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災害の多様性「制震装置が誤作動?」

宮城県仙台市で、不思議な事件が起きました。

 18日午後11時半ごろ、仙台市青葉区の三井ガーデンホテル仙台で、宿泊客から異常音がすると119番があった。前後して建物が複数回にわたって揺れ、宿泊客ら約380人が屋外に避難、40代女性が転んでけがをした。ホテルの運営会社は「制振装置が揺れを感知していない状態で作動し、逆に建物を揺らしてしまった」として、誤作動の原因を調べている。

東京新聞より

宮城県仙台市のホテルで、深夜にホテルの建物が大きく揺れるという事件がありました。地震かと思われましたが、地震の発生はありませんでした。揺れの原因は、地震発生時に揺れを減衰させるための制震装置の誤作動によるもの…ということでしたが…。

制震装置は、制震ダンパー(ゴム、鋼材、油圧によるハザカイ装置で揺れを減衰させる)が有名ですが、今回の仙台のホテルの制震装置は、センサーが揺れを感知すると制御コンピューターによって揺れを解析し、屋上に設置された制震装置のオモリが、ビルの揺れとは反対方向にスライドして揺れを減衰、抑制させるもののようです。高層ビルには必ず発生する長周期震動にも対応できます。

テレビニュースで専門家は「揺れがないと装置は作動しない」と言っていましたが、感知センサーや制御コンピューターに異常があれば、装置が作動することもあるでしょう。所詮、機械ですからね。

装置だけでなく、建物の構造そのものや、立地する地下に何か異常があるとか、他にも要因があるかもしれません。ここで緻密な調査を行なわずに、揺れの原因がなんであるかを確認せずに放置しておくと、近い将来、大きな災害に繋がりかねません。

以前も書きましたが、失敗の要因を追求せずに放置しておくと、同じ失敗を何度も繰り返すこと(クローズドループ)になってしまいます。北海道の観光船遭難、幼稚園送迎バス幼児放置事件、遊興優先両親による車内・自宅への児童放置事件、飲酒運転、居眠り運転にあおり運転…など、つまらない要因によって発生する損害は甚大なのです。

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