映画「ミナリ」
2021年度のアカデミー賞作品賞などにノミネートされ、助演女優賞をユン・ヨジョンが受賞した作品。
ユン・ヨジョンさんは、1966年に韓国の民放局TBCのタレントとして活動を始めましたが、1972年に歌手のチョ・ヨンナムと結婚し渡米。潔く芸能界を引退してしまいます。しかし、1985年に離婚すると、韓国芸能界にカムバックし、現在では韓国の映画やドラマに多数出演しています。
ユン・ヨジョン関連作品
さて、「ミナリ」です。
韓国からやってきた移民家族 父ジェイコブ(スティーブン・ユァン)、母モニカ(ハン・イェリ)、長女アン(ネイル・ケイト・チョー)、長男デビッド(アラン・キム)。
父は農業で一旗揚げようとしてアメリカにやって来たのだった。住まいはトレーラーハウス。
農場を手伝ってくれる親切なポール(ウィル・パットン)に上から目線で接するジェイコブ。彼はポールに農業を教えてもらっているくせに何かにつけて見下した態度を取る。農業に欠かせない水源を「ダウジング」で探ろうとするのもバカにして相手にしない。独自に井戸を掘るが、水の供給は長続きしない。
そんなとき、韓国からモニカの母スンジャ(ユン・ヨジョン)がやってくる。夫婦で働かなくてはならないので子どもの世話をしてもらおうというのだったが、子どもたち、特にまだ小さなデビッドはスンジャを疎ましく思うのだった。
ある日、スンジャは、森の中にある蛇の住処となっている池の畔にミナリ(セリのこと)の種を蒔く。
井戸は涸れ、ジェイコブは水道栓から農場に水を引くのだった。そのうちに生活用水に支障をきたしてしまう。同時に家族の関係はギクシャクするようになる。
身勝手なジェイコブに腹を立てたモニカは「出ていく」と宣言するのだが…。
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アメリカ的な悪党が出てくることもなく、蛇に噛まれたり水源に幽霊が出ることもなく、ユン・ヨジョンの病や夫婦喧嘩以外は、淡々と何てことないお話が続きます。でもそれが良いのですね。こんな時代ですから、こういう作品が日々の息抜きには良いかもしれません。
僕はユン・ヨジョンよりも妻役のハン・イェリが良いと思います。日本で最近人気が出てきた女優・江口のり子さんっぽい役柄が似合うでしょう。彼女は以下のような作品に出演しています。
最後にうちのベランダ・ミナリを見て下さい。
ベランダのミナリ。正月に雑煮に入れたセリの根だけ取っておいて、ヨーグルトの容器に水耕して、大きくなったところでベランダのプランターに移し替えたら、ご覧のようにモサモサと増えました。もの凄い生命力です。