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災害の多様性「液状化と側方流動」

今回の能登半島地震では、液状化被害が甚大であることが特徴です。ニュースでは盛んに「側方流動」を取り上げています。

1月12日の読売新聞オンラインでは、以下の記事がありました。

能登半島地震で「液状化現象」が確認された石川県内灘町で、地盤が横方向に最大3メートル前後ずれ動く大規模な「側方流動」が起きたことが、地盤工学会の現地調査でわかった。住宅地や道路が大きく隆起・陥没し、家屋などの被害拡大につながったとみられる。

側方流動は、液状化などが原因で起きる。同学会のチームが6~8日に行った調査では、内灘町の西荒屋地区で砂や水が噴き出すなどの液状化が発生し、電柱が傾いたり道路が1メートル以上持ち上がったりしていた。

チームの安田進・東京電機大名誉教授(地盤工学)によると、西荒屋地区では、傾斜に沿って地盤が動く側方流動が発生。地区内で見つかった地割れの大きさなどから、地盤の移動距離は3メートル前後に及んだと推定した。
近くの同県かほく市の大崎地区でも同規模の側方流動を確認した。西荒屋、大崎両地区は、県中西部に広がる砂丘の縁にあり、砂地でできた緩い地盤が影響したとみている。

液状化による側方流動は、1983年の日本海中部地震の際、秋田県能代市で起きた住宅被害などの原因になった。95年の阪神大震災では、岸壁近くの住宅や交通施設などが深刻な被害を受けた。

安田名誉教授は「個々の住宅被害は過去にないほど甚大だ。被災者の生活再建に大きな影響を及ぼすだろうが、揺れによる建物倒壊などに比べて注目されにくいので、支援の網から漏れないよう注意が必要だ」と話す。

読売新聞オンライン2024年1月12日付

「国土交通省北陸地方整備局」
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.hrr.mlit.go.jp/ekijoka/ishikawa/pamphlet/ishikawa_map4.pdf

2922年6月1日の日経XTEC(クロステック)の記事に、「東京で起きると予測されている首都直下地震」で起きるであろう側方流動について書かれていました。

「液状化と側方流動で大惨事の恐れ、都が首都直下地震で被害想定」

都が被害想定を見直すのは12年以来10年ぶりだ。国の中央防災会議の検討を踏まえ、都の防災会議がマグニチュード(M)7級の首都直下地震とM8~9級の海溝型地震に分類される5つの地震について、死傷者や建物などの被害量を推計した。

 被害想定によると、最も被害が大きいのは首都直下地震の1つで、23区の南部を震源域とするM7.3の「都心南部直下地震」だ。区部の約6割が震度6強以上となり、江東区や江戸川区などでは震度7に達する。被害状況は地震が発生する季節や時刻、風速で異なるが、最大で死者6148人、建物被害(全壊・焼失)19万4431棟に上る。

 都心南部直下地震は、12年の前回想定で被害が最大だった「東京湾北部地震」(M7.3)と地震動が異なるため、単純比較はできないものの、死者と建物被害はいずれも東京湾北部地震を36%ほど下回る。この10年間で住宅の耐震化率が81.2%から92%に向上し、木造住宅密集地域の面積が約1万6000haから約8600 haに半減した影響が大きいという。

 ただし、科学的な知見に基づいて被害を定量化できる事象は限られる。定量化が可能なものでも、複数の仮説を積み重ねて算定しており、被害事象の全てを表しているわけではない。定量化された数値だけでは、被害の過小評価につながりかねない。そのため、今回の被害想定では、定量化が困難な事象についても、定性的な被害のシナリオを示している。その1つが、地盤の液状化による被害だ。

都心南部直下地震では、東京湾岸の埋め立て地や河川の沿岸部などを中心に液状化が発生する見込みだ。液状化の被害を定量化すると、地盤の沈下量は10cm未満で、全壊する建物は区部で1499棟、多摩地域で50棟だ。最大沈下量と併せ、全壊棟数の数値だけに着目すると、液状化の影響は限定的に見える。しかし、実際に生じる被害は様相が異なる。

液状化と側方流動で大惨事の恐れ、都が首都直下地震で被害想定

谷川 博さんの記事

日経クロステック/日経コンストラクション


側方流動に専門家の記事(主にPDF)がたくさんアップされています。

「港湾空港技術研究所
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.pari.go.jp/bsh/jbn-kzo/jbn-bsi/taisin/paper/jpn_pdf/019_j.pdf

「土木学会」
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.jsce.or.jp/library/eq10/proc/00127/44-A3-1623.pdf

「J-Stage」
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.jstage.jst.go.jp/article/jscejoe/71/2/71_I_1113/_pdf/-char/ja

「消防防災博物館」
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.bousaihaku.com/wp/wp-content/uploads/2014/01/shikisya_wakamatsu.pdf

ネット上には、その他、数多くの専門記事がたくさんありますので、興味のある方は参照下さい。


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