいものを食べると髭が落ちるんですよ」
「あら、大村崑ね?ぎゃははっはははは」

1時間かけて、やっと食い終えた。
「美味かった・・・土津食堂、いいじゃないか」

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「ありがとうございました」女給たちの声が湖中に響く。
「それにしても18万円は高かったな。歌舞伎町のボッタクリバーと同じだ。
苦目はモーターボートに乗って帰る・・・と思ったら、操作の仕方がわからないのだ。
仕方がない、歩こう。

また外人みたいになっちまった

ーーそれにしても、目ん玉が飛び出るほどに高かったけど、土津食堂、評判通りに料理は美味かったなぁ・・・。お年玉が貯まったら、また来ようっと。

つづく

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