鷹司AI(たかつかさあい)ちゃん奮闘す
2024年2月、東京湾にトカゲ怪獣“リザード・モンスター(後に命名)”が現れます。
もちろん、餌となる人間を食べに現れたのです。あっという間に150人の老若男女が怪獣の犠牲となりました。
その頃、モデルの仕事をしていた鷹司AIちゃんはテレビ画面のトカゲ怪獣を観て喜びます。
「やったぁ!久々に怪獣をやっつけられるぜ!」跳び上がって喜びます。
「あんたはアイドルなんだから、人目があるときにはおしとやかにしていなさい」と、たしなめるのはマネージャー兼事務所社長の鷹司MY(たかつかさまい)である。
「まぁいいわ。AI、早く行って、やっつけなさい!」
AIは海岸スタジオを出るとトカゲ怪獣に向って東京湾の海面をもの凄い早さで突っ走っていきます。
そのまま鷹司AIは、165センチから30メートルまで巨大化するのです。巨大化するための方法は秘密です。
アッという間にリザード・モンスターが暴れている銀座に到着しますが、おっと身長が足りない。
「仕方がない、あと30メートルでっかくなってやる!」
「あ、あれはアイドルの鷹司AIじゃないか?」
「そうだ、そうだ、AIちゃんだ!」
もう地上は大騒ぎです。
「おお!AIちゃんがでっかくなったぞ!」
「AIちゃん、トカゲの化け物をやっつけろ!」
「AIちゃん、ガンバレ!」
「みんな、私を推してくれてるんだね? 日曜日、秋葉の握手会よろしくね!」
「おお!行くよ!100万円使っちゃうから!」
「ありがとう!」
「AIちゃんダイナマイトキーーック!」
「あああああ!AIちゃん、トカゲはアッチだぞ!」
「イヤアアーン、失敗しちゃった」
「デェーーーーイ!!! AIちゃんダイナマイトキックーーーック!」
「おお!パンティが見えても何も感じないぞ!」
「俺も感じないぞ!」
「俺も感じないぞ!」
「俺もだ!」
「全然、Hじゃないぞ!」
「ガンバレAIちゃん!」
リザード・モンスターはAIちゃんに蹴られて泣きながら東京湾に戻っていきました。ついでにAIちゃんもうれし泣きです。
「AIちゃん、日曜は必ず握手会に行くからね」
「だから早く元の身長に戻ってね」
「いや、デカくていいんじゃないか?」(怪獣オタク)
AIちゃんは無事に海岸スタジオに戻ってモデルの仕事を続けました・・・とさ。
おわり