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憧れるのをやめましょう【調査会NEWS3849】(R6.8.16)
岸田総理の総裁選不出馬発表のニュースを聞いてこのフレーズを思い出しました。言うまでもなく昨年のMBCで大谷翔平選手が決勝戦の前チームが円陣を組んだときに言った言葉です。
相手の米国は誰でも知っているような選手たちがおり、日本の選手の多くは彼らに憧れて野球をやってきた。しかしそれではこの試合には勝てない、だから憧れるのをやめようというのが大谷選手のメッセージでした。そして「侍ジャパン」は米国に勝ちました。
それと岸田退陣がどう関係するのかと思われるでしょう。岸田さんに憧れた人がどのくらいいるか分かりませんが、そういう意味ではありません。総理が替わるたびに一喜一憂していても意味がないということです。「この総理なら拉致問題をやってくれるだろう」とか考えるのではなく、「この総理のときにどうやって拉致問題を進展させるか」でなければいけないと思います。
かつて第二次安倍政権がスタートしたとき、国民の多くは(安倍さんに批判的な人も含め)「これで拉致問題は何かしら動くだろう」と期待しました。しかし結果的には何も変わらず、ストックホルム合意のときには田中実さん・金田龍光さんを含めて北朝鮮からの拉致被害者リストを受け取らなかったことも明らかになっています。
そしてあのとき期待感が強かっただけに運動の質量は低下し(自治体などの動きはある程度活発化しましたが)、ご家族の失望も大きく、今考えれば一体何だったのだろうと思うばかりです。
この後何党の誰が総理になっても、少なくとも惰性で「政権の最重要課題」「一刻の猶予もない」という言葉が出てくるでしょう。であるならばその惰性をプラスに使う努力が私たちに必要なのではないでしょうか。
産経新聞の14日付東京版1面では調査会「しおかぜプロジェクト」の一環である「USBプロジェクト」について詳しく書いてくれました。
ともかくできることをやっていくしかありません。どんな政治家であっても「憧れるのをやめましょう」。
なお、同じようなことをYouTubeでも話しています。よかったらご覧下さい。
https://youtu.be/54qqkNVfoMk