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湯島の夜 「悪女の願い」
1960年製作のアメリカ映画「空飛ぶ生首」を観た。
小さな島が舞台だ。
メグとの結婚間近に控えたトムは、以前の恋人ヴァイに自分と関係があったことをばらすと脅される。しかし、ヴァイは灯台の鉄柵が折れたことで灯台の上から海に堕ちて死んでしまう。手を伸ばせば助けられたはずのトムは後悔する。
それからトムはヴァイの幽霊につきまとわられる。砂浜を歩けば恋人の足跡が砂浜についたり、部屋でピアノを弾けば恋人の幽霊がレコードをかける。
真夜中に灯りがともる灯台へ向かうトム。灯台にヴァイの霊がいるだろうと考えたからだ。ヴァイの霊に「メグと結婚する。君にはもう振り回されない」と決意を話す。
メグへ贈る指輪をメグの妹サンディ(小さな女の子)に見せると、中空に浮かぶヴァイの手首だけが現れる。サンディには見えない。
そんなときひとりの男が現れる。ヴァイを島まで船に乗せてきた男だ。ヴァイに興味を惹かれ島中探してみたが、ヴァイがいない。これはメグと結婚を間近に控えるトムがヴァイを殺したのだろうと考えて恐喝してきた。トムはヴァイの幽霊にそそのかされて男を灯台に誘い込んで殺してしまう。しかし、それを見ていた目撃者がいた。サンディだった。
トムはサンディに「何で男を殺したのか?」と問われて、恐ろしい考えが浮かんだ。サンディも灯台から突き落としてしまえばいい。
灯台からサンディを突き落とそうとしたトムは誤って自分が堕ちて死んでしまう。
遺体捜索が行われる。
まずヴァイの死体が発見され、続いてトムの死体が見つかってヴァイの死体の横に寝せるとヴァイの体が反転してトムに抱きつくのだった。ヴァイの指にはトムがメグに贈るはずだった指輪がはめられていた。
※ 恐怖シーンに軽快な音楽が流れる、幽霊シーンが雑など、奇妙な部分はたくさんあるが、物語は日本の四谷怪談に着想を得たような、観賞に耐えられる恐怖映画となっている。ここで物語の全編を書いてしまったが、ネタバレ(嫌いな言葉である)状態でも、多分観賞に耐えられる作品であると思う。